治しやすいところから治す--発達障害への提言

花風社・浅見淳子のブログ
発達障害の人たちが
少しでもラクになる方法を考える場です。

冷房問題

2010-07-07 09:48:58 | 日記

選挙が近いせいか
昔書いたこのエントリーがそこそこアクセスを集めている今日このごろ。

まあこれは私の感じたことに過ぎないし
みんな別に発達障害者支援だけを指標に投票行動を決めるわけじゃないと思いますが。
(もちろんこのブログの読者には比較的大きな問題だとしても)

平等であるべきなのは当たり前。
でもどうやって平等を実現するかは人によって違う。

という私の感じてきた違和感の最初の元は
やっぱり「高校教育無償化」だったのかもしれないと思います。

無償化されても嬉しくない層というのはいる。
その人たちにも「平等に」一律に無償化して、財源を減らす。

その分、本当に必要な人には「平等」を強いて
たとえば体温調節の苦手な子たちの教室にも冷房を入れない。

みたいな。

以前、遠くの養護学校(当時)に講演に行ったとき
ニキさんの講演を聴いた校長先生が
「やっぱり冷房必要なのかな」とぽつりともらされたことがあります。

親御さんたちから「冷房入れて」という要望が強かったらしい。
でもその校長先生は、ニキさんの体感の話を聞くまで
「昔はそんなものなかったんだ」で片付けてきたそうです。

あの学校あれからどうなったかな。

今もその問題で悩んでいる皆さん。
よかったら「続々自閉っ子、こういう風にできてます!」を読んでみて
学校との交渉に使ってください。
ニキさんが体感の調節にどれだけ心血を注いで(?)いるかよくわかります。
言語化が得意なニキさんが語ってくれている体験を、ぜひ役立ててください。