まい・ふーりっしゅ・はーと

京都発。演奏会や展覧会、読書の感想などを綴っています。ブログタイトルは、ビル・エヴァンス・トリオの名演奏から採りました。

京都市交響楽団 第643回定期演奏会(無観客ライヴ配信)

2020-03-30 16:18:29 | kyokyo
2020年3月28日(土)14:30 開演 @京都コンサートホール・大ホール
指揮 : 広上 淳一(常任指揮者) / 独唱 : 森谷 真理(ソプラノ) / 京都市交響楽団


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● シューベルト : 交響曲第5番 変ロ長調 D. 485
ハイドンやモーツァルトの延長線上にある作品。 室内オーケストラのような編成(規模)で、古典的で端正な響き。
その中にも、シューベルトならではの「歌ごころ」ある旋律が魅力的。 愛らしく上品な甘さが、胸に染み入るよう。

親しい楽友たちが集ってのホーム・コンサートのような雰囲気は、広上=京響のサウンドとぴったりのマッチング。
京響のシューベルトは、「未完成」・「ザ・グレイト」と合わせて3作品目。 指揮は、いずれも広上淳一さんです。

● マーラー : 交響曲第4番 ト長調
冒頭の鈴の音とフルートで刻まれるリズム(旋律)からして、この世のものでないような不思議な印象を受けます。
まるで天上世界で遊んでいるかのような幸福感に満ちた美しい音楽に、身を委ねている感覚。 ホールなら寝落ち?

そして、時おり聴こえてくるのが、田舎の祭礼の音楽隊のような俗っぽい、まがまがしさとの境界ぎりぎりの響き。
第2楽章では、「死神」が奏するヴァイオリンのソロ。 調弦の異なるヴァイオリンを、使い分けているのですね!

突然の閃光(響き)と共に、舞台に向かって左手奥から、白いドレスの森谷真理さんの登場。 その神々しさたるや!
森谷さんは、先日の「びわ湖リング」から引き続き拝聴。 美しく伸びやかな高音域、優しく包み込むような中音域。

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演奏後には、楽団長である門川大作・京都市長の登場。 広上淳一さんの京都コンサートホール館長就任のご挨拶も。
長年、京響金管パートを支えられてきた早坂宏明さんの卒団セレモニー。 功労者に、観客のいない客席がお気の毒。



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