詩はどこにあるか(谷内修三の読書日記)

日々、読んだ本の感想。ときには映画の感想も。

Estoy Loco por España(番外篇436)Obra, Lola Santo

2024-03-05 15:17:44 | estoy loco por espana

Obra, Lola Santos

 Hay una “sensación de cantidad” de vida. Siento la energía que nació de la tierra y seguirá naciendo.
 "Material" que aún no ha tomado forma y se acumula debajo de las rodillas. Éstas ahora cambiarán y se convertirán en patas. En ese momento nacen brazos y cabezas al mismo tiempo.
 Caderas, glúteos y senos fuertes. El cuerpo de una mujer crea un "cuerpo completo" que aún no existe. Esta obra muestra la fuerza de la escultura griega.

 いのちの「量感」がある。大地から生まれてきて、これからさらに生まれていく、というエネルギーを感じる。
 膝の下にかたまっている、まだ形になっていない「素材」。それがこれから変化して足になる。そのとき同時に腕が生まれ、頭が生まれる。
 強い腰、尻、乳房。女の肉体は、そこからまだ存在しない「全身」を生み出していく。ギリシャ彫刻が持っている強さが、この作品にある。

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こころは存在するか(21)

2024-03-05 14:48:26 | こころは存在するか

 行動は自分に欠けているものの獲得を目指すか、存在しないものの創造を目指す、とベルグソンは書くのだが、この「存在しないもの」を単にいまそこにないものではなく、「無」と考えるとどうなるか。
 「無を創る」。
 「無になる」とか「無我の境地」ということばが日本語にはあるが、「無を創る」というのは、それとは違う。「有」の否定(「有」からの解放)ではなく、「有」とは関係なく(「有」を踏まえず、「有」を基盤とせず)、「無を創る」。

 ベルグソンのなかに「絶対的な無」ということばが出てくる。これは「全体の観念」であり、しかもそこに精神のひとつの運動が加わっている。「否定」という運動だ。
 ある事物から他の事物へと飛び移る。飛躍する。ひとつのところに身を置くことを拒む。ひとつのところに身を置くことを否定する。そして、自分の「現在」の位置を、自分が立ち去った(拒否、否定した)位置との関係において規定する。
 その瞬間にあらわれる「無」というもの。それが絶対的。
 このメモは、どこまでがベルグソンのことばで、どこからが私のことばなのか、実はわからない。ノートのメモに、引用したことばのページが書いてないので、探し出せない。 私が注目したのは「運動」ということばである。「飛び移る」「飛躍する」は「運動」のひとつだが、運動するのは「肉体」である。ベルグソンは「精神」と書いていると思うが、「身を置く」の「身」には「肉体」にほかならないし、「精神」の運動であってもベルグソンはそれを納得するとき「身」を関係させている。「身を置く」は比喩ではない。現実であり、「精神」ということばこそ「比喩」なのだ。
 デカルトは「我思う、ゆえに我あり」と言ったが、ベルグソンなら「我行動する、ゆえに我あり」と言うのではないか、と私は想像している。

 いま書いていることは「比喩」か。比喩よりもなぞめいている「暗喩」か。
 「暗喩」とは何か。それは「構想」である。存在しないものを、存在するものによって描き出すことだ。それはつねに動く。肉体を動かす。
 この「比喩/暗喩」の反対のものは何か。「概念」である。「概念」の抽出。
 そうならないようにしないといけない。
 「概念」を書くこと、たとえば、ベルグソンを読み、そのことばを利用して体験以外のことを書くことは、「体験(肉体)」を殺すことである。--きょうの反省。

 

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