SMILEY SMILE

たましいを、
下げないように…

呼んでんよ

2006-03-31 13:51:21 | 
呼んでるよ
呼んでるよ
聞えないかい

あいつが呼んでるよ
あいつがさ

呼んでるよ
呼んでるよ
聞えてるんだろう

僕が呼んでるのに
僕がさ

きっとあいつは心臓を一刺しにするよ
きっと僕は底でずっと待ってるよ


寝顔

2006-03-31 13:50:27 | 
眠っているのを眺める
優越感と孤独感が入り混じった変な感じ
でもあたたかな気持ち

子供のころ
昼寝のし過ぎで夜眠れなくって
すやすや眠る母を
絶望に近い
孤独感と焦燥感で打ち震えたことを
思い出す
世界にひとりだけ取り残された感じ

今は
目覚めるのを待ってる
待ってるの

充電

2006-03-31 13:49:32 | 
ちょっと待って
いま
充電してるの
ちょっと待って
すぐにやるからさ
ん?
や、
だいじょうぶ
だいじょうぶだって
充電してるんだって

またまたー、そんなこと言わないでよー
太陽の力を
風の力を
酒精の力を
集めてるの・・・




「そういうのをハナタレの抜かす常套句ってんだよ!」

合図

2006-03-30 12:01:45 | 
朝早く
銃声が遠くで響く

あぁ、また始まったんだなと
僕はベッドの中で本を読みながらぼんやり思った

終わりという始まりを

聞えた?

いったい何人の耳に届いただろうか
願わくば、あなたにも聞えていてほしいと思ったよ






流れ

2006-03-25 03:31:14 | 
泣けばいい

感情に流されるといい
堰きとめず

溜めていた思いが
今になって
不活性ガスを発する

抑圧した数々の痛みが
悲鳴を上げる

辛いときには、自然に
多摩川の流れを欲した
きらめく水面を
ただ、じっと見つめていた

喪・想・奏・創

2006-03-25 03:19:02 | 
なにも喪っていないようで
実は知らぬ間に喪っているのかもしれない
それにうっすら気づいて、
一度に堰切ることもある
そして自浄する

喪失という恐怖に出来れば向き合いたくない自分
自分でも気づかぬように隠す
気づいたということさえ忘れようとする
巧妙に
或いはひどく不器用に



BGM:「夜の想い」~FISHMANS

「Hey,Baby 調子はどうだい?」って佐藤伸治さんの言葉が天から降ってくる






宇宙 ベスト・オブ・フィッシュマンズ
フィッシュマンズ
ユニバーサルインターナショナル

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UNDERCURRENT

2006-03-20 12:17:12 | 偏愛
アンダーカレント アフタヌーンKCDX

講談社

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ふらりと入った本屋
新刊漫画を眺めていると、見たことのある表紙。

あ、これだ。

アンダー・カレント+4
ビル・エヴァンス&ジム・ホール, ビル・エヴァンス, ジム・ホール
東芝EMI

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全く知らない作者。
中は見ることが出来ない。
帯には谷口ジローさんの推薦文。
四季賞・・・。

買いだ。
そんな勘がした。

そしてそれは、確信へ、悦びへ。
またいい作品に出会えた、いい作家に出会えた。




「人をわかるってどういうことですか?」
そして、自分を偽らないということは?

「人は本当のことより心地よい嘘のほうが好きなんだよ
 皆 本当のことなんか知りたくないんだ
 騙されたがっているんだ」


エヴァンスに惹かれてたのに、
いつのまにか、太宰さんの科白のように聞えてきた。
中央線の中で。
気づけば、また三鷹だ。



たらいまわしTB企画 第21回「教えてください!あなたのフランス本」

2006-03-20 09:51:17 | 偏愛
ボードレール全詩集 (1)

筑摩書房

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悪の華

東京創元社

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ボードレール詩集

新潮社

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悪の華

岩波書店

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恥ずかしながら、いまさらながら、LINさんの「フランス本」に参加させていただきます。

フランスと言えば、ボードレール。
それしか「読んだ」と言えるようなものはありません。
フランス語など、出来やしないので、訳者で読み比べたものでした。
鈴木信太郎、堀口大學、齋藤磯雄、阿部良雄・・・。



愚かさ、誤り、罪、吝嗇は、

われらの精神を領し、肉体を苦しめ、

われら、見に巣食う愛しい悔恨どもを養うさまは、

乞食たちが蚤や虱をはぐくむに似る。


われらの罪はしぶとく、悔悟の情はだらしがない。

告白をしただけで、お釣りがくるほどの気持ちになり、

卑しい涙に一切の穢れを洗い落としたつもりで、

浮き浮きと、泥濘の道に舞いもどる。

『悪の華』 「読者へ」  (阿部良雄訳)


いやはや、本当に恥ずかしながら、読んだと言えるのかどうだか、わかりません。
でも、10年経った今でも、折に触れて読み返してしまう。
そんな詩人、ボオドレエル。
恐れ多いです。
どんどん自信がなくなっていきます。
ふぅ。
もちろん、太宰さんから教えてもらったのです。

「私の文学生活の始めから、おそらくはまた終わりまで、ボオドレエルにだけ、ただ、かれにだけ、聞えよがしの独白をしていたのではないか。」
~太宰治「碧眼托鉢」

うーん、私はなにが言いたいのだ。
しどろもどろ。
最後に一言、言わせていただけるなら、
自信のなさを大事にしたいのです。
ん?なんだそりゃ。
だからなんなんだ?
フランス菓子だったらなぁ。

LINさん、ごめんなさい・・・。







たらいまわしTB企画 第22回「サヨナラだけが人生か? グッドバイの文学」

2006-03-17 15:32:57 | 太宰
「サヨナラだけが人生か? グッドバイの文学」

久しぶりに参加させていただきます。といっても二回くらいしか参加してないかしら?
グッド・バイといったらもう、参加しないわけには行かないでしょう♪
でも、『グッド・バイ』じゃないですよ。
まずはこれ。

斜陽

舵社

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大きな文字で読んでください。w


「私には、わからない。わかっているひとなんか、無いんじゃないの? いつまで経っても、みんな子供です。なんにも、わかってやしないのです」
 けれども、私は生きて行かなければならないのだ。子供かも知れないけれども、しかし、甘えてばかりもおられなくなった。私はこれから世間と争って行かなければならないのだ。ああ、お母さまのように、人と争わず、憎まずうらまず、美しく悲しく生涯を終る事の出来る人は、もうお母さまが最後で、これからの世の中には存在し得ないのではなかろうか。死んで行くひとは美しい。生きるという事。生き残るという事。それは、たいへん醜くて、血の匂いのする、きたならしい事のような気もする。私は、みごもって、穴を掘る蛇の姿を畳の上に思い描いてみた。けれども、私には、あきらめ切れないものがあるのだ。あさましくてもよい、私は生き残って、思う事をしとげるために世間と争って行こう。


お母様の死。
最後の貴婦人。
和子は恋と革命に走る。

そして、次は・・・、

お伽草紙

新潮社

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「浦島さん」のラストも印象深い。



年月は、人間の救ひである。
忘却は、人間の救ひである。

 竜宮の高貴なもてなしも、この素張らしいお土産に依つて、まさに最高潮に達した観がある。思ひ出は、遠くへだたるほど美しいといふではないか。しかも、その三百年の招来をさへ、浦島自身の気分にゆだねた。ここに到つても、浦島は、乙姫から無限の許可を得てゐたのである。淋しくなかつたら、浦島は、貝殻をあけて見るやうな事はしないだらう。どう仕様も無く、この貝殻一つに救ひを求めた時には、あけるかも知れない。あけたら、たちまち三百年の年月と、忘却である。これ以上の説明はよさう。日本のお伽噺には、このやうな深い慈悲がある。



竜宮からのグッド・バイでもあるし、世間からのグッドバイでもあるんですね。

「聖諦」

このあたりから、太宰さん現実離れしてきていないかしら?
戦後は、桃源郷を夢見たり。

もともとそういう性向だったのでしょうね。

きりがないので、最後は・・・

津軽

フロンティアニセン

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お風呂で読んでください♪



私は虚飾を行はなかつた。読者をだましはしなかつた。さらば読者よ、命あらばまた他日。元気で行かう。絶望するな。では、失敬。


ラストの一言。高校のころ、車の中で読んだ『津軽』。
忘れられないな。家族と一緒だったのに、危うく泣きそうだったよ。
太宰さんは故郷を見納め、の気持ちで回ったんだと思う。
そうして、たけにあって、忘れ難い人たちに会って。
すっきりしちゃったんじゃないかな?
もういいかなって。
この後、戦争が激化して、終わって、東京に戻ってくるくる回って、散る。



考えてみると、太宰さんはいつも世の中からグッド・バイしたかった人だから、(逆にだからこそ凄まじい執着があったともいえる)彼のテマは、サヨナラの喪失感だったのではないかと思うのであります。


「幸福感というものは、悲哀の川の底に沈んで、幽かに光っている砂金のようなものではなかろうか。悲しみの限りを通り過ぎて、不思議な薄明りの気持、あれが幸福感というものならば」

と『斜陽』にあります。
この薄明り、光と影が、多くの読者を捕えて離さないのでしょうね。

では、ぐだぐだでしたが、スイマセン。

グッド・バイ

自己愛

2006-03-17 04:04:20 | 
自己愛が強すぎて、ダメなのさ
隣人愛も所詮、自己愛の畸形

こんなんじゃ、伝わらないの
でも、これで伝えるしかないのかも
持って生まれた業

こんなろくでもないカンバスにどんな絵を描くの?

モンクのように
エヴァンスのように弾けたらな
自分だけの描き方で弾き方で


眠れない夜に・・・

2006-03-13 05:46:08 | 偏愛
Home Girl Journey
矢野顕子, 山下達郎, 大貫妙子, 谷川俊太郎, 忌野清志郎, 槇原敬之, 森浩美
ERJ

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Piano Nightly
矢野顕子, 宮沢和史, 大貫妙子, 鈴木祥子, 松本隆, 友部正人
ERJ

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SUPER FOLK SONG
矢野顕子
ERJ

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なにもしてない
ただ、阿呆のごとくぼんやりしている
矢野さんのピアノと声を身体のすみずみまで浸透させて

これまでのこと
これからのこと

日蔭者の苦悶
弱さ
敗者の祈り

くすくす

またまたぁ
似合わないぜ

三寒四温
桜の蕾を
あなた、見ましたか?

誰に会いたいの?
誰に会いたいの?
な、教えてお呉れよ

なにが必要なの

流されるのね、あなたはいつもそうやって・・・

川辺で膝小僧抱いて泣いている僕がいる
なにが哀しいの?

小さな狂気が私にささやく
お前の見ているのもは幻だと



かみさまはいなくなってしまった
かみさまを感じられなくなってしまった
かみさまを捜したその刹那

朝がくるよぅ
朝が
まだ何も始まっていない
おおいなる、まだ、が

または、終わり
なにも始まらなかった一日を咎めるように

ごめんなさい
ごめんなさい
僕が悪い子でした

ダメな子ね

落ちたくないのだ
落ちたくないのだ
堕ちなくてはいけないのだ

飛びたいのなら

さようなら
きみは悲しげな微笑もて消えた
オチテイッタ
それは自分の姿だったろうか

ぼくは見上げることを知ってるんだ
ねぇ、君は知ってるのかなぁ
鳥肌の立つくらい
感謝

陰鬱な、蒼くなった空だ
全部吐け
そこで溺れるのだ
小さい小さい石の下にいる小さな虫だ
虫の息



切がないや
ごめんね