きっと、いいことあるよね!

母(sake)と息子(keke)の日々の記録。
お出かけ写真と料理など。

女性の怒り方

2015-08-25 | 読んだ本
私は小説はほとんど読まない。理由は長くて読み切れないだろうというのと、怖いから。
私は小心者なので未知なるものが苦手なのである。

小説もドラマも必要以上にドキドキしそうで、話の流れによっては悲しかったり辛かったりしそうなので、なるべく避けて生きている。そう言う風に心をかき乱されるのが嫌なのである。たぶん、お酒に強い人と弱い人がいるように、小説やドラマの衝撃にも強い人と弱い人がいるのではないだろうか。私はたぶんそういうものに弱いのだと思う。(ついでに高い所や逆立ちも怖いです。)

だからあの有名な村上春樹さんの小説もほとんど読んだことがないし、何となく抽象的で怖そうなのでなるべく避けて生きてきたが、先日図書館の閉店間際に「何か借りなくては」と思って手に取ったのが、たまたま村上さんのエッセーであった。

そして読んでみたら意外に庶民的で面白くて、ススススと読めてしまう。ちらっと見でやめるつもりだったが、何となく読んでいる。


そこで面白いことが書いてあった。
「男性は怒る理由があって怒るけど、女性はそうではない。」そうである。

   女の人は、僕が見たところ、多くの場合そうではない。
   普段はとくにめくじら立てるでもなく、穏やかに見過ごしていることでも、
   それが怒る時期にたまたまあたっていれば怒るし、それもかなり真剣に怒る。
   俗に言う「地雷を踏んだ」みたいなことになってしまう。
   (原文とおり)

そしてその本には「そういう時はサンドバックになったつもりで、その時期が過ぎるのをひたすら耐えるしかない。」と書いてある。

そう言われてみると、まさに私はその通りである。
何でなんでしょうね、たしかに理由があるから怒るのではなく、怒りたい時に理由をかき集めてきて怒るのである。

自分の胸に手を当てて詳しく説明すると、その相手に対して、今ここで怒るまででもないが心に少しキズがつくような言動や疑いがあったとしよう。その時は大した事がないと思ってスルーする。しかし、それが時間が経つにつれて、そのささいなキズになった言動が、記憶の中でリピートリピートすることがたまにある。
そしてそのリピートリピートする過程でだんだん深いキズになっていくのである。

それが心の深い根っこでいつしか怒りのマグマとなり、何かを引き金にある時ボボン!と爆発するのである。その時は既に怒りエネルギーがMAXになっているので、あれもこれもとわんさか出てくるのである。

そういう理不尽な怒り方をするのは自分だけかと思っていたが、この本によると村上さんの知る女性はそう言う傾向にあるらしい。ということは、そんなに特別なことではなかったのか。

あぁ、よかった。(^o^)