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水野義人と操縦適性

2013-02-13 | 海軍











土浦航空隊では、13期飛行予備学生の適性を骨相学で決めた、
という話を、昔書いたことがあります。

大西瀧治郎の奥さんは、これも前に書いたように、
順天堂大学の創始者で総長だった人の娘さん。
その妹が、笹井醇一中尉の母上、という関係です。
この順天堂大学総長の教え子が、その骨相の専門家?
水野義人氏で、そのつてで大西瀧治郎が海軍所属に徴用しました。

それはともかく海軍所属の・・・・・どんな名目の役職だったんでしょうか。

占い師?骨相判定係?

大西長官が生きていたら正式な役職名を思わず問いただしたくなります。
理由を知らないものからみると情実が絡んでいるとしか見えなかったでしょう。
(実際絡んでいたんですが)
しかしながらこの水野氏は、骨相学で操縦適性をズバリと当てたのみならず、
その結果、航空機事故は現実に激減したので、大西長官のこのスカウトに
眉唾半分で文句を言っていたものも、この結果を観ては黙るしかなかったそうです。


なんどかこのブログ中話したことがありますが、わたしは、
この世にいない人の姿を見たり、未来に起こることがわかったり、
そういった能力を持っている人間を一人知っていて、
良く世間で言われる「不思議な話」はあながち嘘八百ではないらしい、
と、信じざるを得ない立場を取るものですが、
この水野氏もこの人のような能力を持っていたのだろう、と思っています。

ちなみにその知り合いですが、プロの、というか修行した霊能者ではないので、
見えたり見えなかったりというのが非常にムラがあったりするのだそうです。

以前東北地方で、母親が自分の娘と近所の男の子を殺したと言う事件がありました。
当初通報したのがその母親であったこともあり、真犯人が謎のまま第一報がありましたが、
その人にはその段階で、テレビのニュース画面に映っていた橋の欄干に、
女の子が川面を向いて座っている姿が残像のように見えていたのだそうです。
のちに母親は娘を欄干にその姿勢で座らせ、後ろから突き落としたことがわかりました。

この方が義父の葬式に来てくださった時、後から
「律儀な方ですね。榊奉納(神式)する列席者に頭を下げていました」
とおっしゃったそうなのですが、まあ、こういう「見える系」の話を
全て脳の誤作動だとする意見もありますからわたしには何とも言えません。

ただ、その人物がどうやら「本物らしい」と思うに至ったのは、TOとの付き合いの中で
「車の左後ろのタイヤがパンクしている映像が見えます」(二か月後に実現)
「奥様は肝臓が疲れておられるようです」(二日後にその通りだと分かる)
「玄関にある横長の額が落ちるとか落ちないとか」(そういう会話を過去したことがあっただけ)
とか、そういった他愛もないというかあまり役に立たないことを何度か当てられた、
という程度に過ぎませんが、この水野氏はこの知り合いの「プロの霊能者」である母上のように、
仕事としてその不思議な能力を海軍で発揮したという、おそらく世界でも珍しい例でした。

もっとも、ヒトラーも側近を信じず、星占い師を信用してその通りに国を動かしていた、
と言う話もあるにはありますが。


この水野氏の伝説はほかにも多数あります。

「昭和20年の8月、もうすぐ戦争は終わるでしょう、と予言した。
その理由は、特攻隊の隊員から死相が消えていたから」
とか、
「ある部隊で脱走兵が出た。
水野氏は『真水に縁のあるところにいる』と言う。
それを聞いた海軍が川沿いを重点的に探したが見つからなかった。
後から分かったところによると、脱走兵は海を越えて逃げてしまっていた。
水野氏の見たのは近隣の真水ではなく、海外の川か湖沿いだった」
とか、
「関東大震災の前、大阪と東京をどちらも歩いて、
『大阪では何も感じなかったのに東京では死相が表れている人が多かった』
などと言った。

この予知能力においては、知り合いと同じくなんとなく先のことがわかるだけ、
というタイプのものをお持ちだったという気がします。


骨相学で志望者の中から不適任者をふるい落としたり、
あるいは合格した志望者の戦闘機、偵察機、攻撃機などの専攻を決める際も
この水野氏が一目顔を見て決めたということです。

その対象になったのが冒頭の13期予備学生だったというわけです。

当時の大学生と言えば、今と違って社会のエリートを自認していましたから、
科学の先端を行くはずの海軍でいきなり占い師みたいなのが出てきたことに、
彼らはさぞかし驚きと「大丈夫かいな」といった不信感を持ったものと思われます。

しかしその「科学」というのは日進月歩。
昨日の最新科学も10年も経てば石器なみにその意味を失います。
そこでようやく、冒頭の変なマンガに話題がつながるわけですが。

と言うわけでこのマンガ、飛行機創世記の頃は、このようなことが「科学」とされた、
という信じられない実話をいつもの調子で描いてみました。

飛行機が発明されてすぐのころです。
なにぶん初めてのことゆえ、飛行機にまつわるモノゴトはすべてが手探り状態でした。
操縦の初歩的なミスは勿論のこと、
飛行場の整備にも不備が多かったため、着陸の時に飛行機が逆立ちする事故が非常に多く、
そうなるとパイロットは頭を打って、操縦席で失神してしまうのでした。
そして、そのまま脱出できずに火災に遭い、死亡事故につながる例が多々ありました。

そこで、操縦士の適性を見る方法が研究されました。それがこの漫画にもある

ハンマーで頭を殴って失神させ、
十五秒以内に意識を回復すれば適性があると判断した

というものであったというのですが・・・・。

いや、これ、殴るのは人間でしょ?
殴りどころや力の入れ方次第では、この段階で殉職しちゃいませんか?
この殴る係には相当の力加減をコントロールする技術が要求されそうです。

だって、考えてみてください。
人を失神するくらい殴る、って相当な力がいりますよね?
しかもたった15秒で目が覚めることを前提にするというのは・・・・。

それに、この15秒ですが、なぜに15秒。

この時間が、どこから出てきたのか、全くの謎です。
おそらく、科学者と飛行機の技術者などが鳩首会談?して、
「失神した後、飛行機にたとえ火がついても気が付いて脱出できる時間」
として決まったのがこの15秒だった、ってことでしょうか。

「近代的なはずの海軍が、骨相見など当てにするような体たらくでは、
そもそも近代戦で勝てっこなかったという証拠ではないか」

この件に対するこのような無責任な意見をしばしば見ますが、
作戦そのものを占いに頼っていたならともかく、霊能者の力を借りて人相を見ること自体、
わたしの少ない体験談からいわせてもらえば、そうバカにしたものでもないと思います。

少なくとも「殴って15秒」のこの適性検査よりは、
ずっと合理的(科学的とは決して言いませんが)だと思うのですが。






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