スピノザの『エチカ』と趣味のブログ

スピノザの『エチカ』について僕が考えていることと,趣味である将棋・競馬・競輪などについて綴るブログです。

サッポロビール盃マリーンカップ&ある種の共通概念

2012-04-04 19:19:16 | 地方競馬
 2年ぶりの施行となった第16回マリーンカップ
 発走後の直線が長いということもありますが,先陣争いはなかなか激化。それでも戦前からの想定通り,メモリアルイヤーの逃げに。2番手にはプレシャスジェムズで,3番手にアイアムアクトレス。外にエミーズパラダイス,インにクラーベセクレタと続き,ミラクルレジェンドはその後ろ。前半の800mは49秒1。これはミドルペースに近いくらいのハイペース。
 メモリアルイヤーの逃げは3コーナーまでで,ここでプレシャスジェムズが先頭に。アイアムアクトレスとクラーベセクレタが並ぶように追い,エミーズパラダイスを挟んでミラクルレジェンドが絶好の手応えで追走。自信が持てたのでしょう,直線では大外に持ち出し,そのまま内の各馬を抜き去って優勝。食い下がったクラーベセクレタが2着で,プレシャスジェムズが3着に粘りました。
 優勝したミラクルレジェンドは昨年11月のJBCレディスクラシック以来の勝利で,重賞は5勝目。現在のこの路線では明らかにトップに立っている馬ですから,勝利自体は順当なもの。エンプレス杯を予定していましたが,大雪で中止となったため,今年の初戦となりましたが,間隔が開いたことはそう問題とはなりませんでした。1800mに良績が集中していましたが,今日の勝ち方からすると,あるいはこの距離の方がベストかもしれません。この路線ではさらなる活躍が見込めますし,牡馬相手でも十分に戦っていけるように思います。父はフジキセキ
 騎乗した岩田康誠[やすなり]騎手,管理している藤原英昭調教師はマリーンカップ初勝利。

 この場合は第二部定理三九の仕方で発生する共通概念を例に用いる方が理解は容易であると思われます。基礎的な部分のおさらいも含め,これを援用して説明していくことにします。
 まずAという人間がいると仮定します。そしてAが外部の物体,この場合にはほかの人間と考えた方がなおよいので,これを人間Bとします。AもBも人間ですから,当然ながら何らかの共通する要素があるでしょう。そこでこの要素をXとします。AがBと何らかの関係をもつと仮定すると,AのうちにはXの十全な観念が発生します。これが共通概念で,このことは第二部定理三九が示していることそのものです。なお,このとき実際には,Bの精神のうちにもXの十全な観念が発生しますが,この点は現在の説明には不要ですので省略します。
 次に,このようにして発生したAの精神のうちにあるXという共通概念を原因として,何らかの結果が発生するとします。こうして発生するものは,第二部定理五第二部公理三から何らかの観念であるということになります。そこでこれを今度はYの観念であるとしておきます。
 このとき,Yの観念はAの精神のうちで十全です。いい換えれば,この仮定においてAの精神のうちに発生するYの観念は十全な観念です。このことは第二部定理四〇から明らかです。つまり神はAの精神の本性を構成する限りでYの観念を有するということになります。なぜそうなるのかといえば,それはYの観念の原因となっているXの観念が,Aの精神のうちで十全な観念だからです。いい換えれば神はAの精神の本性を構成する限りでXの観念を有しているのであって,この観念が原因となって何らかの別の観念が生じるならば,その観念もまた神がAの精神の本性を構成する限りで神のうちにあると説明されなければならないからです。
 実際にはこの仮定において,Xの観念というのは,ただAの精神の本性を構成する限りで神のうちにあるというわけではありません。Bの精神の本性を構成する限りでも神のうちにあるということになっているからです。しかし仮にXが,AとBにのみ共通するような要素であって,ほかのものには含まれない要素であるとしたら,Xはそのどちらかの仕方でしか神と関連付けることができません。これが非常に重要な点となります。
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