ピーター・エヴァンス+サム・プルータ+ジム・アルティエリ『sum and difference』(Carrier Records、2011年)を聴く。
Peter Evans (tp)
Sam Pluta (laptop)
Jim Altieri (vln)
トランペット、エレクトロニクス、ヴァイオリンという変わったトリオである。
サム・プルータとピーター・エヴァンスとはNY即興シーンで多く共演しているし、エレクトロニクスの使い方を様々に模索し拓いてゆく動きにも驚くものではない。むしろヴァイオリンの存在が新鮮に思えるが、ジム・アルティエリとプルータとは長いコラボレーションの実績があるのだという。
どの楽器も、たとえばベースやテナーサックスのように低音の響きで聴く者を重力で落ち着かせるものとは対極にある。擦り、一部でのみ共鳴させ、高周波でサウンドに裂け目を入れる。二者や三者でのシンクロやユニゾンもあり、相互の偽装もあり、一者が二者を包みこむような時間もある。まるで可能性のショーケースである。
●ピーター・エヴァンス
Pulverize the Sound@The Stone(2015年)
Rocket Science変形版@The Stone(2015年)
エヴァン・パーカー US Electro-Acoustic Ensemble@The Stone(2015年)
トラヴィス・ラプランテ+ピーター・エヴァンス『Secret Meeting』(2015年)
ブランカート+エヴァンス+ジェンセン+ペック『The Gauntlet of Mehen』(2015年)
エヴァン・パーカー ElectroAcoustic Septet『Seven』(2014年)
チャン+エヴァンス+ブランカート+ウォルター『CRYPTOCRYSTALLINE』、『Pulverize the Sound』(2013、15年)
ピーター・エヴァンス『Destiation: Void』(2013年)
『Rocket Science』(2012年)
ピエロ・ビットロ・ボン(Lacus Amoenus)『The Sauna Session』(2012年)
ピーター・エヴァンス『Ghosts』(2011年)
エヴァン・パーカー+オッキュン・リー+ピーター・エヴァンス『The Bleeding Edge』(2010年)
ピーター・エヴァンス『Live in Lisbon』(2009年)
ウィーゼル・ウォルター+メアリー・ハルヴァーソン+ピーター・エヴァンス『Mechanical Malfunction』(2012年)
ウィーゼル・ウォルター+メアリー・ハルヴァーソン+ピーター・エヴァンス『Electric Fruit』(2009年)
MOPDtK『Blue』(2014年)
MOPDtK『The Coimbra Concert』(2010年)
MOPDtK『Forty Fort』(2008-09年)
●サム・プルータ
ドレ・ホチェヴァー『Transcendental Within the Sphere of Indivisible Remainder』(2016年)
Rocket Science変形版@The Stone(2015年)
エヴァン・パーカー US Electro-Acoustic Ensemble@The Stone(2015年)
スティーヴ・リーマン@Shapeshifter Lab(2015年)
エヴァン・パーカー ElectroAcoustic Septet『Seven』(2014年)
ピーター・エヴァンス『Destiation: Void』(2013年)
ピーター・エヴァンス『Ghosts』(2011年)