橡の木の下で

俳句と共に

草稿04/30

2012-04-30 10:00:09 | 一日一句

嘆きをる夜ごとの緑深みゆき  亜紀子

 


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草稿04/29

2012-04-29 10:00:03 | 一日一句

揚羽出てけふの扉をひらきゆく

惜春や成せざりし日を重ねきて 

亜紀子


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草稿04/28

2012-04-28 10:00:21 | 一日一句

チューリップ今朝は小蜘蛛の宿らしき  亜紀子


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草稿04/27

2012-04-27 10:00:20 | 一日一句

さとごころ若葉の雨の夜に入りて   亜紀子


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平成24年「橡」5月号より

2012-04-27 10:00:15 | 俳句とエッセイ

 朧      亜紀子

 

鴨うたひ膳所のかたへに暮れ残る

消防車到り火祭ととのふる

着ぶくれて畏き火種下げ来たる

悴みて待ちゐし葦火はや崩る

葦松明見しより後の星うるむ

炭竃の虚ろ燻れる榛の花

潮入りの閘門錆びて冴え返る

金の蕊にぎやかに梅ほほけをり

薬湯を捨てし香りや春の星

野も森も寒き頃なり営巣期

山茱萸の目くばせに春動きそむ

薄墨の子がさきがけの花ひらく

見送りに泣いて朧の鉄路かな

 


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