PRINCOの今日のパチパチ
Sidosso Princoちゃんの思わず拍手パチパチ記録
 



タイのお話が続きます。

プラサンジャイの縫製工場から、ロンピーデン師と我々が向かったのは、サンパトン病院(かなり大きな総合病院)でした。パチパチ!
日本でも、臨床宗教師、臨床仏教師、ビハーラ僧などの名前で、医療現場において終末期患者の不安な気持ちに寄り添う活動をされている方は大勢います。しかし、その格好は、スーツの上に白衣を羽織るなど、僧侶だということをあからさまには示しません。正しくは示せません。それは、僧侶が衣を着て、病院内に入ると、ほとんどの方が「不吉だ」「縁起が悪い」などと、不快感をあらわすからです。
しかし、タイの開発僧らは、僧衣で堂々と病院内に入り、僧侶であるからこそできる活動を、僧侶として行っています。それが、患者や家族から感謝され、医療のプロたちからは心理的サポーターとして絶大なる信頼を得てもいます。


館内放送で、病室に向けた法話をします。このこと一つとっても、日本ではありえない光景です。




プラサンジャイメンバーの作ったバッグなどが総合受付前で売られていました。写真に写っているのはもちろん、ロンピーデン師。




ここからは、3班に分かれました。





廊下ですれ違う患者さんに、パーリ語(インドの昔の言葉)のお経を唱えながら、手首にサーイシン(魔除けの聖糸)を巻きます。



病室を訪れ、読経、お見舞いの言葉をかけながら、サーイシンを巻きます。



※写真は、病院と患者さんと家族、全ての方から許可をもらい撮影しています。



ICUにもどんどん入っていき、今わの際の方にも声をかけます。誰一人断る人はいないし、週に一度のこの訪問を楽しみにしているとのことでした。
売店のおばちゃんも、看護師さんも手を出して結んでもらいます。ちなみにこの写真の子は、まだ僧侶見習いなので、女性に触れてもいいのです。




タイはテーラワーダ仏教(上座部仏教)であり、僧侶は、自分一人の悟りのみを求めるもので、貧困や差別など社会問題に取り組むような活動は本来しません。しかし、1980年代から、エンゲイジドブディズム(行動する仏教)というムーヴメントが広がり、日本でもメディアで紹介されているのはご存知の通りです。とはいえ、ロンピーデン師のような開発僧はタイ国内では、まだまだ異端です。師の活動の一端をまさに「臨」体験でき、胸が熱くなりました。



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