スピノザの『エチカ』と趣味のブログ

スピノザの『エチカ』について僕が考えていることと,趣味である将棋・競馬・競輪などについて綴るブログです。

菊花賞&積極的意味

2012-10-21 18:51:03 | 中央競馬
 故障や回避もあり,春のクラシックとは一変といっていいメンバーでの争いとなった第73回菊花賞
 一斉の発馬から最内のゴールドシップは位置を取りにいっているように見えましたが,行き脚がつかず結果的に最後尾。正面に入ってからダノンジェラートを内から抜いて17番手の追走。逃げたのはビービージャパンで最初の1000mは60秒9。これはミドルペースですが,スローペース並みに馬群が固まってのレースでした。
 向正面に入り中ほどからゴールドシップが外を進出。4コーナーでは逃げたビービージャパンと中団からゴールドシップに合わせて進出したマウントシャスタの2頭の外までとりつきました。直線に入るとすぐに先頭。外からベールドインパクトが勝負を挑んできましたがこれを突き離し,最後は中を割って追い込んできたスカイディグニティを1馬身4分の3抑えて優勝。スカイディグニティが2着。勝ちにいって苦しくなったベールドインパクトを内からアタマ差だけ差し込んだユウキソルジャーが2馬身差の3着。
 優勝したゴールドシップ皐月賞に続き大レース2勝目。ここは実績的に抜けていて,秋も前哨戦の神戸新聞杯を快勝していましたので,断然の人気に推されていましたが,その通りの順当な優勝。結果からいえばもう少しゆっくりと動き出せばもっと差をつけていたような気もしますが,横綱相撲での勝利は十分に強さを表現したものだったと思います。長距離戦はわりとタイムがレベルを反映する傾向にあり,ここはかなりいい時計ですので,相当なレベルにある馬と考えてよいと思います。父はステイゴールド,母の父はメジロマックイーン星旗風玲の分枝。
 騎乗した内田博幸騎手と管理している須貝尚介調教師にとっては皐月賞以来の大レース制覇。内田騎手は第69回以来4年ぶりの菊花賞2勝目で,須貝調教師は初勝利。

 まず最初に,個物の観念が現実的に存在するといわれるような仕方で存在する場合にも,その観念が神の無限知性のうちにあるということを確認しておきます。しかしこれは簡単でしょう。第一部定理一五によって,神のうちにはないような観念は自然のうちに実在することができないということは明らかです。よって現実的に存在するある個物の観念があるならば,それは神のうちにあることになります。そしてスピノザの哲学における知性とは,そうした個々の観念の総体のことを示すのですから,ある観念が神のうちにあるということは,直ちにその観念が神の無限知性のうちにあるということを意味するのでなければなりません。よって現実的に存在する個物の観念もまた神の無限知性を構成するようなものでなければならないということは明らかです。いい換えればそれは第二部定理七系の意味によって十全な観念として神の無限知性のうちにあるのであって,原因の十全性と観念の十全性との間にある関係から,この限りにおいては第二部定理九に原因の十全性という観点を導入したとしても,何ら問題は残らないということになります。
 要するに,第二部定理九が,神の無限知性のうちにある観念であると理解すれば,当座の課題は解消できます。いい換えれば,それは神の無限知性のうちにはあることが可能ではあるけれども,たとえば人間の知性のような有限な知性のうちにはあることが不可能であるという視点で第二部定理九を読解すればよいわけです。
 このときに,「無限に進む」ということばの積極的意味が鍵になるのです。すなわちそれが文字通りに無限に連鎖していくのであれば,それを認識することができるのは無限知性だけであるということは明らかだといえるからです。つまり僕はあるひとつの現実的に存在する個物の観念についていえば,第二部定理九の内容はたとえばある人間の精神のうちにある現実的に存在する個物の混乱した観念にも妥当すると考えますが,だからといって有限である人間の精神が,たとえ個物の混乱した観念であろうと,無限に多くの観念を有することが可能であるということは認めません。つまりこれが積極的意味の,現在の考察に関連した内容であることになります。
コメント
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