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武内 ヒロク二

このブログは、武内ヒロクニの絵の紹介や、家での出来事を妻が語ります。
日々、徒然。

ドローイング(色鉛筆作品紹介607)と 久しぶりのお出かけ・会話

2021-05-31 13:35:01 | Weblog

こちらの絵は、2月の個展を終えてからも増え続けるドローイング。

その中の1枚。サイズは、A2。

この絵を眺め続けていると、

我家の猫ちゃんのピピちゃんが、手を丸めて座っているような感じがしてきます。

時々、厳しい顔をして、じっとしてこちらを見ている姿に見える。

丸い形が印象的で、パッと見た瞬間は、

「ひよこ饅頭・・・・。」だったのですが、

今は、我家の猫に見えます。

ヒロクニさんは、次々から次へと描くスタイルでドローイングには臨むので、

一々、考えたりはしません。

ドローイングは、山積みなのです。

 

コロナで緊急事態らしいが、久しぶりに2人で、神戸へ出かけました。

所用も兼ねてなので、ギャラリー島田に行き、

WAKKUN展では、イラストレーターの湧嶋さんと話をしたり、スタッフの方とも交流を。

交流をと文章では書きましたが、人と話す機会が減っているので、

ただただ、話すおばさん化していて、意地汚く長居していたという・・・・。

こうなったら、人の話すことはどうでもよくて、

自分が話すことに重点をおくというおばさんになっていたかも?という疑問が出てきます。

少し反省しています。

(最近、反省することの多い日々。)

反省するということは、同じ間違いを繰り返してはいけないと思っていますが、

人というのは、いや、私の愚かさは直るのでしょうかね?

WAKKUNこと、涌嶋さんは、2人で神戸へ出るとバッタリ会うことが多い方で、

そんな会い方ですが、会えばけっこう話をする間柄です。

元々、ヒロクニさんの古くからの友人なのですが。

その湧嶋さんから、

「自分、ヒロさんともうどれくらいになったん?」と聞かれ、

「31年よね。」と言うと、

「自分、えらいわ。ヒロさんとそんな長くなるなんて。」と言ってくれる。

ここで、私は思うのですが、

私の人格や、人柄は関係なく「現実に、長く続いている状態だけが偉いのだと。」

湧嶋さんに「喧嘩をしたら、私も対外かなり酷いことを言って、

どこの人(にんぴにん)かと思う発言しているよ。

ただ、私が救われているとしたら、ヒロクニさんは、あまり傷つかないし、忘れるみたいなので、

それで助かっている。」と、言った。

おばさんになっている私は、さらに続けて、

「もう、この人から離れたいわ・・。と思った時に、次の女性の候補はいないのか?と聞いて、

『この人かな?』と言うから、それ、私が連絡してあげるから、会って話をつけてきてよ。

と言ってね、会わせたのよ。

1人で生きていけないのは分かっているから、こうやっているのよ。とか言ってね、

会ったのだけど、会っただけで帰ってきてさ。

『やっぱり、サホリがいい。』て言われて、ヘナヘナとなったことがあるのだけど・・。」と、

湧嶋さんに長々話した。

湧嶋さんは、「ヒロさんは、さほりさんに惚れているんやって。」と締めくくられた。

ほんと、頭にきたら、鬼のような私なのです。

自分の悪魔のようなエグイ1面を認識すると共に、ブラックジョークのセンスあるかも?と思い、

ユーモアは人を救うよねと思うのでした。

ヒロクニさんの行動も今思えばユーモアかな?

「この人・・。」って、言うのは。

ギャラリー島田では、お酒も飲んでいないのにこの会話・・・・、

私が言ったヒロクニさんに言った暴言集を集めたら、怖い。

あー、寒いわね。

 

そんな話もおわり、ギャラリー島田を後にして街歩き。

ヒロクニさんは、ギャラリーを出ると、「トーアロードの方に向かうから・・。」と言い、

ジャズ喫茶・木馬へ行こうとしていたようでした。

緊急事態で休みでしたので、三ノ宮へ戻って、茶房Voice(ヴォイス)へ。

いつものようにジャズ喫茶へ行くと、店の方と大きな声で話ている。

こちらも、話が出来る人との語らいが減っているから、雄弁です。

その後、画材を購入し、パンを買うから西宮北口で下車しようと言われる。

しかし、西宮に着くと・・・・・。

足が動かなくなったようで、苦しそうになってしまい、

もうダメ・・・と、トボトボという足取り・・・に。

その上、「惨めだ。」と言われ、慰める言葉も思い浮かばない。

私にとって、その惨めな様子と、その言葉の響きが痛切すぎて、オロオロしそうであった。

その“惨め”の総仕上げかの如く、ストーマーから尿が漏れてきたという・・・。

ゆっくり、歩かせながら、2人で男性トイレに入った。

2人で扉を閉めた男性トイレの中で、

「ちょっと見せなさい!」とか、

「じーとして!」とか、

「ズボンをもう少し下ろして。」とか、

「ここから洩れているから、ここを防ぐからね。」とか、

男性トイレで、話まくりの私。

ジェンダー吹っ飛び状態でした。

男性トイレで、冷汗・・・・。

 

こういうことを通して思うのですが、

コロナで高齢者は出かけることが少なくなって、

こうやって弱っていく人多いのだろうな?と思いました。

ヒロクニさんは、退屈が苦手なので、ひたすら近所を歩くのは出来ないようなのです。

やはり、街並みや、デザインされた看板や、音楽と共にでなければ退屈らしく、

近所を歩くのは、乗り気でない。

その気持ちもよく分かるのです。

 

今日のブログは、トイレの話や、意地悪い妻の話で行儀がよくない文章を

読んで下さりありがとうございます。

私は、ヒロクニさんを褒め称える、知的な奥さんになれないものかと、思うのですが、

悪い話のほうに面白味を感じる性向があるみたいなのです。

 

 

 

 

少し、晴れ間が続き、せっせと庭仕事に励んでいます。

↑小芋の苗。

芋を購入して苗を作りました。

今年は、ずいきを収穫したいので、「八つ頭」という種類も揃えました。

茎が赤く、その茎を日に干すと、ずいきになります。

祖母がしていたのを見よう見まねで作るつもり。

楽しみ!

 

↑ビオラも、もう終わりで背丈が伸びきっています。

これは、「食べれるスミレ」という種類のビオラ。

全く食べませんでした。

 

↑先回、取り上げた花が咲いています。

花の名前が分かりました。

「ゴデチア」という名前の花。

ガーデニングを始めてから、随分の名前を覚えました。

今日も1つ増えたという感じです。

晴れている間に、土を天日に干して再生させています。

トマトの種を蒔いたり、今度は、いんげんの種を蒔いたりと。

いんげんは、干し海老で出汁をとったもので、茄子と煮たり、

天ぷらにするのが好きなんです。

 

 

 

 

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ジャイアント・馬場の絵(作品紹介606)と インド紅茶のカンテ・グランデ

2021-05-24 18:18:42 | Weblog

この絵は、ジャイアント・馬場氏を描いています。

カンテ・グランデは、関西でインド紅茶(チャイ)を広めた老舗の喫茶店。

こちらで個展をしたことがあります。

「カンテの宿題」と書き込まれているのは、

当時23年前ぐらいにお店でギャラリーの担当だった神原さんという方が、

ヒロクニさんに描いて欲しいものを宿題として出していたもの。

「ジャイアント・馬場さん」が、宿題にあったのです。

その宿題とやらの絵でハガキを作って下さって、売っていました。

以外に、この絵のハガキが売れていました。

「以外だ。」「以外だ。」を連発していた私が思い浮かびます。

 

この「カンテ・グランデ」というインド紅茶の店は、

「モンスン・ティー・ルーム」というお店のオーナーに紹介して頂きました。

こちらのカフェが、ヒロクニさんのお気に入りで、心斎橋まで行って滞在していたようなんです。

そのご縁で、紹介してもらったのです。

カンテ・グランデは、けっこう店舗が大阪にはあり、知られているお店でした。

私は、随分若い頃、この店が平屋で今のようにビルの地下1階になる前にも

紅茶を飲みにいったことがあって、アジア風な店の作りに感心していました。

座るところが椅子でなく、分けがわからない感じでインド綿の布がかぶせてあって、

そこに座るのです。家で床に座っているような感じに近く、へー珍しいと思っていました。

↓私達が個展をした時に撮った写真は、こちら。

↑植物が所狭しと置かれています。

↑こちらの写真は、ヒロクニさんが店内から撮ったもの。

この植物の雰囲気が気になっていたようです。

↑庭は、こちらのオーナーの美意識でされているようで、

ギャラリー担当の神原さんから「これがオーナーの井上さんなのです。」と伺ったと思う。

不思議な雰囲気がして地下に降りていったことを思い出します。

 

平屋の頃から変わり、上がマンションになっていて地下1階が喫茶店になっていますが、

この喫茶店には、猫ちゃんがいて、よく店で寝ていたりとして、店のアイドルだった。

私も当時、その猫ちゃんを撫でた記憶があり、

まだ猫を飼う前だったので、とても心がときめきました。

(その頃から猫好きなんですね・・。)

それと、この店は「トータス松本さん」が働いていたことでも有名だったよう。

私もヒロクニさんも、まったく知らないので、

「あー、そうですか。」と、感心もよせませんでした。

「知らないなぁ~。」という・・・・・2人。

しあわせ食堂の有名人のエッセイの絵の連載の時でも、

ヒロクニさんは、「その人は何屋?誰?」という時の顔の表情は、怖かったことを思い出します。

特にタレントのことは、知らない確率が高く、編集者に文句の電話をかけたりしていました。

「そういうの止めてくれない?どうしてそういう選択なの?」という声が聞こえたことがあります。

「じゃあ、どういう人がいいのですか?」と逆に質問されたと思うのですが、

名前を羅列していました。

「巌谷國士は、どうなんだ!」という声だけ妙にハッキリ聞こえ、

有名な方なのですが、知らない人が多いと思います。

大勢の方が知っている人は知らなくて、

少数の人が知っている有名な人を知っているのがヒロクニさんなのです。

 

さつまいもの絵を描いていたのに、急に漬物の絵に変えられた時は、

憤慨したのか、電話口で「お前は、男なのか女なのかはっきりしろ!」と言う声が・・・・。

そういうと「女だぁー。」と叫ばれたそう。

自己中心というか、我が強い。

私にもこういう事を言う時があるが、夫婦だから時に反撃できるからまだいい。

しかし、担当の人に言うって、困ったもの。

その方、泣いていたらしい・・・・。

その話を違う担当の方から聞かされて、「すまなかった。」と謝っていました。

人に世話をかける夫だなぁ~とよく思います。

 

しかし、実生活で知らないという事では、私も似たようなことがあり、

パート先の職場で「山田花子って、知らない・・。」と言うと、

「知らないって、信じられない!」を連発されたことがあります。

そういう時、「知らなくって生きていけるわよ!」と強く思います。

だから、反撃しません。

(後から知ったのですが、吉本の人のようでした。)

今でも、若い人に「それ知らない・・・。」というと、

反対に「知らなくっても生きていけますよ!」と励まされる始末。

こうなって来ると複雑な気分になるのでした。

 

5月から梅雨に入り雨続きの日。

長い梅雨になるらしく、覚悟をしている最中。

雨のせいか、庭ではナメクジが繁殖しているようで、

それが、葉を食べる。

↑無残なほうれん草。

最所は、芋虫が食べていたようで、よく見ると芋虫がいて、

それを取り除いていました。

まったく芋虫がいないのを確認して、安心していたら、

こんな状態に・・・・。

葉が小さくても取っておけば良かったと思い残念無念。

この話をヒロクニさんにすると、

「百姓というのも大変なんだね。」と。

私も、「百姓の方がいなくなったら、飢え死にするよね。」と言った。

どういう人が大切か順位をつけてみると興味深いかもと思い、自分のことを考えた。

なんか危うい・・・・・。

 

そんなことを考える中、少し変わった花が咲きました。

↑こちらの花は、冬に苗を頂いて育てていたものです。

花の名前が分かりません。

↑フワッとした花びら。

明るい色が、梅雨のうっとおしい気分を明るくしてくれます。

雨が強く長く降ると、ビオラの花びらは雨に打たれて溶けています。

その上、ナメクジですから・・・・。

これから、来る暑い夏に映える花のことを考えて過ごします。

 

 

 

 

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飛行機(作品紹介605)と 画家とオブセッション

2021-05-19 14:15:23 | Weblog

この絵はマジックで描かれています。

束ねられていたマジックの絵が出てきたので、懐かしく思って見ています。

けっこう量があり、コツコツと描いていた証拠品のような感じがしました。

この絵は、たぶん飛行機で、「赤とんぼ」と言われていたタイプの形ではないかな?と。

「九三式中間練習機」ともいわれる日本の飛行機。

なんといっても、ヒロクニさんは戦中派なので、よく目にしたものなんでしょうね。

今飛んでいるジェット機ではない。

また、ヒロクニさんの絵には、「飛ぶ、翔る」というオブセッションがあり、

「空を飛んでいる」という感覚を描いたものも多くあります。

随分前の話で、明石にいた頃なのですが、

「昨日はね。サホリとずっーと空を飛んでいたんだ。

 山から山へ渡って行ってね。

 人って飛べるものなんだ。

 一緒に空を飛んでいたのだよ。」と、

話されたことがあります。

私は、「そんなことしてないけど・・・。」と思い、

それよりヒロクニさんの精神状態を心配した。

この時に、はじめて「オブセッション」という言葉がピッタリくると思ったのです。

「飛ぶ(翔る)」と名付けられた作品があり、ちょっと切迫感あって、

怖いような感じを受けます。

「オブセッション」というのは、妄想。 固定観念。 強迫観念という意味。

実際、ヒロクニさんはちょっと危うい精神状態だったように思う。

現実を生きる私としては、

とにかくご飯を食べてもらい、現実的な行動を重要視して、実際に出かけるとか、

買い物するとか、現実を生きるのだ!というノリに変え、実感を増やしていこうと。

文脈の分かり難い“精神科に入院して気が狂った人”が書いたフランス文学を読むのは禁止して、

読もうとしていたら、取り上げておいたりと工夫してみました。

ところが、そういう時に限って、そういう文章の本を選ぶようなのです。

「ちょっと、それ、読むのやめてくれる。」と言い、

取り上げて、チラッと文章をみて、

「これは、やめとけ!」と。

(偉そうなんですが、危機感を感じていたので、この物言いに・・・)

その甲斐あって、健康的になって行きました。

思うのですが、長い間だ、ちゃんと食事をとっていなかったのが、

一番の原因のように思いました。

そういう胃が小さくなるような生活を送っていたよう・・・。

安定してきたら、あとは自由にどうぞって感じになって、

今に至っています。

私の現実を生きる平凡な女性の部分が、生かされたのだと思っています。

どうも男性は、そうじゃないようで、ロマンを追いたい男性から、

時々、女性への苦言を聞かされる時があるのですが、

「しょうがないのでは?」と言います。

どういう分けか、エッって驚かれます。

オブセッションで絵を描いている画家で有名な方は、草間弥生氏。

水玉のオブセッションが凄い!そして、ちょっと怖い。

幽玄の世界に入り込む画家もいて、

こちらも幽玄と現実をうまく行ったり来たりしないといけない。

絵画や文学の面白さは、そんな所にもあると思いますが、

書く(描く)方は、大変です。

日本の作家では、「三島由紀夫」は、凄かったと個人的に思う。

今日は、硬派な内容の感じになりました。

ちょっと堅苦しかったでしょうか?

今日の絵は、健康的になってからの作品なので、安定感があると思います。

「飛ぶ」というタイトルでも、ほんわかしています。

 

庭では、苧環(おだまき)が咲きました。

↑苗をもらい、それを育てています。

後ろの細長く延びている部分が、王冠のようで美しいと思いました。

清々しい感じがします。

 

↑前から見ると。

いつも紫色の苧環ばかりだったので、この色が珍しく、嬉しい。

たぶん西洋苧環だと思っています。

 

↑こちらは、ゆずの木。

たくさん花を付けていて、とても甘い匂いがします。

受粉がうまくいっていると、たくさん成りそう。

白い花が緑によく映えています。

 

↑羽根布団の上が好きで、丸くなって寝ています。

起こしたくなります。

夜になると、いつも寝る体勢に入る規則正しい生活のピーなのです。

昼間は、かまってちゃんが激しく、やんちゃなんですが、

夜は、この体勢が続きます。

もう、ゆすっても起きない。

抱いてもダラ~ンとしていて、寝ています。

 

 

 

 

 

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ハート(作品紹介604)と 愛もしくは、イデアのことから

2021-05-12 18:16:58 | Weblog

この絵がアトリエにしている部屋の入り口からよく見えます。

遠目でみていると「ピンクのハート」が描かれているように見えた。

ピンクの部分にバラバラとした黒い線。

この雰囲気がイイと思う。

一時、ニューペインティングが流行った頃を思い出します。

しかし、これは最近描かれたものなのです。

 

この絵は、6Bの鉛筆、アクリル絵具、白のクレヨンで描かれています。

遠くから見ている時は、黒のマジックで描いていると思って見ていました。

ほとんどの部分は、アクリル絵具で仕上げられていて、かすれた感じの部分も筆を使っている。

「そうなんだ・・・。」と思ってじっくり絵を眺めなおしました。

このピンク色も印象的で、ショッキングピンクに思える色。

よく見るとそんな派手ではなく、トーンは落ちているのが分かります。

ピンク色が好きな人なので、ピンクの色の幅が色々あり、ピンク色を使わせると、なかなか粋な感じ。

主人の絵は、時々「子供が描いたような絵」と言われるが、

その話をすると同業者からは、

「子供がこんな絵を描いたら怖いでしょ。」と言われます。

近年は、「仙人みたい。」と言われたりする風貌になってきているらしいが、

このようにハチャメチャな感覚を未だ持っています。

 

夕食を終えた頃、ヒロクニさんは、

「俺の絵は、愛なんだよ。」と言う。

私は、「愛って、いろいろあると思うけれど、どれなの?親の愛とか、夫婦愛だとか、子供への愛情とか、どの愛の話?」と、引き気味に言う。

あまり話題にしたくないような・・・。

何かしらねちっこいエネルギーを感じてしまうのでした。

続けて言うには、

「愛っていうけど、いわゆる“イデア”に近いもので、ヒューマンに近いかな?」と。

私はちょっとホッとして、「“イデア”の方なら、良かった。その方が安心な感じがする。」と言い、「その話なら、まだましよ。」と言った。

それから、いろいろ話を聞いていました。フンフンと相槌も打った記憶があるけれど、すべて忘れてしまった。

聞いている時は、「成るほど。」と思っていたのですが、ここに書こうと思ったら、まるで思い出せない。

“イデア”というのは、哲学者プラトンの造語なのですが、元々、「見るもの」「見られるもの」という語源からきているようで、一言でいうと、目にはみえない『魂という観点から見た純粋なもの。』と言ったらよいのだろうか?

もっと簡単に言うと「何故、我々は生きているのか?」を考える哲学と言い替えてもいいのかもしれない。

↑左がプラトン 右がアリストテレス

プラトンは、紀元前427年~347年の人 

この絵は、ミケランジェロ作

 

そう思うと、「君は、私を愛しているのか?」という問いは向けられないと思うので、ホッとしたのです。

我が夫は、西洋人みたいな感覚を持っていることがあって、凄く聞かれたりするのです。

私は、日本人らしく、そういう事を話題にするのは、気恥ずかしいので、「やめて・・・。」となります。

以前、「俺は、君のことを好きだと、何回も言っているが、君は、俺を好きだって言った事ないよねぇ~。」と詰め寄られ、

「もう、30年も一緒にいるのだから、それが答えでしょ。」と言うが、そういう時は、(それじゃあ物足りないのか、)「だったら、言え!。」と、催促されます。

こういうの苦手です。

だから、“イデア”の問題で、ホッとしています。

身内で褒めるのもなんですが、私より哲学書をきちんと読んでいるので、聞くと、簡単で分かり易く語ってくれるので、辞書代わりにヒロクニさんに、難しいことは聞くことがある。

しかし、辞書としては役に足ってくれるが、自身の話は、

「分かり難い上に、話の文脈が変わっていたりする上、話は長い。」

横になって休んでいる最中に、話かけられたりすると、

『寝たフリをする時があります。』

「もう、寝ちゃったの?」と何回も声をかけてくるのですが、

寝てしまっている演技をします。

最後に、ゆすって起こしに来ますから、その時は、

起きてしまったフリして、「すっかり寝てたわ。」と、白々しく言います。

 

いつも思うのですが、「愛」だの「イデア」だのと書いていたのに、

どうして「寝たフリ」の話に行き着いてしまうのでしょうか?

私も、ヒロクニさんと似た話の仕方なのでしょうか?

いまひとつ、理知的な美術家の妻になれない私のようです。

 

 

↑そんな日の夕食のメニュー

タラの白身フライ

タルタルソースたっぷり、きゅうり、たまねぎ、イタリアンパセリ、ゆで卵が入ったソース

サフランスープ(パエリアを作った時の残り汁を使って)

小松菜と油揚げの炒め物

厚揚げの煮物

錦糸卵(フライに使用した卵の残りを使って)

きゅうりのぬか漬け(いつもの自家製)

この日は、サフランスープのおかげで、豪華な感じに。

ところが「みそ汁の方が良かった。」と、ダメだしされるのでした。

 

 

↑夜、布団の上のピピ。

触られるのが好きなので、こうやっていると、延々目を閉じて寝ます。

 

↑この摘まんでいる部分の毛がとてもフカフカしていて、手触りがいい。

何されても、この状態を維持しているピピちゃんなのです。

夜は特に。

変哲のないサビ猫なのですが、思いのほか手触りがよく、兎に角、撫でて欲しい猫ちゃんで、こんなに密着型の猫は始めてです。

それが、また可愛い。

鼻と鼻をくっ付けたりしても、プイッと横に向かず、ズーと鼻がくっついた状態でジーとしています。動かないのです。

私の方が根負けして、鼻先を外します。

猫も、1匹、1匹、個性があるのですね。痛感します。

良人より猫の方が、可愛いと思う時があって、なんだか後ろめたい。

家の旦那は、かなりひつこいところが難点か?

 

 

 

 

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鶏(色鉛筆作品紹介603)と 徳之島の思い出

2021-05-06 18:22:23 | Weblog

この絵は、5月に仕上がった作品。

新作です。

この絵は、「鶏が、ピンクのショッキングバッグを持って、ヒールを履きショッピングに行く様子。」だそうです。

私は、「にわとりですか?」と驚く。

「確かに、にわとりだ。」と言い、頷いた。

これ以上、どう言っていいのか?

頭の中がシーンと静まりかえってしまう。

「にわとりって、ちょっと飛ぶよねぇ~。」と言ってみた。

ヒロクニさんは、「意外と飛び上がったりするから、驚いたことがあってねぇ~。」と言います。

 

この鶏の形のデッサンは、何枚も描かれているのを見ていました。

この紹介した絵の前にも、類似したものを描いていました。

今回の絵が、一番、形がはっきりしていて骨太なものになっています。

鶏の思い出というか、話はよくします。

特に、子供の頃、鶏小屋に落ちた話をする。

屋根の上に登っていて、屋根から下に見える「鶏小屋」を覗こうとしたら、

落ちてしまったらしく、鶏の鳴き声と飛び上がる鶏にもみくちゃにされ、

「鶏より、俺の方が驚いてる。」と言い張るのです。

「すごいジャンプ力らしく、鶏って飛ぶんやねぇ~。」と。

家族は、いったい何の騒ぎかと、家族が騒いでいたりして、

その時の賑やかな様子を話してくれます。

鶏の様子が不思議だったらしい。

また、「何でも不思議に思う子供」だったらしく、電線が垂れているのを見つけて、触ってみたらビリビリして、この感覚は何だ?と長い間だ疑問に思っていたという話も。

(それより電線が垂れ下がって放置されている状態にある方が、怖いと思います・・・)

子供の頃、あらゆる事に不思議に思うことが多かったようで、多感な幼少期を送っていたみたい。

海の波にも・・・・。

ヒロクニさんの幼少期は、鹿児島県にある離島の「徳之島」なのです。

一度、生家のあった所を一緒に訪ねたことがあります。

話に聞いていた、よく登って海を見ていたというガジュマルの木も健在で、

話に聞いていたとおりに、家の横の方に、高千穂神社の階段と坂があり、

見下ろす崖のような所もあったのです。

子供の頃の記憶をわりと克明に、特に土地の様子を覚えているのに感心しました。

今回紹介した絵は、郷愁というかフォークロアな部分を感じる作品なのでは?と思いました。

鳥がモチーフとして絵に登場するのは、ほとんどないのです。

やはり、自分に縁のある“にわとり”を選んでいると思う。

また、思い出として、街の絵は、地図のように思えるときがありますが、徳之島を訪ねた時も、坂とか、道が伸びていたとか、海の波の様子を話してくれるのを聞いている。土地の様子がよく分かる説明で、それにも感心した。

もうこの頃から、今の絵を描く資質があったのかもしれないと思う。

そのヒロクニさんなんですが、さっき「茶碗を洗った後のスポンジは、上のところへ必ず置くようにしなさい。」と注意しに来ました。

私、まだ今日は茶碗を洗った記憶がなく、何もしていないと思うのですが、注意を受けました。

何かモヤモヤします。

だけど、記憶が全くないので「そうかな?」と。

口答えしたら、文句を言われそうなので「細かいことはどうでもいい!」と言い聞かせました。トホホ・・・の気分。本当は自分が上げ忘れているのと違うの?と思うのだが・・・。「どっちでもいい!」と思い、「ハイ。」と言う私。

なんで私がと思いながらトホホ・・・と、苦笑いしてます。

 

 

まあ、気分を変えて、晴れた日の庭を。

↑雨が降った翌日です。

ジャーマンアイリスが、一本の軸から三連咲いています。

一気に3つの花が咲くのは、初めてのこと。

ジャーマンアイリスが終わると、だんだん庭はトマトや、夏の花に・・。

今は、ビオラの種を採取する段階にいます。

庭に来たヒロクニさんが、はじめて花をじっくり観賞してくれました。

「このビオラ、皆笑っているように見えるね。」と。

私は、「やっとじっくり見てくれたんだね。」と言い、

「買えない私だけのビオラは、暑苦しいって不評だけど、私だけのビオラで、店にはないのォ!」と、力説しました。

「バートシェンナーの茶色とか、クロームイエローの黄色とか!」と付け加えておいた。油絵具での色の呼び方で強調しておきました。

 

↑妹のために野バラを摘みました。

今、花の咲く季節になっていました。

とてもあっけなく、妹を亡くしたのです。

このところ、バタバタしてブログが更新できませんでした。

でも、時々、上を向いて話しかけます。

「人は死んだらおしまい」とは、思ってないのです。

 

 

 

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