田中雄二の「映画の王様」

映画のことなら何でも書く

下北沢→京橋・国立映画アーカイブ

2024-03-16 15:58:29 | 雄二旅日記

 取材の場として本当に久しぶりに下北沢を訪れた。下北沢といえば、大学生だった1980年代の前半、年上の友人がここにアパートを借りていたので、泊まり込みでよく入り浸っていた。あまり街中を散策することはなかったが、ライブハウスの「T5」、ビリヤード場、「餃子の王将」などは、たまに友人と一緒に訪れた覚えがある。

 で、次の取材まで時間が空いたので、下北の街を何十年ぶりかで歩いてみたが、もともとの方向音痴に加えて、駅が地下に潜って駅前の風景が一変したこともあり、頭の中にある懐かしい場所にたどり着くことは出来なかった。

 下北で時間はつぶせない。映画を見るのも時間が合わないということで、京橋に移動し、国立映画アーカイブへ。

 常設展で、いつもは素通りする、「初期映画と著名弁士による映画説明集」(41)という8分間の映像集(『鳩の浮巣』(1900)『不如帰』(不明)『連鎖劇 相合傘』(不明)『毒流』(20・米)『幻影の女』(20)『虞美人草』(21)『カリガリ博士』(独・20)『船頭小唄』(23))や、監督・伊藤大輔、主演・大河内伝次郎、撮影・唐沢弘光のトリオによる幻の映画『忠次旅日記』(27)の断片フィルムをじっくりと見た。特別出品として「テアトル東京のシネラマ看板」が展示されていた。

 「和田誠 映画の仕事」も再見。ラストシーン集から『素晴らしき哉、人生!』(46)『サンセット大通り』(50)。前回はちらっとしか見られなかった、近代映画協会提供のインタビュー映像「新・監督は語る 和田誠」(23)を腰を据えて見た。

 夜、「不適切にもほどがある!」を見ていたら、小泉今日子が出てきて、和田監督による主演映画『快盗ルビイ』(88)の原作本であるヘンリー・スレッサーの『快盗ルビイ・マーチンスン』を手にしていたのには笑った。クドカンようやるわ。


「和田誠 映画の仕事」
https://blog.goo.ne.jp/tanar61/e/774dad971d52bd0b45e617956c19394d

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渋谷「古書サンエー」閉店…

2024-03-13 21:04:11 | 雄二旅日記

  焼き鳥の煙が漂う飲食店でにぎわう渋谷中央街にある「渋谷古書センター」の1階は「古書サンエー」。取材の帰りに、久しぶりにひやかそうかと思い、訪れてみたら、何と閉店していた。2階の「Flying Books」は残ったようだが、生憎この日は休業日だった。

 「古書サンエー」は昭和22年創業。営業の歴史は75年を数えたという。『スクリーン』『映画の友』のバックナンバーをはじめ、映画関連の本が充実していたが、それ以外の文化系の本も結構買った覚えがある。また一つ立ち寄れる場所がなくなってしまった。

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松本経由で長野「戸隠神社」へ

2024-01-02 16:07:09 | 雄二旅日記

 年末、妻と共に松本経由で長野へ旅をした。どちらも、多くの映画でロケ地になっている。

松本フィルムコミッション
https://matsumoto-film.jp/worklist/

ながのフィルムコミッション
https://www.nagano-fc.org/archive/index.php

 今回の主目的は「戸隠神社の奥社」への参拝。予想以上の“雪中行軍”となり、情けないことに何度も滑って転んだ。戸隠山と鏡池、そして杉並木は、大河ドラマ「真田丸」(16)オープニングに合成して使われ、JR東日本のCM「大人の休日倶楽部」(10)では吉永小百合が訪れているが、さすがに雪の季節ではなかった。

 もし、能登の地震が1日早く起きていたら、帰京できなかったかもしれない。

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「和田誠 映画の仕事」

2023-12-13 10:17:06 | 雄二旅日記

 国立映画アーカイブで展覧会「和田誠 映画の仕事」を見る。一昨年、東京オペラシティアートギャラリーで開催された「和田誠展」に比べれば規模は小さく、重複しているものも多いが、映画関連に限定した点では見やすい感じがした。


https://blog.goo.ne.jp/tanar61/e/10e123fda0d79bd4c3eff210e645f3cd


『独裁者』
アメリカ映画史講座チャップリンの歩み
アメリカ映画史講座西部劇
アメリカ映画史講座トーキーの誕生
アメリカ映画史講座ギャング・エイジ

 

 


ジョン・フォード キネマ旬報
『七人の侍』キネマ旬報


個展「OSCARⅡ」
『シンドラーのリスト』
『ペーパー・ムーン』
『夜の大捜査線』
『王様と私』
『真昼の決闘』

『アパートの鍵貸します』
『道』
『巴里のアメリカ人』
『羅生門』
『スティング』
『ゴッドファーザー』
『メリー・ポピンズ』


IMAGICAカレンダー
『リオ・ブラボー』
『キング・コング』
『ピアノ・レッスン』


リー・マービン、ジョン・ウェイン、リチャード・ウィドマーク
『サイコ』
『狩人の夜』
ジェームズ・スチュワート


『麻雀放浪記』
『快盗ルビイ』
『真夜中まで』


 

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大谷翔平、ドジャースへ ドジャースタジアムの思い出

2023-12-11 00:31:08 | 雄二旅日記

 ロサンゼルス・エンゼルスからFAとなっていた大谷翔平が、ロサンゼルス・ドジャースと合意したと発表した。破格の年俸はともかく、チーム力、けがのケアなどを考えると、順当な選択だと思う。

「ホームラン・ブギ」
https://blog.goo.ne.jp/tanar61/e/f998b3a0125f2daca6476ba11b8a915a
大谷翔平ホームラン王を獲得
https://blog.goo.ne.jp/tanar61/e/14094225a4fc66cc769f2eb5a896457e


 ドジャースの本拠地であるドジャースタジアムには一度だけ訪れたことがある。

 2001年6月20日、午後4時過ぎ、ロス在住の友人がホテルに到着。チャイナタウンで軽く食事をした後、友人が運転する車でドジャースタジアムに向う。車は軽いいろは坂のようなワインディングロードを登っていく。これでは車がなければ完全にアウトだ。やっぱりアメリカは車社会なんだと改めて実感させられた。

 車窓の左側にいよいよドジャースタジアムが見えてきた。いよいよメジャー球場デビューだ。早速スーベニアショップで友人たちへの土産を物色。均等にTシャツにした。〆て100ドル。さて、チケットを買ってスタジアムに入る。

 残り日が照らすスタジアム内はきれいに整備され、天然芝が鮮やかな緑色をなし、練習中のドジャースの選手の白いユニフォームが映える。席は三塁側(アメリカは日本とは逆で、ホームチームのベンチが三塁側の所もある)の内野席の中間あたり。スタジアム全体が見渡せてロケーションはいいのだが、階段が狭くて急なので、降りる時にちょっと怖い感じがする。横で走り回っている子どもたちは、一体どういう神経をしているんだ。

 午後7時、地元のアカペラグループがアメリカ国歌を高らかに歌い上げる中、さまざまな人種の人たちが、一斉に立ち上がる光景は感動的だった。

 午後7時10分、対アリゾナ・ダイヤモンドバックス戦の試合開始。ドジャースの先発は韓国出身の朴賛浩(パク・チャンホ)。成績を見るとすでに8勝を挙げており、エース級の一人になったようだ。以前に比べれば球速は多少落ちたようだが、その分コントロールがよくなった感じがした。

 ゲームは、ドジャースが2点先制したが、ダイヤモンドバックスが3点取って逆転し…と書くといかにも好ゲームのようだが、実はそうではない。投手戦といえるほど両投手の出来がいいわけではなく、いわゆる貧打戦なのだ。ドジャースからダイヤモンドバックスに移籍したセカンドのクレイグ・カウンセルが、2度のファインプレーを見せてくれたのが救いになった。

 さて、最初のうちは初めて訪れたスタジアムの雰囲気にただ酔っていたのだが、慣れてくると締まらない試合がちょっと退屈になってきた。隣にいる友人は野球にはほとんど興味がないのでなおさらだろう。

 それに観客のマナーも悪く、プレー中なのにあちこちでビーチボールの投げ合いが始まるし、無意味なウェーブもしばしば起きる。もちろん、それはあまりにも不甲斐ないホームチームに対する怒りも込められているのだろうが、これには正直なところ、幻滅させられた。

 確かにドジャースは弱くなった。3割バッターが一人もいないし、まるで打てそうに見えないのだ。野茂英雄がいた頃からの生き残りは、朴とエリック・ケアロスと、代打で出てきた阪神からの出戻りのデーブ・ハンセンぐらい。今の選手たちにはあまりなじみがないので、ちょっと気分が沈んできた。やっぱり、FAなどで選手が頻繁に移籍してしまうのは、よくないのでは?と改めて思った。

 それで、俺たちの横に陣取った、夫は白人、妻は東洋系、子どもの1人は黒人という不思議な一家の奥さんの熱狂的な応援を見ている方が面白いと感じる始末…。

 で、セブン・イニング・ストレッチでみんなが声を合わせて「私を野球に連れてって=テイク・ミー・アウト・トゥ・ザ・ボール・ゲーム」歌うシーンでちょっと盛り返し、代打で出てきたマーキス・グリッソム(彼も以前はアトランタ・ブレーブスにいた)が同点ホームランを打ったので、さらに盛り上がった。こうこなくちゃ。おっとホットドッグを買うのを忘れていた。あわてて売店へ走る。これは期待にたがわずうまかった。

 そして同点で迎えた9回裏。2番バッターがヒットで出塁すると、何とダイヤモンドバックスのベンチは3番4番を連続敬遠し、5番のケアロスとの勝負に出た。ここで生え抜きのケアロスが燃えてサヨナラ打でも打てばこれまでのうっぷんも一気に晴れたのだが…。

 何と結果は押し出しの死球でサヨナラという珍事が起きた。あまりにもあっけない、消化不良な終わり方となった。これはもう笑うしかない。というわけで、俺のメジャーの球場デビューは、ほろ苦いものとなった。イーグルスの「ハートエイク・トゥナイト」に送られながら、スタジアムを後にした。


【今の一言】22年前のメモ。この年はイチローがメジャーデビューして衝撃を与えたが、その20年後にまさか大谷のような選手が現れるとは誰も予想していなかった。

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東映東京撮影所

2023-11-28 13:58:07 | 雄二旅日記

 取材のため、約1年ぶりに大泉学園の東映東京撮影所を訪れた。撮影所表の大型看板は『レジェンド&バタフライ』から『翔んで埼玉~琵琶湖から愛をこめて~』に変わっていた。


東映東京撮影所&大泉学園駅アニメゲート
https://blog.goo.ne.jp/tanar61/e/4141e0e3ced42efd4c07cab8c497dd9a

『翔んで埼玉~琵琶湖より愛をこめて~』『首』
https://blog.goo.ne.jp/tanar61/e/3e0ca7dd6dcc9cf5391cecf48b77798c

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「グレーテルのかまど」「小津安二郎のもなか」

2023-11-28 06:00:53 | 雄二旅日記

 NHKの「グレーテルのかまど」で「小津安二郎のもなか」というのをやっていた。

 小津の代表作『東京物語』(53)の中で、美容院を営む長女志げ(杉村春子)の夫の庫造(中村伸郎)が、和菓子を買ってくるシーンがある。志げは「そんなに高い物じゃなくておせんべいでたくさん」と毒づきながらも、おいしそうに食べる。

 その和菓子が「もなかではないか」と語るのが、小津が長年ひいきにしていた老舗和菓子店・銀座の「空也」の現主人。実際、グルメで趣味人の小津の日記には、もなかがよく登場する。

 『小津安二郎をたどる 東京・鎌倉散歩』(貴田庄)には、銀座界隈では、「空也」のほかにも、自分も入ったことがある、うなぎの「竹葉亭」、おでんの「お多幸」、そしてとりそばの「東興園」も載っている。


銀座「東興園」「ハンター」「近藤書店」
https://blog.goo.ne.jp/tanar61/e/3531aefb85efe28c0ed31f3727e9df5d

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東京国際映画祭2023開幕『PERFECT DAYS』「小林一三生誕一五〇年展」

2023-10-23 20:49:23 | 雄二旅日記

 東京国際映画祭2023開幕。オープニングのP&I上映(TOHOシネマズ日比谷)で、ビム・ベンダース監督、役所広司主演の『PERFECT DAYS』を見る。ベンダース流の“現代の小津安二郎映画”とも呼ぶべき傑作だった。(詳細は後ほど)

 隣の日比谷シャンテの3Fでは「『小林一三生誕一五〇年展 -東京で大活躍-』宝塚歌劇と東宝を創った男」をやっていた。いわゆる“ゴジラ伝説”に一三はあまり登場しないが、ここでは続編の『ゴジラの逆襲』(55)の製作にゴーサインを出した東宝の社長として紹介されていた。1階には、東京国際映画祭2023のクロージングでも上映される新作『ゴジラ-1.0』のゴジラがいた。

 

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新宿・歌舞伎町のゴジラほか

2023-10-19 09:59:39 | 雄二旅日記

 昨日は、六本木で『ザ・クリエイター/創造者』のギャレス・エドワーズ監督にインタビューした後、新宿のTOHOシネマズで 『ゴジラ-1.0』を試写。その後、劇場前で「ワールドプレミアレッドカーペットイベント」が行われた。写真右は『ザ・クリエイター/創造者』でAIシミュラント(模造人間)を演じた渡辺謙の宣伝用のスタチュー(というらしい)。

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横濱ジャズプロムナード2023

2023-10-11 12:32:08 | 雄二旅日記

横濱ジャズプロムナード2023

 8日の日曜日に、「イセザキ・モール1・2 St.パレード」を見た後で、クイーンズパークに移動し、「Sunday Island Orchestra」「スイングジョーカーズ」「Swing Blow Jazz Orchestra」という三つのバンドのステージを見た。「ロシアより愛をこめて」「ムーン・リバー」といった映画音楽の演奏も。こういう催しができる横浜はすてきだ。

https://jazzpro.jp/places_type/city?type=artists

 

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