SMILEY SMILE

たましいを、
下げないように…

雑感

2006-07-28 10:39:09 | 
現代文学はいつになったら漫画に追いつけるのだろうか?
漫画に引き離されてるということに気づいているのだろうか?
もう見えないほど前にいるからだろうか?
見ない振りをしているのだろうか?
たかが漫画と苦しい虚勢を張っているのだろうか?
「そもそも表現方法が違うのだ」とかいうのだろうか?
でも伝えるってことにおいて同じだよね?


偏狭な見方かもしれないけれど・・・・


ランティエを読む

2006-07-28 10:21:46 | 
月刊 ランティエ。 2006年 09月号 [雑誌]

角川春樹事務所

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特集の「ニッポン無頼派列伝」と「五十人の冷たくて旨い麺」に惹かれて購入。

この雑誌って購買層、4,50代かしら?

ま、いいいか。

無頼派といえば、太宰、安吾。

面白かったのが、勝新、やっさん、
財界での五島慶太vs堤康次郎、
志ん生、
棋界での木村vs阪田

突き抜けてる傑物たち
恍惚と不安
自信と勇気

もともと切れてる人
どこかで切れてしまう人
っているのだろうな

切れるって吹っ切れるってことね。


で、旨い麺!

永坂更科布屋太兵衛
明月庵ぎんざ田中屋
赤坂砂場
黒澤
まつや
本陣房

など、私も大好きな蕎麦屋が♪

未踏の名店としては
三合菴
竹やぶ


ラーメンでは
揚州商人
冷麺は
しづる

は食べたことあるなぁ。

あぁ、蕎麦が恋しい・・・。

呼ぶ

2006-07-27 11:45:59 | 
あなたの名前を呼ぶ

「なぁに?」

と答える

私は、何も言わない



名前を呼ぶ

それはそれ以外の何でもなく、

それはそれだけで、もう「いい」ものだと信ずる


名前を呼ぶ

あなたがあなたでいることへの

安堵

不安

齟齬

愛情

様々なものを、ひっくるめて

そして、その度ごとに

違う色あいの

あなたの名前を、呼ぶのだ






小沢から放たれる、ある光

2006-07-27 11:33:24 | 小沢・小山田
懐かしいアズテック・カメラの、「ナイフ」という曲は、この世にはナイフがあって、物事を二つに分断しつづけている、ということを歌っている。

二人でいれば、そのまったくくだらないナイフは、混然として美しい世界をどんどん切ってよこす。そして切り取られた世界は君の皿の上で、干からびて死んでしまって、勘定書きの上に、その名前だけが残るのだ。「優雅さ一つ。」そんな風に記されていいものは、この世の中には一つもない。カレーが、ゆでたニンジンと、いためたタマネギと、ご飯と、といった具合に出されるのと同じだ。それには何の意味もない。

認識ってのは、普通あまりにも二者択一で、ほんとくだらない。それは磁石の針のように、こらえきれずにどちらかの極を向いてしまう。世界が半分づつ見えなくなって行くだけなのに・・・。

光は全ての色を含んで未分化。無色の混沌。それはそれのみとして、分けられずにあるもの。切り分けられていない、混然とした、美しく大きな力。それが人の心の中にある。

僕らの体はかつて星の一部だったと言う。それが結合して、体が在って、その心が通じ合ったりするのは、あまりにも驚異的で、奇跡で、美しい。



(一行空きはすべて中略)


小沢がOLIVEに連載してたドゥワッチャライクの最終回から引用。
小山田とのことにも触れてる。曰く、

>世の中のすべての二人組を代表して言っておこう。「お前らに言われる筋合いはない。」以上。




結びの、この言葉、

>僕らの体はかつて星の一部だったと言う。それが結合して、体が在って、その心が通じ合ったりするのは、あまりにも驚異的で、奇跡で、美しい。



ちょっと、泣いた・・・・。


fngkdkmgf

2006-07-25 05:53:27 | 
玄関で
ぼくが僕を見てる

ドコヘイクノ?

浅い朝

呑添
鈍転
曇天


空き缶が転がる

歯軋り

キミハドコニイルノダ

僕は君の枕になれたらいいのに



意味を
ここに置いてゆくから
オナカがすいたら
食べるのよ




ソラが僕の中に落ちてくる日

自動筆記者は嘲笑う

なみだを飲みながら



カーテンの向こうで

夜明けの鐘がなる

さよなら
僕の露


蜘蛛が手の中で生まれる
あれは嘘だったんだと呟く

明日はどこへ行こう

いま何時だと思う?




君が見つけ得るモノを
私は感嘆の目でみるだろう


邯鄲の夢


蟷螂の斧

ホントウニ
                         イインダネ?



悲鳴

あれは、もう、勘弁してよ


笑われて、憎まれて






何が書きたかったの?

シラナイ

僕が書いたんじゃないから

僕はもう死んでいるんだもの




偶成

2006-07-21 19:01:13 | 

溶けてしまいたい

融けてしまったら
        楽だろうか
解けてしまったら
        どうなるのか

なにもせずに
なにもできずに
       流れてく

湧いてくるものは
        なに?
掬ってみて

ホラ



それは
   なんでもないものだよ

浮かんでいるものを
         掴んで見せてよ


それは
   ヒグラシの声だね

アリガトウ

                    クスクス

女の子が笑ってる

        ほどける口元


それに
すべてを捧げてもよい

雨上がり
    水たまり
        何か間違ってる?
長靴

アメンボ
駄菓子

小さなドオナツ

聞こえる?
空の色 ネズミイロ

いかないで・・・

大好きだった手を
          離したくないの
かなぶんぶん

言ってるよ すべり台のしたで






雲が割れて、緋色の夕べ

はしごが掛かる
降りてくるのは誰?

待ってるから

だって、あなたはいつだって
最後の一歩で転ぶから
          危なっかしくてハラハラしちゃう


待ってるの・・・・

バカね・・・・
誰が来るって言うの?




いいの、わかってるの



揺れる
揺れる
        風
 風  

                  風

根っこはね
同じなんだよ
あらゆるものは   繋がっているんだから

って、昨日神さまが
          仰ったの


明るい

あたたかい光


ね?

ん・・・・

雨が止んだよ

          たたんでね傘を

前が見えないからさ

溺れないように
溺れないように

深呼吸してね



終わらないうたを歌おう

日を継ぐ者


to be

2006-07-21 18:03:41 | 
ごく稀に

無根拠な希望

膨らむ、   膨らむ

そんな束の間
なにもありゃしないのに

多幸感に包まれる

あるだけマシか?
いや
贅沢だ

瞬く間に消える黄金色の甘い蜜


生きよ、

彼は仰っているのだ



ドコヘユクノダ?

2006-07-21 11:17:58 | 
金縛り
ベッドの下から
無数の手が伸びてくる
引きずり込もうという魂胆
すると自分の中から声が聞えた

肉体から離脱して精神の奥へ入って来なさいと

岩場のようなところを魂だけが飛んでゆく
先へ進めば進むほど広がって行く
荒涼とした景色のなか
緑を求める自分がいた
草一本でも・・・
徐々に緑は増えてゆく
そして辿りついたのは
神社のような寺のような巨大な建造物
己が存在は米粒のように小さかった

大きな光

そこで銅鑼のようなものを叩いた


ベッドの上
ミケネコが足元に来て横になった
すると金縛りは解けた



そんな夢

猫島で空と海に、溶ける

2006-07-17 07:28:10 | 
ねこの多い島に着いたのは陽の沈む頃
塔に昇って、辺りを見渡す
お天道様は疲れたようすでお隠れになる
風がやさしく吹き
汗がひいてゆく
寝転がると
束の間の夢をみた
空と海のあいだで
砂のように
ほどけて
蒸気のように
舞い散る夢


呑みすぎたかな?


いつのまにか、辺りはすっかり暗くなって
空と海が溶け合っていた





汗か涙か

2006-07-11 03:13:03 | 偏愛
さんさん録 2 (2)

双葉社

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一巻は、ね、ん、可もなく不可もなくだった。
いや、いいとは思ったけど、それ以上ではないなと。
でも、まんまとやられちゃった。

帯にもある

「あの時のふたりを思い出せば、
 わたしはたぶん死の間際にも笑っていられる」

これにやられた。
(他のエピソードも、深みを増して、これで終わってしまうのが
惜しく思われた。)

電車で汗を拭き拭き、読んでいた。
誤魔化したよ。

拭いたのは、汗か涙か・・・。