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未来

2020年08月15日 | 社会派らぼ
7月1日から、店舗でプラスチック製のレジ袋を無償配布することができなくなりました。これまでスーパーやコンビニで、購入した商品を当たり前のようにレジ袋に入れてもらっていたものが、全て有料となり「レジ袋はご入用ですか?」と尋ねられるようになりました。店によって異なるでしょうが、1枚3~5円で購入はできるものの、「有料ですが、要りますか?」と尋ねられると、不要だと断る人が多いようです。これまで無料だったものに、お金を支払う…という事自体への抵抗感も強いようで、経産省の目論見は当たったと言えるでしょうか。

制度がスタートし、日常では有料が当たり前になりつつありますが、同時にレジ袋の有料化は決してエコに繋がらないという声も大きくなったりしています。絶滅危惧種でもあるウミガメの「オサガメ」が、網に絡まって動けなくなり窒息死して捕獲されたのですが、体内からプラスチック製のレジ袋が見つかった…と報じられたのは、ツイこの前です。以前には、親とはぐれて保護されたジュゴンの赤ちゃんが、体内にたまった海洋プラスチックのゴミで体調悪化を引き起こし、死亡したと発表されたこともあり、海洋汚染を引き起こす元凶のように報じられていました。

が、環境省の調査によると、海洋プラスチックごみのうち、ポリ袋が占める割合は0.3%でしかなく、漁網やロープ、発砲スチロールブイなどに続いて、多いのが飲料用ボトルだと言います。2016年にレジ袋を禁止した米国カリフォルニア州ではレジ袋無料を復活させたといった情報もあります。

更にレジ袋などを製造している会社に言わせると、ポリエチレンはダイオキシンなどの有害物質は発生しないし、ポリエチレンは石油をガソリンや重油に精製する際に生じる余りものであって、たとえポリ袋に加工しなくても結局は廃棄せざるを得ないものなのだそうです。要は、買い物に使ったポリ袋を、ごみ袋に浸かったり…ときちんと廃棄する人は良いものの、道端や海岸などに投げ捨てる輩が海洋汚染の原因を作っているのだという事で、私たちが聞いている環境キャンペーンは、実態とは多少のずれがあるようです。

ただ、時代は「脱石油」を目指そうとしています(多分)。石油を使う中で、嫌でも生じる資源の再利用云々でなく、石油そのものから卒業しようとしているのが、今の世界の方向ではないでしょうか。ペットボトルの有効利用とか、レジ袋有料化とか…そういう事ではなく、石油そのものに依存しない「未来」が模索されるべきなのだろうと思います。