敏腕Pの日々のつぶやき

テアトルシアター代表。担当舞台作品について他、演劇やスポーツ等々の雑感を気の向くままに。

垣根

2022年01月31日 | 身辺雑記

♪かきねのかきねのまがりかど~

 たきびだたきびだおちばたき♪♪

有名な童謡です。

曲名は「たきび」だけれど、今日書きたいのは

垣根についてです。

 

他国のドラマを見たあとに聞くのは

「役者がうまい」という声。

演劇界の隅っこにいる身として、

というか多くの業界人がほぼ口を揃えるのは

「日本は俳優養成機関がない」。

 

民間の養成所はもちろん一杯あるのだが、

かの芸大で、美術や音楽は教えているのに

演劇科自体が存在しないことに始まり、

俳優及び周辺プロフェッショナルの育成に

我が国は「公」が消極的である。

 

一方、演劇自身が歴史において「公」と対立し、

干渉を拒んだという側面もあった。

そして結果、四角四面の俳優ではない、

個性豊かな役者が誕生してきたプラス面もある。

そもそも、教えてうまくなるのかって視点も

あったりするのだけれど、それは脇に置こう。

 

非四角四面の俳優というのは、

歌手モデル芸人アスリートなど他業種出身を差す。

この出自ながら素晴らしい演技をする方、

或いは役にドンピシャで輝く方も沢山いて、

それを否定する気はさらさらない。

そもそも表現者だから根は一緒である。

ただ誰でも彼でもってわけにはいかない。

・・・という垣根。

 

フォーカスを絞ると。

専門機関で学んだり歴史ある集団に属さずとも

人を集めて場所を借りれば公演は打てる。

こちらの垣根の低さにも功罪はあって……

とてつもない才能が現れるチャンス

(やる側にも看る側にも)が保障される一方、

とてつもなくツマラナイ舞台が

法的罰則を受けずに上演され、

「演劇二度とみない」という被害者が増す

玉石混交の問題。

 

♪あたりだろうか、はずれかな~

 相談しながら歩いてる

 相談したって解らない♪♪

童謡ならぬ動揺する月末であるε=ε=┏(・_・)┛

 

*相談しながら……

1番、きたかぜぴいぷう ふいている♪ 

2番、しもやけおててが もうかゆい♪

に比べて余り印象がないとは思いますが、

3番は「そうだんしながら あるいてる」

なのです(5番も)。蛇足ながら。

 

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コンベ

2022年01月30日 | 鑑賞

コンベは韓国での「乾杯」を指す言葉。

 

日韓演劇センターが主体の公演

「韓国現代戯曲ドラマリーディング」の制作を

担当していて(2011年vol.5~18年エクストラ)、

あの頃はCOVID-19もなく乾杯も盛んだった。

太田事務局長の発声は「カンベ」に聞こえた。

韓国を訪れること多数の彼が「カンベ」

ということは、カとコの間の音なんだろう。

 

以上、前段。

韓国を舞台にした芝居を昨晩楽しませていただいた。

乾杯のシーンが沢山あり、ただあるだけでなく

「コンベ」と盃を上げると暗転し、シーンが変わった。

印象的な上に、乾杯するたびに関係性が深まる作り。

加えて言えば、深まるのは男たちで、

客観的立ち位置の女とは距離が開いていく。

……観劇後に思ったのは、作品タイトルもありかな、と。

 

当然『コンベ』では見た側に届かないから

『乾杯』に読み仮名としてコンベを振るのがよい。

実際のタイトルのほうが、やや誘われるのは確かだが、

芝居そのものは「そちらサイド」からの独白が

頭とお尻にあるにはあったのだけれども、

上演時間の三分の二は「乾杯」側を描いていて・・・

 

タイトルは難しい。

ぶっちゃけ世の中に発表した時点の筋書と

書きあがった時に差異があることは珍しくない。

昨晩の公演がどうかは別にして……。

 

「フレディ、もしくは、三教街でお願いします」と

シンガーソングライターの要望をディレクターが聞いて、

二者選択せずに『フレディもしくは三教街』とした、

なんて逸話もありますが、かといってどれもこれも

くっつければ良いわけでもなく。

タイトルは難しい、そーゆー話でした。

 

余談。乾杯は・・・

中国は「干杯」ピンインはgānbēi。

耳には「カンペイ」と聞こえる。

やはり三つの国は親しいのだと思う。

本当の意味でそういう関係が来ると良い。

 

 

 

 

 

 

 

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きょうはなはなこのたんじょうび

2022年01月29日 | 俳優座

【京花、花子の誕生日】

 

1月28日は、佐藤礼菜の誕生日であった。

劇団俳優座LABO38『京時雨濡れ羽双鳥』『花子』

二本立ての、『京時雨~』では望月の妻・妙子、

『花子』では主人公の花子を演じる佐藤の。

 

 

『花子』の重要なアイテムのひとつが卵、ということで

卵のおかしをプレゼント

左が佐藤、右は演出の森一。

こちらは、花子の母親役・安藤みどりと。

まだ稽古がはじまって一週間と少しだが、

早くもまとまりの強い稽古場が形成されている。

 

そんな雰囲気が伝わるだろうか?

劇団俳優座

出演者紹介動画の第一弾。釜木美緒。

下はろうそくを消す佐藤を、写メする釜木。

右上で拍手するのは辻井亮人。

 

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野の古典

2022年01月28日 | 身辺雑記

安田登さんの書かれた『野の古典』が

紀伊國屋演劇賞の会の記念品として

私の手に渡り、早速読み始めた。

 

書名からも明確だし、昨日の弊ブログでも

少し書いたように「古典」を幅広く網羅。

まずは能狂言の「能」について説いた十三講から。

典型的なA型のわたしは長らく、

最初から順に読むことしかできなかったのだが、

ある時から変わった……てな話は置いて。

 

「さるごう」から猿楽へ。そして観阿弥・世阿弥。

わりと知られた話から「現在能」「夢幻能」に

大きく分けられる、と。

さて、そんな能は夢と現(うつつ)を彷徨う芸能、

と解説されていて「あ」と思う。

忘れかけていたが大学時代に文芸同人誌を創っていて

その冊子名が、まさに「夢うつゝ」だった。

・・・今日はこのあたりで終えて、

昨日の約束通り「紀伊國屋演劇賞の会」での

写真をアップします。

 

式のあと客席へ向かう階段にて(上)

いただいた賞状(中)

式直後、客席にて(下)

 

さて、賞に恥じない芝居創りを一丸になって頑張ろう!

受賞の余韻のなか、今日は劇団総会だったりもした。

 

 

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ののこてん

2022年01月27日 | 俳優座

 

 

本日は第56回紀伊國屋演劇賞の贈呈式。

壇上にはご覧のように、すっきり「会」と。

写真は、劇団俳優座代表の岩崎加根子が

賞状をいただくの図。

紀伊國屋書店社長高井昌史氏(右)と

岩崎(左)の間にはパーティションがあり、

書面を読み上げたのみで実際の授与はなし。

COVID-19感染拡大防止のためです。

 

 

さてブログタイトルを、紀伊國屋演劇賞贈呈式

等々、素直につけることも考えたのだけれど、

恥ずかしさが勝って平仮名五文字にしてみた。

 

『野の古典』安田登著(紀伊國屋書店発行)

 

出席者に記念品として配布されたものの中身。

下掛宝生流ワキ方能楽師であり、

元国語教員でもあった筆者による古典の面白さを

幅広く(古事記、万葉集、源氏物語に論語などなど)

説いた397ページである。

 

恐らく、福袋よろしく記念品の本は様々なんだろう。

能楽師だけに能についても触れられているが、

今日も稽古のあった『京時雨濡れ羽双鳥』は、

能の『定家』を下敷きにした戯曲だったりする。

200近くの袋のなかに何種類の本があったか知らないが

不思議なえにしを感じざるを得ない。

 

例えば手にした本が福井にまつわるものなら

「『花子』の登場人物は一人称を〈うら〉と言う。

土地を限定してはいないが福井も〈うら〉を使う地域」

と書いただろう。紐付けに幅があるのは確か。

それは承知の上でなお、縁だと言いたい。

 

 

似た写真をもう一枚。

右から岩崎、ひびのこづえ氏、松尾貴史氏、

中央の高井氏を挟み、緒川たまき氏、吉田羊氏、

上村聡史氏(岩崎以外は個人賞受賞者)。

 

では、早速いただいた本を読もう。

総勢30名ほどで参加した・・・団体賞の対象が

昨年上演した五作品すべてだったので

随分大勢に(汗)・・・記念写真などは

また別の機会に掲載いたします。

 

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ネット記事が凄まじい。

2022年01月26日 | 身辺雑記

自分のことは棚にあげて、と先に言っておく。

 

ネットの記事の、内容はまぁ好みもあるから

どうこうは言わない。

加えて文体や言い回しへの言及も避ける。

そーゆーのの手前の脱字脱文のハナハダしさが

ちょいちょい目につく。

意味はわかるから、それで困ることもない。

 

例えば・・・

新型コロナウイルスの感染拡大に伴い中止となったため

2年ぶりの開催で、1区では※※※※を獲得。(中略)

そのまま後続を引き離してマッチレースとなり、

4キロ手前で※※※※がラストし****を突き放した。

・・・というような。

 

固有名詞は引用元を分かりやすくするので伏せ字に。

で。

前半は[1区で※※※※は区間賞を獲得。]が正解だろう。

区間賞が抜けて、助詞の〈は〉が名前の前にいっちゃった。

同様に後半は[ラストスパートし]になる。

 

今時はPCで執筆するから、推敲の際に切り貼りし、

締切も迫るから、ついやりがちなミスである。

けれども、それを記事でやられると正直つらい。

紙媒体以上にタイムイズマネーだから、

チェックもせずにアップされるのかしらん。

 

今日の本文はここまで。

以下は、別の意味でスサマジイものです。

決してポチッとしないでください。

     

 

OGPイメージ

ファーストテイク風味

 

YouTube

 

 

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ギフトの季節

2022年01月25日 | 身辺雑記

お店ではバレンタイン商戦、加熱中だ

の、前に節分もあり

すっかり関東にも根付いた

恵方巻の予約案内なども目につく。

 

そう考えると、一年三百六十五日

様々なおまつりごとに追われている感あり。

ものは考えようで・・・全部、または

各人の好みで取捨選択して・・・

楽しめば良い。

 

 

てか若い時分にはエネルギーあるから

楽勝で何でも味わえたのである。

最近は忙しさにカマケテ乗らず終いだ。

さる日曜日、とある会議で北区王子を訪れた。

そしたら駅に下のポスターがあって。

 

 

帰路、豊島区池袋では上のような、

日本各地の逸品が並んでいた。

ちなみに右から青森産のりんごのお菓子、

隣が岡山、次が熊本……てな具合。

並ぶといえば。

池袋駅のJRの構内にはガチャガチャ

・・・は僕の地元の呼称だ・・・

カプセルトイと書くべきだろうか?

いずれにしろ、めちゃいっぱい機器があり、

その種類の豊富に、少し引いたほど。

 

 

話がズルズルした。

まとめると、ギフトの季節だ!という話。

 

あさって27日には紀伊國屋演劇賞の贈呈式。

身に余る、栄えある「団体賞」をいただきました。

おもだった劇団員の末席をけがすべく出席。

我々への最高の贈り物

 

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きょうはなびじゅつぶかんがそうぐう。

2022年01月24日 | 俳優座

【京花、美術・舞監が遭遇。】

 

『京時雨濡れ羽双鳥』『花子』二本の、

頭文字から「京花」。その美術デザイナーと

舞台監督が初めて顔を揃えて打ち合わせ。

それが本日でした。

 

言うまでもなく、異なる二篇からなるので

舞台美術のデザインは異なります。

あえて同じセットでという企てもないことはないけれど、

今回は、短い休憩時間に劇的な変化を!

と、知恵を絞るためテーブルを囲みました。

 

 

【今日はな、美術部・菅がso good】

と読めないこともないのだが、正解は冒頭。

一方、下の写真は正解なのか不明だが、

稽古初日に、みんなで撮った写真の加工。

 

 

いやはや、今時はいろんなことが簡単にできるな。

なのに。

芝居は、ポチッとするとハイ出来上がり、

とはならないので今日も今日とて

見えないウイルスを掻き分けて稽古場に集い、

作品をこしらえるのである。

 

デジタルなポチッとな、な便利な技術だって、

日々の艱難辛苦を乗り越えて完成することを

知っていることを蛇足ながら書いておきます。

 

以上。

なお、LABO38に関して、このブログで扱う際は

「きょうはな~」で始まる題名で統一する、予定です。

タイトルはひらがな。

本文はじめに漢字仮名混じりで。

 

 

https://haiyuza.net/performance-2-2/labo38/

 

公演詳細は上記URLをポチッと。

出演者のつぶやきなども楽しめます。

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寄席にいくように要請。

2022年01月23日 | 身辺雑記

 

浅草東洋館の目の前は、今ドンキになっている

(唐突ですが昨日の弊ブログを受けて)。

ドンキを左、寄席に見て、浅草寺に向かい歩みを進めると、

インバウンド目当ての新しいホテル、低層階には土産店。

とてもお洒落な佇まい。それが左手。

右手に伸びるのはホッピー通り。

正面には「奥山おまいりまち」の山門だ。

石畳を進むと木馬亭と木馬館がある。

 

ひとことで言えば、懐かしい。

フリーの演劇制作時代に『仮名手本忠臣蔵』を

いったい何度上演したかしら?

シャッターに描かれているのも「忠臣蔵」。

 

 

遊戯空間の公演として『仮名手本~』を掛けたのは

一階の木馬亭。この日はお休みでした。

基本は浪曲や講談の寄席。

二階の木馬館は流石です、やってました。

大衆演劇の小屋だけあります。

 

 

と、昨日は東洋館がらみの写真ばかり。

ここでやっとこ東洋館(元フランス座)の、

客席のフロアから少し下がったトイレへの階段を

パシャ

再び東洋館に話が戻ったところで、昨日書きそこねた

漫才コンビの名前・・・うぐいす餅。

まぁ覚えるもよし覚えずもよし。

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寄席にいくのは止せ。

2022年01月22日 | 身辺雑記

興味はあっても実際に足を踏み入れるのに

勇気を有することは、星の数ほどある

バンジージャンプ、視力レーザー手術、etc.

てか、観劇もその部類なんですよね。

ε=ε=┏(・_・)┛

 

同様に寄席も、かな。

幸い僕は知人に咄家がいて、彼の落語を聞きに

上野などの木戸を何度かくぐっている。

と、これまた演劇に関してもおんなじで、

親族とか友人とかが出演するから劇場へ、

てのが多いことを、ちゃんと自覚している

 

 

フリーの制作時代に旗揚げから関わり、

俳優座に籍を置いてからも

ささやかな協力で末席をけがしたシニア劇団の

女優が大谷に刺激されたのか

(ま、これは一種の枕詞で彼女はもともと

お笑いもやっていたらしいのだが……)

漫才を、しかも「東洋館」ってんで浅草へ。

 

云わずと知れた、元ストリップ劇場の「フランス座」。

寅さんが当たり役の渥美清、欽ちゃんに二郎さん、

ツービートほか喜劇人を輩出した小屋。

小屋だとちっちゃく感じるなら「笑いの殿堂」と言える

下町のランドマークのひとつだ。

 

※写真は一枚目から順に、東洋館外観、

一階外の掲示板、客席(四階にある)。

下は浅草の街。奥にスカイツリー、アサヒビール。

 

「寄席にいくのは止せ」は、つまらん駄洒落で

寄席には是非行って欲しいに決まっている。

もちろん、演劇にも。

……あ、演劇といえば二枚目の写真中央に堂々、

劇作家の井上ひさしも

(小説家、放送作家でも、もちろんある)。

 

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