産興商会のブログ

日常での出来事、その他

卵白による食感改良

2019年02月25日 | 日記

 お客様の作った商品を口にする機会は少ないですが、それでも食べてみて、誰にでも違いが感じられるものとして、食感改良・品質改良のために食材や食品添加物を使用したものがあります。

 ゼリー・プリン・杏仁豆腐など、それぞれ食感は違いますが、すべて葛もち風の食感に変えることも出来ますし、とろけるような食感・あるいは冷凍保存して解凍しても食感が変わらないようにすることも出来ます。

 それらデザート類には寒天・増粘多糖類を使うことが多いですが、蕎麦・ラーメンの食感改良には粉末卵白を使用すると、さっぱりした食感と味を良くすることができ、麺どうしがくっつきにくなります。乳酸ナトリウムやある種のデンプンは冷凍焼けを防ぐ効果がありますので冷凍麺などに使用できますし、乳酸ナトリウムには若干の日持ち効果がありますので解凍後の短期間の保存でしたら安心かと思います。

 食感改良効果で使えるものと日持ち向上のために使用するものは別々な事が多いですが、お客様の食品に対するご要望で複数の効果を持つものがあれば、使用する種類・コストが少なくて済みますので、そういったものをご紹介するようにしています。

 

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脱酸素剤に印刷するインク

2019年02月18日 | 日記

 洋菓子のパウンドケーキで一口サイズに個包装されたものを見かけますが、これには長期間日持ちさせるために脱酸素剤を封入していることがあります。

 脱酸素剤は酸素を吸収しますので、包装密閉された袋中の酸素をゼロにします。酸素が無いと生きられない菌が死滅しますので、保存期間が長くなるのですが、脱酸素剤は小さいサイズのために間違って食べ物といっしょに飲み込まれる事故もあるようです。

 脱酸素剤の主原料は鉄粉です。弊社で扱っているメーカーでは、間違って食べても悪い影響が出ないように、表面に印刷するインクは食品添加物を使用しているようです。最近ではプリンターインクでも大豆インクが用いられているようですが、これは主原料が大豆油で、その他は食品用の着色料です。

 妊婦さんなど間違って飲み込まれた方が時々、心配になってメーカー名でネット検索し、販売店の弊社にお問い合わせいただく事がありますが、ひと通り、ご説明して安心いただけているようです。。。脱酸素剤はシールで外袋に接着できるタイプを使用した方が良いのかなとも思いますが。。。

 

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寒冷地で使用する液体かんすい

2019年02月12日 | 日記

 ラーメンを作るのに必要な「かんすい」を弊社では製造しておりますが、消費期限を未開封で1年と定めております。

 かんすいの原料には潮解性があって、それは空気中の水分を吸ってべとつく事なのですが、粉末かんすいの場合はダンボール箱の中に分厚いビニール袋で包んでいますので、必要量を取り出した残りは袋の口を縛っていただければ防げるかと思います。

 液体かんすいの場合、常温保管していただければ本当は5年以上持たせることが出来ます。液体かんすいの場合は潮解性でべとついたり、そのために粉末が固まったりすることは無いのですが、原料の配合によっては冬季に結晶する恐れがあります。特に冬の氷点下に近いところで液体かんすいを置いておくと、氷砂糖のような粒が底に沈澱してお湯で溶かしても溶けません。そのため弊社ではなるべく結晶しないような配合にして、特に寒い地域で使用される場合、特殊な配合で調整しています。

 最近では、東北・北海道でなくても気温が下がり気味ですので、出来れば家屋の中の出来るだけ温かい場所に保管していただければ有り難いです。

 

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日持ち向上剤の混合方法

2019年02月04日 | 日記

 食品添加物の日持ち向上剤は、菓子・惣菜などの食品の菌数を増やしにくくするもので、酢酸ナトリウムなどを主剤にしたものが良く使用されています。

 酢酸・酢を、食品に添加すると腐りにくくなるのと同じで、酢酸ナトリウムは酢のように酸臭は少しありますが酸味が無く、食品の味を邪魔しないようアミノ酸・他の食品素材を混合して使いやすいものにしています。

 日持ち向上剤の粉末を食品に混合するときは、惣菜・菓子の全体の重量によって添加する日持ち向上剤の量を計算します。たとえば惣菜1kgに対して日持ち向上剤1%を使用する場合、10gの日持向上剤が必要です。惣菜全体に均一に混ぜる必要があるため、煮汁・タレ・あるいは原料の液体部分にいったん溶かしてから、全体になじませた方が均一に混ざります。菓子用の日持ち向上剤にはグリシンが入っていたりしますが、グリシンは熱により茶色く変色する場合がありますので注意が必要です。もし、原料に液体が含まれていない場合、少量のお湯でいったん日持ち向上剤を溶かして、その液を惣菜に加えても良いかもしれません。葉サラダなどの生モノでしたら、日持ち向上剤をお湯で薄めた液をスプレーするかドレッシングに加える方法もあります。

 天然着色料の場合、さらに添加量は低く、食品によっては0.1%程度で着色できるものもあります。できれば、0.1gあるいは最少でも1g以下の単位で計測できるデジタル計りをご用意していただければ、一回に作る惣菜・お菓子の量が少なくても正確な添加が出来るかと思います。

 

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