東京証券取引所・市場館。中央区日本橋兜町2
左(南側):1985(昭和60)年4月14日、右(北側):1981(昭和56)7月26日
旧東証の円筒形の正面が特徴的な本館が建つ前、1927(昭和2)年に完成している市場館の建物。見ての通りの古典様式によるビルで、建物全体にかかるペディメントは、これだけの規模のビルではあまり見ない。ニューヨークの証券取引所がオーダーとペディメントが目立つビルで、それを参考にしたのだろうか。設計は横河民輔、施工は横河工務所。
右写真が日証館の向かいになり前の道路も広いので正面になると思うが、左写真の裏側も同じ造りである。左写真の右端には撮影時の半年前に完成した「新市場館」が写っている。
東証市場館の横。正面奥が日証館ビル(現存)、左のビルは郵船兜町ビル。このビルは表側は白いパネルで覆われてしまったが、首都高下の駐車場から改装されていない裏側を見ることができる。1984(昭和59)年6月24日
左:1984(昭和59)年6月24日、右:1985(昭和60)年4月14日
左写真は西側の横面を北側から見ている。
右写真は南側の裏面。写真右手前は山一證券兜町ビル。左側の成瀬証券と山二証券の看板の建物は共に西村好時設計の戦前に建った建物で健在である。
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日本には優れた建築家が多く輩出していますが、何故建築文化が根付かないのか不思議でなりません。
これを建てたときは、設計者も施工者も何百年という期間で使い続ける気構えで建てたのでしょうね。それだけの気迫が感じられます。