Wein, Weib und Gesang

ワイン、女 そして歌、此れを愛しまない輩は、一生涯馬鹿者であり続ける。マルティン・ルター(1483-1546)

命を粗末にしてはいけない

2012-07-03 | アウトドーア・環境
先週も週三回のクライミングをこなした。特に土曜日は南プファルツのクラシックルートを登った。クラシックルートが意味するものは、限られた道具で困難を克服するルートと言う意味でもある。

要するに原初に戻ってハーケンなどが必要最小限しかないので、移動中間支点を自ら設置していくしか方法がないのである。もちろんその困難度はそれほど高くはならないのだが、登路を誤るとかで間違えると先日のようなど派手な転落と相成る。

特に我ながら十分にトレーニングを積んでいると反って何処でも登れてしまう危険性が転落の道へと導くのである。実際に今回もしてはいけない危険なことをしてしまったので登った満足感よりもその隠された危険性にしきりに反省している。命を粗末にしてはいけない ― 決して極道になってはいけないのだ。

なるほど先行した者が中間支点の可能性を見つけられなかったのでそれにひきづられたのだが、一箇所可能性があったと後ほど聞いて自らの誤りを恥じるばかりである ― 決して神風特攻隊や非武装中立の玉砕になってはいけないのである。

所謂チムニー登りと呼ばれる煙突状の場所を身体を突っ張って登るのであるが、実際にはその突き出した部分を登るので、身体を滑らせれば地上へと落下して死亡事故となる。三十五メートル以上を一度の息抜きを挟んで登るのは自信となるが、幾ら登れる実力があっても何があるかは分らないので、そうした危険を冒してはいけないのである。

南プファルツの奇岩の難しさは、クライミングホールやゲレンデで身につけたスポーツクライミングの難しさとは全く異なった難しさを有していると改めて肝に銘じるばかりである。

肉団子のような丸い足場に合わせて久しぶりに古いラ・スポールティヴァの靴「刀」を使った。ファイヴテンの靴とは全く異なった登り方が出来るので楽しかった。裸足で登ればもっと面白いのだろう。


写真:新入りをチムニーの上から確保する。



参照:
バンジージャムプ並の転落 2012-06-18 | アウトドーア・環境
エリート領域の蹂躙 2006-08-11 | テクニック

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