SMILEY SMILE

たましいを、
下げないように…

『Hawaii』のハーモニー

2005-05-31 09:38:54 | 
夢見るハワイ。96年発表のサードアルバム『ハワイ』は、ハイラマズへ

の評価を決定づけた逸品。電子音へのより深いアプローチ、短いインス

ト・トラックが心地よくも弛まない流れを作り出す、意欲的な大作。


と、帯をそのまま写してみました。紹介文もちょっと写してみようかな。


92年結成。ビーチボーイズやエンニオモリコーネ、ヴァンダイクパーク

スらに影響を受けた冴えわたるポップセンス。そして、魅惑的で淡い電

子音、インスト、ストリングス、美しいハーモニーに彩られた・・・


とまぁ、そんな感じです。29曲、77分は、大作ですね、しかもひとつの

世界を作り出している。収録時間は、ベートーベンの交響曲に合わせた

という凝りよう。

ハワイ、というか、イメージとしての楽園という感じだろうと思う。私

にはこの作品にハワイを感じる事ができない。詩を読んでも、ハワイら

しさは微塵もない。ショーンオヘイガンの詩はちょっと難解でわからな

いところが多すぎてあまり読まないのだけれども。

「ハーモニーに取り憑かれているという点では師匠、ブライアン・ウィ

ルソンにも引けを取らないだろう。」

という解説を読んで、納得。

私は、人が創り出す、「ハーモニー」というものが好きなのだ。

ブライアン然り、エヴァンスなんて、リハーモナイズの達人。

いろんな音がなっていて、それが調和していることの恍惚感は、なんと

も例えようもない快感だ。

それを最初に感じたのは、ヘッドフォンで、フリッパーズを聴いたとき

だったかもしれない。聞こえてなかった音たちを驚きと慈しみをもって

聴き入ってたっけ。

私は、このために生きているのかも知れない。

『Hawaii』はお店でかなりよく聴く。

これを流せば、みんな幸せになれるような気がするんだ。

空間を包み込んでしまう音たちに感謝。

                    (ジャケを追加して再掲)


ハワイ
ハイ・ラマズ
V2レコーズジャパン/コロムビアミュージックエンタテインメント

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ひとあし早く、梅雨時期の一枚

2005-05-31 07:32:58 | 
TAKE A PICTURE
マーゴ・ガーヤン
ポリスター

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ここ数年、6月の定番になっています。
トラットリアから再発されていたんですよね。
さすが小山田!
隠れた名盤に引き合わせてくれて有難う♪
ジャケも声も詩も切ない。
ソフトサイケな曲もアクセントになっていてよいです。
どれもいいけど、1、6、8がオススメ。
68年作品。

朝からこんな気分

2005-05-31 07:21:51 | 
MY NAME IS BLUE
小島麻由美, 野崎貴郎
ポニーキャニオン

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曇天の朝、濡れたアスファルト、気だるい頭ん中

ジャケは、ドイツワインのラベルのパクリ。w

素敵だわ♪





あの日、あなたが言った些細なひとことが
    今も私の胸に突き刺さる
それは、だんだんと染み込んでくるような
    今も傷口で生きている


                  「黒猫」

最近のcafe music♪

2005-05-30 11:14:06 | 
High Land, Hard Rain
Aztec Camera
Sire

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週末、忙しいときは軽快なPopmusicがイイ♪
アズカメの、まんまフリッパーズな一枚。
てか、フリッパーズの1stがまんまアズカメなんだけど。
このあとに、フリッパーズの1stをかけてみたい。
ネオアコの王道ここにあり。
甘酸っぱいぜ♪


PYRAMID LANDING(and Other Favorites)
マーブルズ
ポリスター

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夏の一枚。下記のアップルズインステレオのリーダーのソロ。宅録感たっぷり、現代のひとりビーチボーイズ。小山田も推薦♪カフェで、というより、ウチでビールを飲みながら窓を開け放って聴きたい。ココロがほどける、ほどける。 


Tone Soul Evolution
Apples In Stereo
Spin Art

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で、そのアップルズインステレオの2nd。
とにかくシンプルでイイ。
素直で、あっけらかん、軽快洒脱、青空の似合うGuitarpop♪

オペラ比べ

2005-05-28 05:17:50 | 
「口を開けてエレガントなのは2cmまで。厚さ2cmの菓子をダロワイヨの威信をかけて作れ」

と当時のオーナーの命で1955年に誕生したダロワイヨ発祥のチョコレートケーキ。私はバイトの頃、いくつ口に入るか挑戦したことがあります。うーん、エレガント♪
3つ入ったけなぁ。
そんなことはいいとして、
ヒルズのショコラドゥアッシュで、オペラを購入。
これは、美味しすぎた。2cmの基準もほぼクリア。(「オペラ」と名の付くケーキは数あれど、この基準を守っているトコは多くない。)
コーヒーの味もカフェリーヌ(コーヒー豆の微粉末)を使っているのであろう、本格的。もう本家よりおいしい。
でも本家の味も捨てがたく、無性に食べたくなるのだった・・・。

もうひとつ、美味しいオペラがある。
オーボンヴュータンのオペラだ。
これも本格派。
辻口さんの女性的な繊細さを持っているとすれば、河田さんのは男臭い。どっしりしてる。
どちらも美味しい。どちらもオペラの良さを引き出している。

で、オペラ比べは引き分け!
3つとも美味しい!!
ま、いいじゃん。
甲乙付け難し。

虜になりました

2005-05-28 04:30:25 | 
クリコ印かモエート印の祝福されたシャンパンが、詩人の為に凍った

瓶に入ったまま、すぐさまテーブルに運ばれる。その酒は、霊感の泉

ヒッポクレーネのように輝きつつ、そのたわむれ、湧き立つ泡で(何

とでも譬えられよう)、むかし私の心を奪った。その酒ほしさに、私

がよくなけなしの財布の底をはたいたのを、諸君は覚えておられるか。

その魔法の流れは少なからぬ愚行を生んだもの。ああ、どれほどの冗

談、どれほどの詩、またどれほどの喧嘩や楽しい夢を!


~プーシキン 『オネーギン』


1820年代に書かれたこの作品にもヴーヴクリコの名が・・・。

シャンパン初心者ですが、クリコに夢中♪

繊細で優雅な泡立ち、

それは清楚な仮面で立ち振る舞う魔性の女の如く・・・


震える弱いアンテナ

2005-05-25 08:55:53 | 
汲む
 ―Y・Yに―

             茨木のり子


大人になるというのは
すれっからしになることだと
思い込んでいた少女の頃
立居振舞の美しい
発音の正確な
素敵な女のひとと会いました
そのひとは私の背のびを見すかしたように
なにげない話に言いました

初々しさが大切なの
人に対しても世の中に対しても
人を人とも思わなくなったとき
堕落が始るのね 墜ちてゆくのを
隠そうとしても 隠せなかった人を何人も見ました

私はどきんとし
そして深く悟りました

大人になってもどぎまぎしたっていいんだな
ぎこちない挨拶 醜く赤くなる
失語症 なめらかでないしぐさ
子供の悪態にさえ傷ついてしまう
頼りない生牡蠣のような感受性
それらを鍛える必要は少しもなかったのだな
年老いても咲きたての薔薇  柔らかく
外にむかってひらかれるのこそ難しい
あらゆる仕事
すべてのいい仕事の核には
震える弱いアンテナが隠されている きっと……
わたくしもかつてのあの人と同じくらいの年になりました
たちかえり
今もときどきその意味を
ひっそり汲むことがあるのです



「戦後詩の長女」とも言われる茨木のり子さん。

「自分の感受性くらい」しか知りませんでしたが、meiさんに紹介して

頂いて、下記の現代詩文庫を購入♪


「震える弱いアンテナ」

そう、これだ。

詩人の感覚、紡ぐ言葉は、偉大だなぁ。



茨木のり子詩集

思潮社

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紫陽花の風景

2005-05-25 02:28:55 | 
もう紫陽花の風景や もう丘を歩く彼女の姿
飛ばされて行っちまった 
もう間違いが無いことや もう隙を見せないやりとりには
嫌気がさしちまった

                  
                  ~小沢健二「カウボーイ疾走」


紫陽花が、色づき始めた

雲の流れ

雨の匂い

濡れた服の重さ

6月が、来る

陰鬱でありながらも、僕はワクワクしたりするんだ

私が生まれた月

太宰さんが生まれ、死んだ月