敏腕Pの日々のつぶやき

テアトルシアター代表。担当舞台作品について他、演劇やスポーツ等々の雑感を気の向くままに。

秦と神~葵上と卒塔婆小町(一夜)

2016年09月14日 | 制作公演関連
三島由紀夫の『近代能楽集』の
「葵上」「卒塔婆小町」を上演する。



どちらも、どんと真ん中に
「女優がいる」芝居である。

前者の六条康子は中盤以降の登場だし、
後者の小町は舞台上の姿が大半、老婆
~しかも公園を根城にする乞食~
なのだが筋立として「どん」と
中心にいると言える戯曲だ。

それを秦由香里(しんゆかり)と
神保麻奈(じんぼまな)、
ふたりの《しん~秦と神》が
「芯」を張るわけである。

長年、演劇集団円で活躍した秦。
現在はフリーで、退団早々、
篠本主宰の遊戯空間に出演。
『仮名手本忠臣蔵』のヒロインといえる
おかる役を演じた。

神保は小林の立ち上げたJ-Theaterで、
『桜の園』の翻案劇の主人公
ラネフスカヤに当たる役を演じる等、
カンパニーの中核を担ってきた。

ともにプロデュースシステムで
所属俳優がいない中ながら、
〈エース〉のぶつかりあいと言えよう。

奇しくも神保も「円」の養成所出身。
そんな「縁」も持つ女優の競演。

十月と十一月の二ヶ月にわたり、
演劇、音楽、美術など芸術一般から
祭やフィールドワークまで、
新宿区内で広く開催される
「新宿フィールドミュージアム2016」
にも参加するJ-Theaterの
まずは第一報は華やかな話題から。

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