ライオンの詩 ~sing's word & diary 2

~永遠に生きるつもりで僕は生きる~by sing 1.26.2012

コデラーマンとの旅後記。2

2017-01-31 21:15:44 | Weblog
そもそも、今年の年末から年始にかけて、コデラーマンと長野へという計画だった。ような気がする。

「年末から長野へ行くんだけど、しんぐくんも一緒に行く?」と誘って来たのはコデラーマンなのである。

年末になっても、コデラーマンから連絡が来ない。まぁ、別に、連絡が来なくてもよいのだが、「一人で長野へ行っているのかなぁ?」などと思っていた。

年始、コデラーマンから写真が送られて来た。雪の中のスーパーカブ号。

あれ?これは長野か?と思っていると、「今年も宗谷へ来ちゃった!」とメールが来た。

コデラーマンはここ四年ほど、年末の宗谷アタックへ通っている。

宗谷アタックとは?

宗谷アタックとは、雪の北海道、マイナス20度の中をバイクで、日本の最北端である宗谷岬へ到達し、大晦日は宗谷岬でテントを張り、初日の出が出れば初日の出を拝むという・・・狂気の沙汰イベントである。知る人ぞ知る狂喜のイベントである。

コデラーマン、「今年は宗谷へは行かない!」と、事あるごとに言っていた。

それなのに、今年も宗谷にいた。コデラーマンは嘘つきなのである。

コデラーマンから写真を見せてもらうたびに、宗谷アタックへと心が揺れる。「行ってみたい・・・」と心が揺れる。


コデラーマンが宗谷アタックで出逢った人の話をしてくれる。
「しんぐくんをその人に会わせたい!」と、コデラーマンは言う。
長野県の野沢温泉近くの町。古民家を改装してゲストハウスを始めようとしている人の話。

コデラーマンというのは、そのキャラクターが故、旅先で知り合う人が恐ろしく多い。みなに好かれる人なのだと思う。

一緒にいると、色々な人に声をかけられる。
「やぁ!久しぶり!」と。

おっ、コデラーマンの知り合いがまた現れた。と思って横を見ると、コデラーマンは「えっ?あなたは誰ですか?」といった顔をしている。いつもそんな顔をしている。

ポカーンとした顔をされた相手は、「あっ、ゴメンゴメン、覚えてないか。宗谷で会ったんだけどね」とかなんとか言いながら、気まずそうに向こうへ行ってしまうことが多々ある。

そんなコデラーマンがこう言った。

「一里塚の主人と、しんぐくんは、僕が出逢った人の中で二大変人です!」

へぇぇぇ、と思った。

これだけ多くの人を見て来ているコデラーマンの人物録の中で、僕がトップオブ変人の中にいるということも不思議過ぎるのだが・・・。

「会ってみたいなぁ、その人に」と、僕は思うのである。

なぜなら、僕の人生は、そういう風に出来てきたからなのである。

コデラーマンとの旅後記。

2017-01-31 05:34:04 | Weblog


コデラーマンは土曜日の夜のバスで青森に帰った。コデラーマンがパッソに乗って嵐山へやって来たのが土曜日だから、丸一週間以上、なんやかんやと遊んでいたことになる。

ああ見えて、コデラーマンはサラリーマンであるから、普通は一週間以上の連休など取れるはずがない。
しかし、そこはコデラーマンである。さすがだと言わざるを得ない。

ある日、コデラーマンから電話が来た。
「嵐山に行くから遊んでくださいよ!」が第一声である。

いつ来んの?とか、どのくらいいるの?とか、何して遊ぶ?とか。そもそも、正月休みが明けたばかりなのに連休取れんの?とか。

コデラーマン曰く、9連休を取るという。丸々一週間会社へは行かないと言う。

すごいじゃん!いいじゃん!そんなに休ませてくれるなんていい会社じゃん!最高じゃん!

休みの届けは出したの?と聞くと、コデラーマンは言った。

「出してません!むしろ、出さない。むしろ、出さないで休む!」

もぉ・・・この子はどうしちゃったんだろうか?脳味噌の細胞が何かにやられておかしくなっちゃったのだろうか?

届けを出さないでどうすんのさ?どうやって休むのさ?

「熱が出た!って言うんですよ!」

コデラーマンの作戦はこうだ。

金曜の仕事が終わったら夜行バスに乗る。土曜の朝に新宿へ着く。パッソを借りて、一路嵐山へ。
月曜日の朝、会社へ電話をかけて熱があると伝える。月曜日の午後、病院へ行ったら「インフルエンザでした!」と伝える。

そう、インフルエンザにかかったら、自動的に五日間の出勤停止になるのである。土日、五日間の出勤停止、土日。しめて、9連休の出来上がりというわけ。

こいつは、、、天才かもしれない・・・。


何年か前に、コデラーマンと北海道で合流した。バイクの旅である。
土日月の3連休前。金曜日まで仕事があるのに、コデラーマンは木曜日の夜のフェリーに乗ってしまった。
金曜日の朝、コデラーマンは苫小牧にいる。苫小牧から会社へ電話をかける。

「お腹が痛いから休みます」

そして、「うへへーい!」とバイクで走り始めたのである。


月曜日、二人で買い物へ出かけた。
午後になってインフルエンザの連絡をするコデラーマン。

どうだった?と聞くと、「めちゃくちゃ心配されました・・・」とションボリとしている。

ねぇ、心が痛んだりしないわけ?と聞くと、
「メチャメチャ痛んでますよ!」と怒るコデラーマン。

でも、そのすぐ後で、「あっ!このダウンジャケット欲しい!」とか、「あっ!このフリースかっこいい!」とか、アウトドアショップをキャッキャと駆け回っているコデラーマンの姿を見ながら・・・

「いや、絶対に心は痛んでないな・・・」と、確信する僕なのであった。

さすがです、コデラーマン。