ぱそらぼ (ぱぁと1)

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言葉に込めるもの

2014年05月28日 | 命の生き方
大相撲夏場所で、モンゴル出身の白鵬関が、29回目の優勝を果たしました。お相撲も例にもれず、さして詳しくはありませんが、朝青龍関が何かと物議を醸した際に、対照的で大人な横綱として報じられることが多かったようで、温厚で誠実なお人柄のように見受けます。

今、さかんに問題になっているのが、この白鵬関が、優勝から一夜明けた時点でのインタビューを拒否したというニュースです。優勝決定のインタビューには応じたものの、当日の囲み取材も一夜明け会見も拒否ということらしいです。ご本人は黙して語らずのようで、その理由に様々な憶測が飛んでいます。

今専ら理由として挙げられているのは、「外国人力士が多くなり過ぎて(現在、横綱3人が全員モンゴル出身です。)、相撲を見る人が少なくなってしまった」というスポーツキャスターの発言です。「蒙古襲来」といった言葉を使って、モンゴル人力士やその他外国人力士に否定的な発言をしていたというものです。

ご本人が説明をされない以上、すべてが憶測に過ぎません。し、おそらく白鵬関はその理由を近々話すことは無いのではないかと想像します。何かしらへの「無言の抗議」だとしたら、それが一番効果的な抗議方法に違いないからです。

今回の憶測が仮に真実だとして…、今や角界は外国人力士抜きにしては成り立ちません。特にモンゴル出身の力士たちで持っていると言っても、過言ではありません。ただしそれは、彼らが貪欲に押し寄せたのではなく、日本の相撲界が望んで招いた事態です。それなしには、とうに相撲は廃れてしまっていたかも知れないのですから、いわば角界にとっては救世主とも言うべき力士たちです。それでも、ここは日本の国で、日本人力士とモンゴル人力士が優勝を争うとなると、日本人力士の方に肩入れをしてしまう客たちがいます。日本人力士への声援は、露骨にモンゴル勢を排除するような雰囲気がそこにあったのかもしれません。

日本が「礼」を重んじる国家であったことは間違いありませんし、今もその伝統はこの国に生きていると信じたいと思っています。それでも、随所で無責任に発する言葉は、ともすれば攻撃的で初めから人を傷つける刃をそこに含ませて語られている場合も少なくはありません。今回の相撲を巡る言動に限ってでなく、あらゆる場面で、ショッキングな攻撃的な言葉を敢えて使おうとする人は多くいます。国会中継なども、品の無い野次はなかなか無くなりません。言葉に込めるものは「刃」であってはならないこと、そこに込める想いは、偏りのない理性でなくてはならないこと…を、メディアの取材陣や解説者だけに限らず、私たちももう一度思い返しておきたいと思います。


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