週刊 最乗寺だより

小田原のほうではなく、横浜市都筑区にある浄土真宗本願寺派のお寺です。

勝田山 最乗寺
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友人との、ひととき

2012-01-20 02:17:53 | ひとりごと

昨日は久しぶりの友人と会いました。

彼女は去年の4月に出産して、今は9ヶ月のになる男の子のお母さんです。

高校1年のときに、同じクラスになって以来の友人である彼女。
楽しい時間を共有し続けてきましたが、気がつけばお互いお母さんになっていて、話題も子供や家族が中心になりました。

彼女から赤ちゃんの様子を聞くと、「龍くんにもそういう時期があったなぁ」とシミジミ思います。
それはほんの1、2年前のことなのに、思い出せないくらい昔のことのように感じるから不思議です。

笑って泣いて、ただひたすらに向き合って、ただガムシャラに駆け抜けた・・・、そんな時間だったからなのかもしれません。

赤ちゃんでも、9ヶ月ともなると、親のしぐさを真似したり、夜しか会えない父親に対して顔見知りしたり、絵を指差して言葉を発したりと、いろんな面で微笑ましく思える成長が見られるようになってきたそうです。

その一つに、実家の父親が集めている週刊の歴史雑誌の中にある人物画を指差して、教えた人物の名前を繰り返し言うようになったとのこと。

じゃあ、その人物は誰なのかと尋ねたら、「空海」という答えが返ってきました。
9ヶ月の赤ちゃんが「くーかい」と言っている姿を想像したら、なんとも愛らしいと思うのですが・・・、これは私がお寺にいるからそう思うのでしょうか?(笑)

それから、もう一人の人物画を指差すようなのですが、こちらの人物は名前の漢字が読めなくて教えられないとのこと。

じゃあ、どんな漢字を書くのかと尋ねたら、「親という字がある」という答えが返ってきました。

・・・え?・・・もしかして、「親鸞」?

恐る恐る「それって、しんらん?」と聞くと、彼女は携帯電話で「しんらん」と打ち、出てきた漢字に納得の表情を浮かべました。

なんとも言えない敗北感のようなものを味わう結果になりましたが、これできっと彼女は親鸞聖人のお名前と漢字を忘れることはないと思い、逆に喜ぶことにしました。

彼女に「親鸞」という漢字を印象付けてくれた赤ちゃんに感謝しつつ、その読み方を教える機会が私に訪れたことを嬉しく思いましょう。

というわけで、15年以上の付き合いの中で、自分の宗派のご開山のお名前を伝えることのなかった私の落ち度には触れないまま、目をつむることにします・・・(汗)