産興商会のブログ

日常での出来事、その他

型抜きのための油塗布

2015年04月30日 | 日記

 食パンを作る材料の配合はメーカーによって異なりますが、パン生地を型に入れて焼き上げて型から取り出す際に、出来上がったパンが取り出しにくくなる事があるようです。

 

 バター・油を薄く塗っておくと、くっつき防止になるようですが、大量にパンを作る際には作業が難しくなります。

 

 酸化しない油をアルコール(エタノール)に溶かした製品は、油単独の場合よりも粘度が低く、スプレー容器に入れて噴霧出来るメリットがあります。ハケで油を塗る代わりに、スプレーする作業だけで済むため、効率良く仕事が出来ます。

 

 この製品は食品添加物になりますが、オートメーション工場で油を薄く塗布する工程に、あるいは機械製造分野でも使えるかもしれません。

 

 

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ある日常の会話(その6)

2015年04月28日 | 日記

 お客様の工場に行く機会があったので、訪問した。

 

 工場長「洗剤で工場の設備を毎日洗っているんだけれど、工場の床がぬるぬるする。」

 

 弊社担当K「原料の粉が水に溶けて、ぬめりが出たのでしょうか? ブラッシングはされていますか?」

 

 工場長「ブラッシングは、ちゃんとやっているよ。洗剤を流した後にこすり洗いしています。」

 

 担当K「どんな洗剤を使っていますか? 洗剤の表示を見せてください。」

 

 工場長「これだよ。普通のよりきつい洗剤だ。」

 

 担当K「苛性ソーダの入っている洗剤ですね。」

 

 (ふと工場の隅を見ると、サラダ油の缶が置いてある事に気づく。)

 

 担当K「あの隅に置いてある缶は何ですか?」

 

 工場長「あれは油だ。別の食品で使用している。」

 

 (この工場で作っている製品で通常、油は使わないので、特に考えもしなかった。)

 

 担当K「床のぬるぬるした成分は石鹸です。こぼれた油が苛性ソーダと反応して石鹸になったのだと思います。洗剤を苛性ソーダの含まないものに変えると直りますよ。」

 

 洗剤と原料には相性があるのだろう。サビを落とす洗剤にはグルコン酸を入れると良いと聞いた事がある。

 

 

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ノロウイルス

2015年04月28日 | 日記

 除菌アルコールは、手軽に調理器具・ショーケースなどの設備が除菌でき、油汚れも落とせる便利な製品です。お酒の成分で出来ていますので、口に入っても問題がなく(蒸気を大量に吸うと酔います)、洗い流す必要がありません。

 

 色々なものを除菌出来るアルコールですが、ノロウイルスにはあまり効き目がありません。ノロウイルスに効果があるものとしては、次亜塩素酸ソーダがあります。プール・水道の殺菌にも使用されているもので、塩素による殺菌です。余談ですが、日本で水道等の殺菌に塩素が使用されるようになったのは、第2次世界大戦後のマッカーサーの指導によるものだと聞いています。(それ以前は熱湯消毒が主流だったのかもしれません。)

 

 手短なもので次亜塩素酸ソーダを含むものとして、塩素系漂白剤があります。ノロウイルスは加熱によっても死滅しますので、まな板・包丁等の器具を熱湯消毒、その後、漂白剤に漬け込むなどすれば効果がより高くなると思います。除菌アルコールの使用は調理中・食品製造中に、塩素消毒は作業前・作業後と分けて使用いただければ、より安全対策になると考えます。

 

 次亜塩素酸ソーダは菌の温床となる汚れを取る効果はありませんので、食品製造の作業前・作業後に洗剤の使用と、手洗い等の対策は必要です。そして塩素系製品は鉄を錆びさせる場合がありますので、鉄製の器具の塩素消毒後は水洗いが必須となります。

 (次亜塩素酸ソーダ・塩素系漂白剤と、酸性の洗浄剤・酸性の製品・アルコールの同時使用は有毒ガスが発生して危険です。)

 

 

 

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スープの乳化

2015年04月27日 | 日記

 スープなどの液体を乳化(油分と水分を均一に混合)させるのに、食品添加物を選定する場合、注意が必要です。

 

 天然の乳化剤「大豆レシチン」を用いた場合、原料由来の大豆臭がしてスープの味が変わります。そして、乳化剤でいったん乳化させても、素材によっては、元に戻る可能性があります。

 

 レトルトスープなどに使用されているキサンタンガムは、増粘作用がありますが、ドレッシングなどを乳化させるのにも用いられていますので、少量加えると有効かもしれません。グアーガムと異なり、時間が経っても粘度が落ちにくい、冷凍耐性があるのも特徴です。

 

 スープを長時間煮出すと自然に乳化させる事は出来ますが、レトルト食品・冷凍食品などにはこのような食品添加物が向いている場合もあります。

 

 

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日持ち向上剤の使い方

2015年04月24日 | 日記

 食品添加物の日持ち向上剤・防腐剤・(一部の)pH調整剤は、食品の日持ち期間をある程度、延ばす効果があります。

 

 多くの製剤は粉末状になっていますので、水またはその他の液体に溶かして使用する事となります。たいていは水に溶けますが、冬場など水の温度が低く溶け残る場合は、少量のお湯などにあらかじめ溶かす必要があります。

 

 煮物などに使用される場合は、ダシ汁に規定量を溶かして加熱します。材料に混ぜ込み出来る場合は、均一に混ぜ込んでください。もし混合できない、あるいは火を通せない食品(葉野菜のサラダ等)の場合は、水に溶かして液状にしたものに短時間漬け込みされるかスプレーする方法がございます。

 

 ただ、菓子などに使用される日持ち向上剤の場合、グリシンが入っているものは加熱による焼け(色が茶色く変色する)が生じる場合がありますので、可能でしたら加熱の途中あるいは加熱後に添加いただく事をお勧めします。

 

 

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