昨日は世話人さんの会計引継ぎがありました。
来月より京都の本山・西本願寺にて、親鸞聖人750回大遠忌法要が始まります。
なので今回の議題は、5月に予定されている大遠忌法要への団体参拝旅行がメインでした。
さて、東日本大震災(東北地方沖大震災)の影響により、大遠忌法要への対処が注目されていましたが、先日「予定通り勤修する」との談話が総長より発表されました。
西本願寺の「お西」に対して、「お東」と呼ばれている東本願寺を本山とする大谷派では、19日より始まる予定だった第一期の大遠忌法要を中止し、大震災の追悼という形での法要が現在勤修されています。
また今年、法然上人800回大遠忌法要の勤修が予定されていた浄土宗では、法要を秋に延期するという決断がなされました。
その中で、大遠忌法要を「予定通り」勤修するという決断を下したのが、私たちの浄土真宗本願寺派です。
中止・延期という配慮がなされている仏教界の流れの中で、開催するということの意味と責任は、とてつもなく重いものだと思っています。
そして、その意味を理解し、責任が担えるのも、私たちの教団、そして私たち同朋だとも思っています。
今回の大遠忌法要では、多額のご墾志が全国より集りました。
それにより、法要はもちろんのこと、本山の御影堂の大修復や、龍谷ミュージアムの建設、福祉施設の強化などが実現しました。
その財源の中には、当然のことではありますが、東北の方々から頂戴したご懇志も含まれています。
しかし今、その方々のうち、いったい、どれほどの方がお浄土へと往かれたのでしょうか。
想像することさえも悲しく、つらい現実があります。
「予定通り」の規模であるならば、大遠忌法要は絢爛豪華な華々しいお荘厳であることでしょう。
けれど、私たちは忘れてはなりません。
そのお荘厳を支えているのは、一瞬のうちにいのちの灯火をかき消された東北の方々の、「世の中 安穏なれ」と願った生前の思いであるということを…。
私たちは、決して忘れてはなりません。
昨日話し合われた団体参拝も、多少のダイヤの乱れはあるかもしれませんが、概ね予定通りのスケジュールで行われます。
しかし、団体参拝に参加される方々のお心は、震災前と同じものではないはずです。
大遠忌法要の中で目に映るもの、それら全てに「世の中 安穏なれ」という声なき願いが込められているということに、心を傾ける団体参拝となることを切に願っています。
そして、そのような旅路となるよう、最乗寺としても配慮していきたいと思っています。
世話人の方々、お忙しいところお集まりいただき、ありがとうございました。
今後とも、ご協力のほど宜しくお願いいたします。
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