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AI採点

2016年03月07日 | 社会派らぼ
現在、大学の共通入学試験として実施されている「大学入試センター試験」が「大学入学希望者学力評価テスト」という新たなテストに変更されることが決まっています。新たな試験は平成32年度開始予定、記述式の試験も新たに導入されることになっています。その採点に、人工知能を活用することが検討されていると報道されました。採点業務へのAI導入は国内初で、実現に至るには様々な問題が残されているようです。

新たな試験は、思考力、判断力、表現力を評価するため、記述式問題を採用するとされていましたが、採点者を多人数用意して実施した場合、採点者への説明などの期間も含めると、2か月くらいもかかってしまうという試算が出されていて、採点時間の短縮が急務となっていました。その強力な助っ人が、AI採点という事になるようです。

ただ、それならわざわざ記述式の設問を導入する意味があるのでしょうか。これまでのセンター試験は、採点の合理化のためにマークシート方式が採用されており、選択式の設問になっています。言い換えると、当てずっぽうでも数分の1で当たる確率があります。指導者は、選択肢を選ぶ際に、消去法で解くようにといった指導さえ行っています。これまでのそうしたやり方への反省が、今回の「記述式」といった出題に結びついているのは明らかです。

記述式といっても、出題の仕方によって、採点は大きく異なってきます。漢字を書かせるような問題であれば、AIを使った採点が大きく功を奏することが予想できます。先日の、止めやハネ、はらいにはこだわらない…といった、文化庁の文化審議会漢字小委員会の指針は、実はこのAI採点を念頭に置いていたのではないかと勘繰りたくなるようなタイミングです。もし、AI採点が念頭にあって、漢字への柔軟評価を求めたのであれば、一層懸念が強まります。ですが、採点は可能です。

それに対して、300字程度で記述する…といった問題になった場合は、AI採点が可能になることによって、人材は一層均一化していくように思います。難しい技術は分かりません。ある程度、必要とされるキーワードのようなものが準備され、それらがいくつ入っているとか、模範解答といったものが作られ、それのより近いものが点数が高くなるといった事を想像します。それなら、人が予想もしないような、斬新な目線で書いた文章は、恐らく評価が低くなります。キーワードが満遍なく入っているけれど、論旨が不明瞭で訴える力を持たない文章が高得点になったりしないのでしょうか。ましてや表現力なるものを、AIに判断させる事には疑問符しかありません。



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