Sightsong

自縄自縛日記

見上げてごらん夜の星を

2011-07-16 12:40:35 | アヴァンギャルド・ジャズ

永六輔+いずみたく+阪本九による「見上げてごらん夜の星を」は、日本ポピュラー音楽屈指の名曲だと思っている。「上を向いて歩こう」や「明日があるさ」より好きな歌だ。これだって上を向いて涙がこぼれないようにしなければならない歌である。そうか、九ちゃんが御巣鷹山で亡くなったのは43歳だったのか。

渋谷毅森山威男のデュオ・アルバム『しーそー』(ONOFF、2001年)で、この曲を演奏している。ずっと聴き続けている。確かに「渋谷毅時間」というものがあって、円を描き、循環し、儚く絶妙な和音を積みかさねていくピアノは他では聴けない。曲想のため森山威男のドラムスは大人しいが、それでもとても良い。

最近発見したのが、坂田明『ひまわり』(がんばらない、2006年)でのサックス・カルテットによる演奏だ。フェビアン・レザ・パネのピアノは上のデュオを聴いた後ではソフトに感じられる。何といっても坂田明のアルトサックスは肩の力が抜けているのか入っているのか微妙なところに浮かんでいて、透明だったり濁っていたり、これがまた良いのだ。

「見上げてごらん夜の星を」、森山威男のグループや大友良英GROUND ZERO(新宿ピットインで聴いた翌日、耳鳴りで人と話ができなかった)などいろいろな演奏があるはずだが、他にも聴きたいところだ。乞推薦。

●参照
渋谷毅オーケストラ@新宿ピットイン
渋谷毅のソロピアノ2枚
カーラ・ブレイ+スティーヴ・スワロウ『DUETS』、渋谷毅オーケストラ
浅川マキ+渋谷毅『ちょっと長い関係のブルース』
横山秀夫『クライマーズ・ハイ』と原田眞人『クライマーズ・ハイ』
テレビドラマ版『クライマーズ・ハイ』


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2 コメント

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Unknown (國本悦郎(英智郎))
2011-08-17 16:24:13
私も、この歌「見上げてごらん夜の星を」が好きです。今では珍しい夜学生に向けての歌詞だというのは、今の若い人にはわからないかもしれませんね。
カラオケで少し音を下げてよく歌ったりします。以前、バンド入りの飲み屋で生オケで歌いましたが、うまくこちらの声に合わせて音合わせをしてくれ、ご機嫌でした。
坂田明さんの「ひまわり」も鎌田さんとのトークショーがあった時に購入して以来、よく聴いています。彼がよくやるイノシシ脅しのようなジャズでの吹き方と違って、しんみりと聴かせてくれます。そのアルバムの中にある「早春賦」も好きです。
Unknown (Sightsong)
2011-08-17 22:37:12
國本さん、
「見上げてごらん夜の星を」は結構カラオケでは難しいのですね。阪本九の上手さと情感の含め方はあらためて良いなと思います。

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