Sightsong

自縄自縛日記

森山威男@新宿ピットイン

2016-09-11 09:09:06 | アヴァンギャルド・ジャズ

新宿ピットインに足を運び、2年半ぶりに森山威男さんのライヴを観る(2016/9/10)。

Takeo Moriyama 森山威男 (ds)
Shinpei Ruike 類家心平 (tp)
Kosuke Mine 峰厚介 (ts)
Fumio Itabashi 板橋文夫 (p)
Hiroaki Mizutani 水谷浩章 (b) 

ファーストセット。まずは森山・板橋デュオで、童謡を吹き込んだ新譜『おぼろ月夜』から、ブラシで「赤い靴」~「叱られて」、スティックに持ち替えて「花嫁人形」、「海」~「わたらせ」。最初からふたりの熱い芸と爆笑トークですっかり覚醒してしまう。ライヴで接した人なら知っていることだが、森山さんは肘から下を見事に動かし、切れ目では全身で跳躍する。「わたらせ」では、その抒情メロディを歌うように叩いた。

ここで全員が揃い、「ふるさと」~「おぼろ月夜」。テーマを類家・峰のふたりがファンファーレのように吹き、それぞれじっくりとソロを取る。森山さんはというと、最初から既にフルスロットルで叩き続け、跳ね続けている!

セカンドセットは「祝!」や「サンライズ」など板橋さんのオリジナルである。休憩前に森山さんが「次のセットが本番です」と言って皆を笑わせたのだが、確かにヒートアップしていた。類家さんのソロからは、いつもの吹きだす前の内省が取り払われているようだ。背後では、常に板橋さんが熱の放出に専心している。そして森山さんのソロを観ていると、こちらも歓喜で顔が笑ってしまうのだった。

そしてアンコールはふたたび森山・板橋デュオとなり「グッドバイ」。森山さんは最初のマレットからブラシに持ち替え、『Live at Lovely』におけるこの曲の演奏がそうであったように、クライマックスでの渾身のドラミングがあり、力技で聴く者を遥かなる高みに持ち上げてくれた。

●参照
ペーター・ブロッツマン+佐藤允彦+森山威男@新宿ピットイン(2014年)
森山・板橋クインテット『STRAIGHTEDGE』(2014年)
ペーター・ブロッツマン+佐藤允彦+森山威男『YATAGARASU』(2011年)
森山威男『SMILE』、『Live at LOVELY』(1980、90年)
松風鉱一『Good Nature』(1981年)
内田修ジャズコレクション『宮沢昭』(1976-87年)
見上げてごらん夜の星を
渚ようこ『あなたにあげる歌謡曲』、若松孝二『天使の恍惚』


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