スピノザの『エチカ』と趣味のブログ

スピノザの『エチカ』について僕が考えていることと,趣味である将棋・競馬・競輪などについて綴るブログです。

レディスプレリュード&原因の十全性と観念の十全性

2012-10-04 20:38:38 | 地方競馬
 JBCレディスクラシックの前哨戦となる第9回レディスプレリュード。リアライズキボンヌが出走取消で13頭。
 先手を奪ったのはプレシャスジェムズで,レースの前半は2番手と意外なほどに差が開きました。その2番手にはエーシンクールディとプリンセスペスカ。トウカイレジーナを挟んでミラクルレジェンドは中団。ロッソトウショウとハートゴールドはその内を追走し,サクラサクラサクラとダートムーア。クラーベセクレタは行き振りが悪くその後ろになりました。最初の800mは50秒8で,これは超スローペースといっていいくらいでしょう。
 直線では馬場の中ほどから一旦はプリンセスペスカが抜け出すかの構えでしたが,さらに外に出したミラクルレジェンドがこれを捕まえ,1馬身半の差をつけて優勝。プリンセスペスカが2着でこれら2頭より内目を追い込んだダートムーアが4馬身差の3着。
 優勝したミラクルレジェンドは4月のマリーンカップ以来の勝利で重賞6勝目。このレースは第8回からの連覇。ここは明らかに力量最上位といえ,順当な勝利。2着馬とは力量ほどの差をつけて勝つことはできなかったともいえますが,あくまでも前哨戦ですし,斤量も1キロ重く,ずっと外を回っていたことを考えれば,着差以上の内容があったといえるでしょう。無事にいけば本番も大本命です。父はフジキセキ,半弟に8月のエルムステークスを勝ったローマンレジェンド
 このレースは重賞になっては2年目。岩田康誠[やすなり]騎手,藤原英昭調教師にとっても連覇となりました。

 第二部定理九において,具体的に原因として示されているものが何であるのかといえば,それはある個物の観念をおいてほかにはありません。よってある個物の観念が原因となって何か結果を生み出すという場合に関して,原因の十全性という観点を導入することになります。このとき,結果として生じるものは,第二部定理五によって神の思惟の属性に属する何かであり,また第二部定義三により,それは思惟の様態であるということになります。ただ,このことはそもそも第二部定理九の意味のうちに含まれていると考えることが可能ですので,ここではこれ以上は追及しません。
 次に,第三部定義二によれば,ある原因と結果とが具体的に示されている言明に対して,原因の十全性を導入するということは,要するにその原因とされる事物の能動について考えるということにほかなりません。いい換えれば,こうした言明に原因の十全性という観点を導入するということは,この言明の主語,ないしは原因として示されているものの能動について探求するということと同じ意味なのです。このことに関しては,スピノザの哲学における能動と受動とは何かということを考察したときに得た結論と関係します。ただ,これはすでに考察を済ませている事柄ですから,やはりここではこれ以上の深入りはしません。
 これらのことから理解できるのは,第二部定理九に原因の十全性という観点を導入するということが,ある個物の観念の能動について考察するということと同じ意味を有するということです。しかるに,観念にとっての能動というのは,第三部定義一から分かるように,十全な観念に関係するのであって,混乱した観念とは無関係です。実際には第三部定義一における主語は個物の観念ではなくて人間の精神となっていますが,人間の精神が個物の観念であるということは第二部定理一三が示していることですから,原因の十全性が十全な観念とだけ関係するのは,人間の精神の場合だけではなく,あらゆる観念にとって同一であると考えて構わないと僕は考えます。よって,第二部定理九に原因の十全性を適用するなら,この観念は十全な観念であると考えなければならないということになります。
コメント
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