まい・ふーりっしゅ・はーと

京都発。演奏会や展覧会、読書の感想などを綴っています。ブログタイトルは、ビル・エヴァンス・トリオの名演奏から採りました。

特別展 「仏教の来た道 -シルクロード探検の旅」

2012-05-01 15:53:25 | art

特別展 「仏教の来た道 -シルクロード探検の旅」
2012年4月28日(土)- 7月16日(土) @龍谷ミュージアム

            *  *  *  *  *

ユーラシア大陸の中央を貫く壮大な東西交易の道は、「仏」の通って来た信仰と祈りの道。
幾多の民族・言語・文化の興亡、交流を背景に、「仏様」の歩まれるお姿を思い浮かべます。

ギリシャ風のガンダーラ仏、交易の民・ソグド人、マニ教の経文、ウイグル文字の古文書。
シルクロード大好きの方には、そのイメージが大きく膨らむような展示品が並んでいます。

大谷探検隊・隊員の方の日記に記された丁寧で几帳面な文字。 窺える使命感と志の高さ。
大型連休を利用して、現在「外遊」中の大臣や国会議員の先生方には、果たしてあるや否や。

常設の展示室になりますが、「ベゼクリク石窟」大回廊を復元したものには圧倒されました。
壁面と天井に描かれた極彩色の「仏」たち。 足を踏み入れた瞬間、目が眩むような思い。

Ryukoku

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ポストカード @龍谷ミュージアム

2012-05-01 15:47:29 | art

上 : ベセクリク石窟復元大回廊(部分)
下 : 大谷探検隊コレクション 中国・内モンゴルを進む大谷探検隊(部分)

Ryukoku_pc

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ルドンとその周辺 -夢見る世紀末展-

2011-10-19 08:42:10 | art

2011年10月15日(土)~11月13日(日) @ 美術館「えき」KYOTO
オディロン・ルドン(1840~1916)をメインに、世紀末象徴主義の画家達の作品展。

            *  *  *  *  *

私が、ルドンという画家の名を知ったのは、中野京子さんの著作「怖い絵」がきっかけです。
単眼で醜悪なギリシャ神話の巨人「キュクロプス」を描いた作品が採りあげられていました。

展覧会にも、空中に浮かぶ眼球、単眼の人物?など、不気味な作品が展示されていました。
ルドンの描く黒一色の「木炭画」の世界は、異様な「磁力」で見る者を引きつけてきます。

こうしたルドンの画風には、幼少期の孤独で不幸な体験が多大な影響を与えているそうです。
自伝によると、両親の愛情を得られぬまま、生後わずか二日目(!)で里子に出されたとか?

それでも60歳近くになって、世間的にも正当な評価が与えられると、色彩が出始めます。
パステルや油彩に移行する中で、豊かでやわらかな色彩にあふれた「花」の絵が登場します。

展覧会では、前半生と後半生で大きく変貌するルドンの画風を、順を追って鑑賞できます。
また、モロー、ムンク、ゴーギャンなど、同時代活躍の画家たちの作品も展示されています。

            *  *  *  *  *

ちなみに、この「目玉」は、鬼太郎の父さん、あの「目玉おやじ」のヒントになったとも?
そう言えば、水木しげるさんの描く「怪奇と幻想」の世界とも、合い通じるものを感じます。

Redon

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ポストカード / オディロン・ルドン

2011-10-19 08:38:25 | art

左 : 「蜘蛛」/ 制作 1887年 / 岐阜県美術館・蔵
右 : 「光の横顔」/ 制作 1886年 / 岐阜県美術館・蔵

Redon_postcard_2

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パウル・クレー展 おわらないアトリエ

2011-03-30 13:08:55 | art

PAUL KLEE / Art in the Making 1883-1940
2011年3月12日(土)- 5月15日(日) @ 京都国立近代美術館(岡崎公園内)

            *  *  *  *  *

今回の展覧会は、クレーが「どうやって作ったか」という制作過程に焦点を当てたものです。
制作手法に従って、会場は6つの「プロセス」に仕切られていて、ちょっと迷路のようです。

私が「面白いなぁー!」と思ったのは、「切って/分けて/貼って」という切断分離の作品群。
元はひとつの作品だったものを切断分割して、それぞれを別々の作品に仕立て上げています。

作品の裏側にも別の作品が描かれている、「おもて/うら/おもて」という両面の作品群も。
クレーの芸術家としての飽くなき探究心、試行錯誤の過程。 まさに、おわらないアトリエ!

鑑賞する者の想像力をかきたて、知的好奇心をくすぐるような、詩的な標題・副題の数々。
「えっ、どこが?」 とてものこと、凡人のイマジネーションでは考えもつきません!?

            *  *  *  *  *

「どれにしようかな?」、ずいぶん迷いながら、2枚のポストカードを選びました。
「山への衝動」1939年 / 「円の中の魚たち」1926年  という2作品のカードです。

Klee

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