スピノザの『エチカ』と趣味のブログ

スピノザの『エチカ』について僕が考えていることと,趣味である将棋・競馬・競輪などについて綴るブログです。

1987年のピンチ&横浜駅

2011-03-23 18:41:38 | NOAH
 僕がいう全日本プロレスの最良の時代というのは,天龍をはじめとする大量の選手の離脱というピンチの後に訪れたのですが,全日本プロレスはそれ以前にも似たような状況に陥ったことがあります。それが1987年の3月に起きた,長州をはじめとするジャパンプロレスの大半の選手の試合のボイコットと,その後の新日本プロレスへの復帰です。
 もちろん1990年の選手離脱は,全日本プロレスに所属していた選手の離脱であったのに対し,これは当時の全日本プロレスとは提携状態にあったとはいえ,ジャパンプロレスという他団体の選手の離脱でした。また,1987年当時の全日本プロレスの観客動員に対する長州の貢献というのは,たぶん1990年当時の天龍の貢献ほどではなかったのではないかと思いますので,どちらがより大きなピンチであったのかというなら,1990年の事象の方が大きかったとは思います。しかし,同じように,全日本プロレスを主戦場としていた日本人選手が,少なくともその中心の一部を占めていた選手まで含めて大量に離脱したという意味では同様ですから,やはりこのときも全日本プロレスは一種の危機的状況に立たされたということは,確かなこととしていえるのではないでしょうか。
 ではこの長州の離脱後に実際に全日本プロレスが経営的な意味で危機に立たされたのかといえば,そうでもありません。それに最大の貢献を果たしたのは,天龍が鶴田に対して牙をむいたことにより,全日本プロレスにおける戦いの構図に新しい絵が描かれたからですが,そうしたことはさておいて,1988年1月に行われたインタビューで,馬場は長州たちがいなくなって得をしたという主旨のことを言っていて,これは必ずしも経営面のことだけを意味するものではないと思われますが,この離脱がむしろ好材料になったことは間違いありません。
                        
 このように,全日本プロレスはそれ以前のピンチのときにも,結果的にはそれをプラスに作用させました。ピンチはチャンスとか,災い転じて福となすということばがありますが,全日本プロレスは少なくとも2度,それを経験したのです。そして2度あったということは,それが偶然の産物ではなかったことの証拠ではないかと僕には思えるのです。

 相模鉄道の係員の指示に従って線路内を徒歩で移動。たまたま近くの線路脇に非常用と思われる出口がありましたので,そこから外に出されました。出たすぐ横を川が流れていまして,これを渡って横浜駅へ向いました。僕はこの時点では,体感からかつて経験したことがないような大きな地震が生じたのではないかとは思っていましたが,その詳細については何も知りませんでした。
 横浜駅は東から順に京浜急行,京浜東北線,東海道線,横須賀線,相模鉄道という順でホームが並んでいます。この関係で,僕は横浜駅の西口に辿り着くことになりました。周囲の状況から考えて,自宅に大きな被害が出ているという心配はしなくてもよいだろうとは思いましたが,連絡は取れません。母も心配していると思いましたし,妹のことも気になったので,とりあえずは一刻も早く家に戻るということを優先しました。普通ならば根岸線に乗るのが最も早いですが,電車が動いていないことは明らか。するとバスということになります。バスは西口からも出ていますが,本数が少なく,東口の方が便利。ということで横浜駅の通路を西口から東口へと通り抜けることに。この時点でその通路にもかなりの人が溢れていて,売店には長蛇の列ができていました。
 それでも何とか東口のバスターミナルには到着できたのですが,ここにもすでに長い長い列ができていました。そしてバス自体も運行しているのかどうかが不明。待っていてもバスが1台到着しただけでは明らかに乗れないと思われるくらいの列でしたし,そもそもそのバスが来るのかどうかすらが分からない状況なのですから,これでは時間を無駄に過ごしてしまうだけです。仕方がないので徒歩で帰ることに決めました。散歩は趣味で歩くことが苦になる人間ではありませんし,実際にかつて,終電を逃してしまい横浜駅から歩いて帰ったという経験もあります。この日はさすがに状況が状況ですから何ともいえませんが,普段の散歩として考えれば,1時間も歩けば帰れる距離の筈でした。
 それで実際に歩き始めたのですが,すぐ近く,バス停でいいますとひとつ先の高島町の近くまで来ると,京浜急行のバスが来ました。このバスは家のかなり近くを通ります。乗れるかどうかは分かりませんでしたが,バス停で待っているとドアが開き,僕は幸運にもこのバスに乗ることができたのです。
コメント
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