橡の木の下で

俳句と共に

「秋天」令和6年「橡」1月号より

2023-12-31 15:08:55 | 俳句とエッセイ
  秋天  亜紀子

月まろし犬友達の影集ひ
毀たるる町屋のほとり蓼の花
白川の軒に翡翠羽を干し
秋天や集ふJA青年部
ひとつづつ名を確かむる秋の薔薇
爆発のインバウンドに紅葉濃き
自然感とは言ひ得たり園の秋
バルコニー見やる目白のオペレッタ
狭間よりのぞくお堀も草紅葉
秋晴れの二之丸御殿はたきがけ
将軍の湯殿だだ広やや寒き
冬に入る寒きニュースを日々聞きつ
厳かに冬木となりぬ滝桜
小春日や野山を知らず遊ぶ子ら
気で勝つと風邪気味の身を御しをりぬ
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