田中雄二の「映画の王様」

映画のことなら何でも書く

『映画の森』「大林宣彦映画の私的ベスト5」転載

2020-09-30 11:40:36 | 映画の森

「KyodoWeekly」8月24日号から「追悼企画」大林宣彦映画の私的ベスト5 共同通信のニュースサイトに転載。
https://www.kyodo.co.jp/national-culture/2020-09-29_3170419/



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『バック・トゥ・ザ・フューチャー』宮川一朗太

2020-09-30 08:06:33 | 仕事いろいろ

 『バック・トゥ・ザ・フューチャー トリロジー 35thアニバーサリーエディション』の発売に当たって、主人公マーティ・マクフライ(マイケル・J・フォックス)の声を吹き替えた宮川一朗太にインタビュー。

 

 念願だったという『バック・トゥ・ザ・フューチャー』シリーズの吹き替えのことはもちろん、マイケルの声を吹き替えるきっかけとなったドラマ「ファミリータイズ」のことなども聞いた。

 彼の吹き替えを聞いたアメリカ人から「何でマイケルが日本語でしゃべっているんだ」と言われたことが、とてもうれしかったそうだ。

 詳細は後ほど。

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『映画の森』古関裕而と「モスラの歌」

2020-09-30 06:24:09 | 映画の森

 共同通信社が発行する週刊誌『Kyoudo Weekly』(共同ウイークリー)9月27日号、『映画の森』と題したコラムページに『古関裕而と「モスラの歌」』掲載。

元記事は【ほぼ週刊映画コラム】「エール」古山裕一のモデル、古関裕而が鎮魂の思いを込めた「モスラの歌」
https://blog.goo.ne.jp/tanar61/e/f18cb336b1e3cf36a15180929de41406

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『レイジング・ブル』

2020-09-29 07:33:44 | ブラウン管の映画館

『レイジング・ブル』(80)(1981.2.27.日比谷映画)

 ファーストシーン、ヒョウ柄のガウンを着た男がリング上でシャドーボクシングをしている。画面はモノクロで、リングサイドに漂うたばこの煙がやけに白い…。この映画はこんなスローモーションのシーンから始まる。

 ジェイク・ラモッタ(ロバート・デ・ニーロ)という実在の元世界ミドル級チャンピオンの半生を、凝ったカメラワークで描いていくのだが、ラモッタの強烈なリングファイト、女房への異常なまでの執着、栄光、挫折、転落、孤独…などを見せながら、アメリカで生きるイタリア移民の匂いを強烈に漂わせる。

 ラモッタのような、人一倍性欲が強い男に、禁欲生活を強いれば、性格に異常をきたしても不思議ではない。おまけに女房(キャシー・モリアーティ)は飛び切りの美人とくれば、その欲望をどこにぶつけていいのか分からない苛立ちを感じるのも当然だろう。ただ、ラモッタはあまりにも自分の感情をストレートに押し出し過ぎて、見ているこちらが悲しくなってくるほど不器用で、生き方が下手な男だ。

 そんな男を、デ・ニーロが恐ろしいまでの怪演を見せながら演じ切っている。特に、前半のボクサーらしい締まった体から一転、後半の醜く太った姿の違いは圧巻だ。

 後半は、落ちぶれて投獄され、牢の中で拳を壁に打ち付けながら泣き叫ぶラモッタ…。場末のキャバレーで受けないジョークを飛ばして生活するラモッタの姿が映る。

 モノクロ故、全体的に暗く陰惨なイメージは拭えないが、そこからボクシングの持つ残酷さや、ラモッタの悲しさが浮かび上がってくる。同じイタリア系のマーティン・スコセッシとデ・ニーロのコンビだからこそ、ラモッタという人物をここまで描けたのではないか、という気がする。それにしても、女房があまりにも美人だと男は不幸になるのか…。

 この映画の製作はアーウィン・ウィンクラーとロバート・チャートフ。そう、あの『ロッキー』(76)を作ったコンビだ。『ロッキー』がボクシングの陽性を描いたとすれば、この『レイジング・ブル』は陰性となるのか。全く対照的な二つのボクシング映画を製作するとはすごい。

【今の一言】今から30数年前、思えばこの頃がデ・ニーロの全盛期だったなあ。

ボクシング映画あれこれ
https://blog.goo.ne.jp/tanar61/e/5b4913b2abfae24ae7fccf8a21622a43

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『バック・トゥ・ザ・フューチャーPART2』吹き替え版

2020-09-28 09:55:39 | 映画いろいろ

 取材の準備で、久しぶりに『バック・トゥ・ザ・フューチャーPART2』(89)の吹き替え版を見た。

 オリジナルと『PART3』に比べると、この『PART2』の出来はよくないと思うのだが、今回は、この映画が、1と3(始めと終わり)を結び付けるブリッジ(間奏)の役割を果たしていることに改めて気付いた。これは『スター・ウォーズ/帝国の逆襲』(80)同様、損な役回りなのだが、三部作としてはなくてはならない重要なパートなのだ。

 加えて、『PART2』には、オリジナルで描かれた1955年の出来事を、別角度から見るという楽しみがあったことも再確認した。そして、2015年のビフ(トーマス・F・ウィルソン)のモデルは大統領になる前のドナルド・トランプだったのだ。

『バック・トゥ・ザ・フューチャーPART2』
https://blog.goo.ne.jp/tanar61/e/8020282a7a9a09984f59dd6273254015

今夜は『バック・トゥ・ザ・フューチャーPART2』
https://blog.goo.ne.jp/tanar61/e/e27f1f97e3d428828b0ec6b7346f6810

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『相撲道~サムライを継ぐ者たち~』

2020-09-28 09:22:35 | 新作映画を見てみた

『相撲道~サムライを継ぐ者たち~』

 大相撲秋場所は、関脇の正代が初優勝し、大関昇進を決めた。そんな中、元小結・両国の境川部屋と元関脇・安芸乃島の高田川部屋を半年間密着取材したこのドキュメンタリー映画を見た。
 
 境川部屋には先に引退した元大関の豪栄道のほか、妙義龍、佐田の海、豊響、高田川部屋には竜電、輝らが所属している。彼ら一人一人の話を聞き、その人となりや相撲っぷりを見ると、思わず応援したくなった。

 自分は、以前に比べると、相撲熱は冷めているのだが、この映画を見た後は、思わず彼らの取組に注目し、高田川部屋では新型コロナウイルス感染者が出たが、その後どうなったのかを心配して調べたてみたりもした。

 力士は、必ず出身地とともに語られ、ある意味故郷を背負った存在だから、同郷の者に肩入れするのは当然だが、こうして何らかのきっかけで、ある力士に対して思い入れが生じる場合もあるのだ。

 その意味では、この映画は当を得ているとも言えるのだが、取材対象が二つの部屋とその所属力士に絞られているから、相撲の魅力の一端を捉えただけ、という物足りなさも感じる。言い換えれば、部屋や力士の数だけ別々のドキュメンタリーを作ることもできるということだ。

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『ザ・シークレット・サービス』

2020-09-28 07:00:02 | ブラウン管の映画館
『ザ・シークレット・サービス』(93)(1993.10.25.日劇プラザ)
 
 
 かつて、ケネディ大統領を守ることができなかったことがトラウマになっているベテランのシークレットサービス(クリント・ストウッド)と、現職の大統領暗殺を目論む殺し屋(ジョン・マルコビッチ)との対決を描く。監督はウォルフガング・ペーターゼン。
 
 『許されざる者』(92)という集大成のような映画を作り、それが広く受け入れられ、評価されたことで、イーストウッドは心の余裕を手に入れたに違いない。そう思わされるような、他流試合のような出演映画である。
 
 もっとも、それは、これまでイーストウッドという俳優兼監督が感じさせたイメージに比べて、という意味であって、映画そのものの出来は、大統領暗殺という題材の割には、いささか緊張感に欠けたものだった。
 
 イーストウッド演じるシークレットサービスと、怪優マルコビッチ演じる元CIAの暗殺者は、対立しているように見えて、実はアメリカの歪みが作り出した似た者同士という点では、アメリカの縮図を描いているとも言えるのだが、ドイツ出身のペーターゼンには、その根の深い部分までは描き切れなかったのが残念だ。
 
 何しろ、ペーターゼンと言えば、あの緊張感あふれる『Uボート』(81)を撮った監督なのだ。それなのに、結局は、アクション+ロマンス(確かにレネ・ルッソは魅力的だが…)+社会性と、盛り込み過ぎた結果、どれもいま一つになるというハリウッドの罠にはまってしまった感がある。つまりは雇われ監督のつらさが見え隠れしてしまうのだ。彼のように、自国で成功してハリウッドに渡る監督は多いが、果たしてそれはいいことなのかと考えさせられてしまう。
 
 ただ、アメリカにとってのケネディ暗殺事件は、いまだに相当なトラウマとして残っていることを改めて知らされた映画であったことだけは確かだ。
 
  
 
  
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『ダークナイト ライジング』

2020-09-27 15:01:32 | 映画いろいろ

『ダークナイト ライジング』(12)(2012.7.29.MOVIX亀有)

ちゃんとヒーロー論になっている


 
夫:“夢の夢”という多重世界を描いた『インセブション』(10)もそうだったけど、クリストファー・ノーラン監督の脚本と映像は、支離滅裂だけどパワフルで、どこか狂気を感じさせられるところがあるね。

妻:3Dにしなくても十分に迫力あります。トム・ハーディのガタイも迫力ありましたわ。

夫:前半は重苦しくて静かなタッチなんだけど、中盤からは一転して、スピード感にあふれたアクションを展開させて一気にラストまで押し切ってしまうという強引な力業を発揮していた。特にバットマン(クリスチャン・ベール)と敵役のベイン(トム・ハーディ)が繰り広げるタフな殴り合いがすごかった。パンチの重みがもろに感じられるような生身のアクションに好感が持てたよ。

妻:バスッ、ドスッ、という過剰な重低音演出に頼らない画面ね。

夫:ただ、今回も屈折に満ちていて暗かったね。バットマン=ブルース・ウェインはもちろん、ほかの登場人物たちも、善悪を問わず、みんなが過去をひきずり、心に傷を負っているという設定。だからバットマンとベイン、キャットウーマン(アン・ハサウェイ)とミランダ(マリオン・コティヤール)という対立する人物たちも、単純な正義対悪ではなく、コインの裏表みたいな複雑な存在として描かれていた。とは言え、その中にきちんとヒーロー論を展開させ、ちゃんと後継ぎも描くあたりにノーランの才気を感じるけど。

妻:暗くてもいいのよ。アメコミの世界なんだから、その暗さはカッコいい暗さなの。脚本はよくできていると思うよ。

夫:ところでこの映画における「ライジング」の意味は? まだ続きそうだけど…。

妻:「続く」か?

旧ブログ「お気楽映画談議」より

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『メメント』

2020-09-27 13:36:27 | ブラウン管の映画館

『メメント』(00)

 時間の逆行を描いたクリストファー・ノーラン監督の新作『TENET テネット』を見る前に、復習しておきたいと思っていた『メメント』が、折り良く「ザ・シネマ」で放送された。

 この映画の主人公は、妻を殺害した男への復讐の機会を狙う、前向性健忘(記憶が10分しか持たない)のレナード(ガイ・ピアース)。「Memento」とはラテン語で「忘れるな」という意味。 

 そんなこの映画は、レナードの行動を映すカラー映像と、モーテルの一室で電話をするレナードを映すモノクロ映像が交互に現れる。そして、カラー映像は物語の終わりから始めへと逆行し、モノクロ映像は始めから終わりへと進んでいく。つまり、物語のある一点に向かって時間軸の両端から描いていくという手法が取られているのだ。

 だから、頭の中が混乱しながらも、一体これはどう収拾をつけるのか、という興味が湧いて、つい最後まで見てしまう。けれども、見終わっても、すっきりとはせず、分かったような分からないような、もやもやしたものが残る。

 DVDには、時系列順にしたバージョンも収録されているようだが、それでは『ゴッドファーザーPARTⅡ』(74)『ワンス・アポン・ア・タイム・イン・アメリカ』(84)の時系列順版のように、魅力が半減するだろう。この映画の場合は、ある意味、もやもや感が魅力なのだから。

 ノーランはSF作の『インセプション』(10)『インターステラー』(14)はもとより、実録ものの『ダンケルク』(17)ですら、時間の流れや記憶にこだわっているが、それはデビュー間もないこの映画から始まっていたことになる。『TENET テネット』は、その集大成的なものなのか。さて、見に行くとするか。

【インタビュー】『ダンケルク』クリストファー・ノーラン監督
https://blog.goo.ne.jp/tanar61/e/563b964893e573512ff2b9a1b807ec3e 

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『ゼイリブ』

2020-09-26 13:40:14 | ブラウン管の映画館

『ゼイリブ』(88)(1990.3.25.日曜洋画劇場)

 ネイダは、偶然手に入れた特殊なサングラスによって、社会の上層にいる人間がエイリアンで占められていることを知る。彼は人類に警鐘を鳴らすための行動を起こすが…。

 今や、ロジャー・コーマンに続く“B級映画の巨匠”となった感のあるジョン・カーペンターの面目躍如の一編。はやりの凝ったSFXはほとんど見られないし、出てくる俳優もほとんどが無名で、主人公のネイダを演じたロディ・パイパーはプロレスラーだ。

 にもかかわらず、日本ならアニメでしか描けないような題材を、ちゃんと劇映画として作ってしまうところがすごいし、現代文明に対する警鐘もそれなりに鳴らしているから、一概にはバカに出来ないものがある。

 それにしても、エイリアンだと見破れるあのサングラスは、一体どうやって作ったのか、などと、見た後で思わず考えさせられてしまうあたりは、いかにもB級映画の乗りで、それはそれで楽しい。

 目に特徴がある相手役のメグ・フォスターは、名前はメグ・ライアン+ジョディ・フォスターだが、見た目はちょっとローレン・バコールに似ている。

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