新型コロナウイルス感染者は、現在世界中で1億230万人。亡くなった方は221万人に上るとされています。今はワクチンに期待の目が注がれており、世界でワクチンを取り合っている状況です。
オックスフォード大学とワクチンを共同開発するアストラゼネカ(イギリスのゼネカととスウェーデンのアストラが合併)が、ワクチンの生産が遅れており、当初EUと合意していた供給量を納入できないと通知した事に端を発します。アストラゼネカが、EUに先立って契約した英国への供給を優先し、EU向けの出荷が遅れるとしたため、EUは域内に製造拠点を置く製薬会社の域外輸出の管理強化を決定しました。アストラゼネカは、ワクチンを英国・ベルギー・オランダなどで生産しており、EUがワクチン確保を強く訴えています。WHOはパンデミック長期化の原因となりかねないと批判しています。
域外輸出…という事になれば、1億2千万回分の供給を受ける契約を結んでいる日本もその対象となります。日本への供給に関してアストラゼネカは、以前から日本国内でワクチンを製造する体制を整え、近く生産を始める方針としていましたが、国内需要を補う量が生産できるかどうかというところでしょうか。
現状、新型コロナウイルスのワクチンは、富裕国が大部分を手に入れ、貧困国は接種の機会を失う事になると、人権団体などは警鐘を鳴らしています。アストラゼネカは当初、64%を発展途上国に供給すると約束していたようですが、現実ワクチンの接種を開始もしくは間もなく開始われるという42カ国はいずれも高所得国や中所得国で、経済的に豊かでない低所得国は含まれていないとされています。カナダなどは人口の5倍の数のワクチンを確保していると言われる一方、途上国では、今年中に接種を受けられるのは10人に1人という計算だと言われます。世界中がコロナを制圧するまでには、私たちはもっと足下の問題を克服しなければならない…ということです。
新型コロナウイルスワクチンの開発には世界中が取り組んでいます。米ファイザーと独ビオンテックのmRNAワクチンが40ヵ国以上で承認され、米モデルナのワクチンも承認を得ました。英アストラゼネカのワクチン、ロシア、中国、インドなどのワクチンが承認されています。いずれも、緊急を要する事態に対応していると思われますから、それぞれのワクチンに対する信頼度は、人それぞれ国それぞれというところでしょうか。
日本勢では、阪大がアンジェスと共同開発しているほか、塩野義製薬も試験を進めているとか。他にも開発が進められてはいるようですが、当面の日本のワクチン接種は他国に頼る状況で、日本が出遅れているのは事実です。巨大な開発費が必要である事もネックではありますが、残念ながら日本の製薬企業は既にその器を失っているかに見えます。日本には優秀な製薬会社があり、世界の第一線にありました。が、ここ数年製薬会社の人員は減少の一途をたどっています。買収や売却・合併で生き残りを図らねばならない図式でなく、ものづくりの原点に立ち戻る必要があるように思えます。
オックスフォード大学とワクチンを共同開発するアストラゼネカ(イギリスのゼネカととスウェーデンのアストラが合併)が、ワクチンの生産が遅れており、当初EUと合意していた供給量を納入できないと通知した事に端を発します。アストラゼネカが、EUに先立って契約した英国への供給を優先し、EU向けの出荷が遅れるとしたため、EUは域内に製造拠点を置く製薬会社の域外輸出の管理強化を決定しました。アストラゼネカは、ワクチンを英国・ベルギー・オランダなどで生産しており、EUがワクチン確保を強く訴えています。WHOはパンデミック長期化の原因となりかねないと批判しています。
域外輸出…という事になれば、1億2千万回分の供給を受ける契約を結んでいる日本もその対象となります。日本への供給に関してアストラゼネカは、以前から日本国内でワクチンを製造する体制を整え、近く生産を始める方針としていましたが、国内需要を補う量が生産できるかどうかというところでしょうか。
現状、新型コロナウイルスのワクチンは、富裕国が大部分を手に入れ、貧困国は接種の機会を失う事になると、人権団体などは警鐘を鳴らしています。アストラゼネカは当初、64%を発展途上国に供給すると約束していたようですが、現実ワクチンの接種を開始もしくは間もなく開始われるという42カ国はいずれも高所得国や中所得国で、経済的に豊かでない低所得国は含まれていないとされています。カナダなどは人口の5倍の数のワクチンを確保していると言われる一方、途上国では、今年中に接種を受けられるのは10人に1人という計算だと言われます。世界中がコロナを制圧するまでには、私たちはもっと足下の問題を克服しなければならない…ということです。
新型コロナウイルスワクチンの開発には世界中が取り組んでいます。米ファイザーと独ビオンテックのmRNAワクチンが40ヵ国以上で承認され、米モデルナのワクチンも承認を得ました。英アストラゼネカのワクチン、ロシア、中国、インドなどのワクチンが承認されています。いずれも、緊急を要する事態に対応していると思われますから、それぞれのワクチンに対する信頼度は、人それぞれ国それぞれというところでしょうか。
日本勢では、阪大がアンジェスと共同開発しているほか、塩野義製薬も試験を進めているとか。他にも開発が進められてはいるようですが、当面の日本のワクチン接種は他国に頼る状況で、日本が出遅れているのは事実です。巨大な開発費が必要である事もネックではありますが、残念ながら日本の製薬企業は既にその器を失っているかに見えます。日本には優秀な製薬会社があり、世界の第一線にありました。が、ここ数年製薬会社の人員は減少の一途をたどっています。買収や売却・合併で生き残りを図らねばならない図式でなく、ものづくりの原点に立ち戻る必要があるように思えます。