今年1年の読んだ本(旧刊を含む)の中から気に入った作品、ベスト5を選んでみました。
昨年に引き続き、上位にランクされたのは綾辻行人さんの作品。 あれっ、角田さんがない?
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● 【第1位】 綾辻 行人さん : 「Another(アナザー)」 (角川文庫)
新刊の「アナザー エピソードS」(角川書店)をより楽しむため、まずは既刊の文庫本から。
個人的には、「学園ホラー」ものは大好きです。 アニメーション版もよく出来ていました。
● 【第2位】 万城目 学さん : 「とっぴんぱらりの風太郎」 (文藝春秋)
万城目さん待望の新作は、京・大坂を舞台とした忍者小説。 国語辞典ばりの分厚い長編。
キャッチコピー・コンテストに3作、応募しましたが、ものの見事に返り討ちに遭いました。
● 【第3位】 垣根 涼介さん : 「光秀の定理(レンマ)」 (角川書店)
「光秀フリーク」を自認する私にとっては、この作品をランクから外すわけには行きません。
司馬遼太郎さんの「国盗り物語」、真保裕一さんの「覇王の番人」と並ぶ「光秀公三部作」!
● 【第4位】 綾辻 行人さん : 「緋色の囁き」 (講談社文庫)
緋色・暗闇・黄昏と続く「囁き」シリーズ三部作。 いずれも甲乙つけ難い面白さなのですが、
こちらも、全寮制名門女子学園という閉ざされた甘やかな舞台設定に、何ともそそられます。
● 【第5位】 米田 彰男さん : 「寅さんとイエス」 (筑摩選書)
上京区にある聖トマス教会の神父さんが書かれた異色の宗教書。 えっ、寅さんとイエス!?
「男はつらいよ」シリーズの中での、寅さんの名セリフの数々も充実に採録されています。
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選外になりましたが、水谷千秋さん「謎の渡来人 秦氏」 (文春新書)も興味深いものでした。
暮れに出た角田光代さん新刊「私のなかの彼女」 (新潮社)は、まだ手付かずのままです。