The Game is Afoot

ミステリ関連を中心に 海外ドラマ、映画、小説等々思いつくまま書いています。

クリストファー・ノーラン監督『オッペンハイマー』初情報

2022-02-25 | 映画
”Oppenheimer”

ユニヴァーサル・ピクチャーズ

昨年末ごろからボチボチ情報が出始めた クリストファー・ノーラン監督による新作『オッペン
ハイマー』”Oppenheimer” のキャストが大体で揃い、撮影も開始になったとか。

トップに載せましたのがファーストポスター。

この作品は、第二次世界大戦中に原子爆弾の開発に携わり、”原爆の父”と呼ばれた理論物理学者
ロバート・オッペンハイマーを描いた作品で、原爆開発から、後に核兵器の国際管理の必要性を
訴え、水素爆弾への抗議活動を行うに至るまでの変化が綴られるとされています。

原作は、カイ・バード&マーティン・J、シャーウィン共著でピューリッツア賞受賞作品である
『アメリカン・プロメテウス』。


この作品の情報を聞いた時に、ノーラン監督であるという事と共に、予定出演者の豪華な事に
ビックリでした。
その後、徐々に出演者も明かになり、全米公開日も2023年7月21日と発表されました。

同時に、早くもキリアン・マーフィーのファーストルックも出ましたね。


で、その豪華版出演者ですが、



ロバート・オッペンハイマーには、キリアン・マーフィー
キティー・オッペンハイマー(ロバートの妻):エミリー・ブラント
レズリー・グローヴス中尉:マット・ディモン
エドワード・テラー:ラミ・マレック
ルイス・ストラウス:ロバート・ダウニー・Jr.
エドワード・テラー:ベニー・サフディ
その他



そして、数日前に何と!ケネス・ブラナーの出演も発表されました。
サー・ケネスの役柄は現時点では発表されていません。

ノーラン監督は、『オッペンハイマー』をIMAX 65mmと65mmラージフォーマットフィルムで撮影。
ユニバーサルは本作について、「IMAX撮影の壮大なスリラー」であり、「世界を救うために世界を
破壊するリスクを背負う、得体の知れない人物が抱えた息詰まるパラドックスに観客を送り込む」
との作品概要を公開している。

公開は一年以上先の事になりますので、これから順次情報が出て来ると思います。
何か出次第追記していこうと思います。

因みに、
原作の『アメリカン・プロメテウス』は、”オッペンハイマー「原爆の父」と呼ばれた男の栄光と悲劇”
という長いタイトルで翻訳されているようです。(読んだ事は有りませんが、探してみようかと・・・)、


(source : SCREEN ONLINE, THE RIVER, IGN Japan & etc.)



3月初放送の海外ドラマ新シーズン

2022-02-21 | 海外ドラマ
このところ海外ドラマの待望の新シーズンが続き、楽しみが増えています。
そんな中から・・・・

>※『シェトランド』S5

”Shetland” Season 5
全3エピソード

スコットランドの地方行政区画の1つで、亜寒帯に属するシェトランド島を舞台にした重厚なドラマです。

『ヴェラ~信念の女警部』や、2月初放送となる『刑事マシュー・ヴェン哀惜のうなり』の原作者である
アン・クリーヴスによる原作『シェトランド四重奏』を基にした映像化のシーズン5です。



キャスト:
監督:ピーター・ホワー
出演:
ジミー・ペレス:ダグラス・ヘンシュオール
サンディー・ウィルソン:スティーブン・ロバートソン
アリソン”トッシュ”マッキントッシュ:アリソン・オドネル


放送日は、

AXNミステリーにて、
3月6日(日)4:00pm~

尚、原作本を含むドラマ紹介は拙過去記事をご参照下さい

ドラマ化された英国ミステリ小説 : その(6)

※『バルタザール 法医学者捜査ファイル』S3

”Barthazar” Season 3
全8エピソード

以前新シーズン待ちの海外ドラマとしてご紹介したフランスみすてり『バルタザール 法医学者捜査
ファイル』のシーズン3が放送開始になります。

出演:
ラファエル・バルタザール:トメル・シスレー
エレーヌ・バック:エレーヌ・ド・フジェロル
ジェローム・デルガド:イアング・サモ
エディ:コーム・ルヴァン


一話完結型のミステリですが、平行してバルタザールが妻の殺害犯人を追う形を取っています。
S3で何か進展があるのでしょうか?

放送は、
AXNミステリーにて、
3月27日(日)4:00pm~


又S1,S2の再放送も予定されており、
3月10(木)~3月24日(木)夜10:00~

内容から逸れますが、S1の記事にも書いたバルタザールの車。
気になっていたのですが、S2,S3では車が変わっています。


S1のブルーの車は、当時気になって少し調べてみたのですが ルノーのアルパインクーペ或は
ロールスロイスのファントムクーペではないかと言う説がでていました。その後、Alpine A110
Berlinette 1300(アルピーヌ A110 ベルリネッタ 1300)なのでは?という意見が出ています。

又、S2の車は、フォード・マスタング(だろうと)


S3ではこの車。

イエローのポルシェ911ではなかろうか?と言われています。
靴もカラーコーディネイトしてる? 流石、おフランス!おッ洒落~でございます。

シーズン1,シーズン2に関する拙過去記事は下記ご参照下さい

『バルタザール 法医学者捜査ファイル』S1
『バルタザール法医学捜査ファイル』S2

※『アストリッドとラファエル 文書係の事件録』S2

”Astrid et Raphaelle” Season 2

このドラマに関しては、2月1日付のコチラの記事をご参照下さい





P.D.ジェイムズ『死の味』新版発売

2022-02-18 | ブックレヴュー&情報
『死の味』上/下(ハヤカワ・ミステリ文庫)ー2022/2/16

"A Taste for Death"
P.D.ジェイムズ(著)、青木久恵(翻訳)

以前コチラでご紹介しました、ドラマ『刑事ダルグリッシュ』の放送日が近づいてきました。
楽しみに待っているところです。

P.D.ジェイムズ作品は好きで、これまで殆んど読んだ(筈)なのですが、どれも読んだのは遥か昔
の事。
得意のフレーズですが、どれも”遥か遠い霧の彼方”(汗)になっていたので、放送を前に原作を読
み直し始めていたところです。

ドラマの原作となった作品は、P.D.ジェイムズによる、『ナイチンゲールの屍衣』、『黒い塔』、
『死の味』なのですが、どの作品もかなり古い翻訳出版の作品で、図書館でも見つからない作品
もあり、どうしようかと思っていた所、『死の味』の新版が発売されるとの情報が出ました。 
ナイスタイミング!ですね。



以前の版は、
ハヤカワ・ミステリ文庫版で1996年刊行です。


内容(「BOOK」データベースより)
教会の聖具室で血溜まりの中に横たわる二つの死体は、喉を切り裂かれた浮浪者ハリーと元国
務大臣のポール・ベロウン卿だった。二人の取り合わせも奇妙だが、死の直前の卿の行動も不
可解だった。突然の辞表提出、教会に宿を求めたこと…卿は一体何を考えていたのか?彼の生前
の行動を探るため、ダルグリッシュ警視長は名門ベロウン家に足を踏み入れる。重厚な筆致で
人間心理を巧みに描く、英国推理作家協会賞受賞作。



原作がどの様にドラマ化されているかも気になるところですが、兎に角放送を楽しみに待ちな
がら原作再読も続けて行こうと思っています。


余談ですが、
新版カバーのダルグリッシュさん(らしき)男性のヘアスタイルがチョット気になる・・・・。









『ロード・オブ・ザ・リング:力の指輪』First trailer

2022-02-15 | The Lord of the Rings/The Rings of Power
“The Lord of the Rings : The Rings of Power” Amazon Prime


前回の記事で事前情報を書きました様に、現地時間2月13日にFirst trailerが発表されました。
日本語字幕版も早速出ました!



↓ コチラです
https://youtu.be/n7qENDv-stM

短いトレーラーではありますが、クオリティーの高い内容である事が分かります。
しかし、オリジナル映画版のイメージとは少々違う様な気もするのですが、これだけでは何とも言
えないし、これはこれで非常に楽しみではあります。





それと同時に、キャスト、キャラクターの一部も追加発表されています。

最初に発表されていたのが、モーフィッド・クラークのガラドリエルだけでした
オリジナル版でケイト・ブランシェットが演じていたガラドリエルの若き日です


そして、ヒューゴ・ウィ―ヴィングが演じていたエルロンドの若き日にロバート・アラマヨ


その他
デュリン4世:オウェイン・アーサー
ブロンウィン:ナザニン・ボニアディ
アロンディル:イスマエル・クルス・コルドバ
タイラ:マルケラ・カヴェーナ
ハルブランド:チャーリー・ヴィッカース
オレン:ジョセフ・マウル
セレブリンボール:チャールズ・エドワード

(未だ全容は見えて来ません)

又情報出次第順次追記していくつもりです。

(source : Amazon Prime & etc.)




『ロード・オブ・ザ・リング:力の指輪』First Look

2022-02-13 | The Lord of the Rings/The Rings of Power
“The Lord of the Rings : The Rings of Power” Amazon Prime



先日”手”のみのポスターリリース情報をご紹介したばかりですが、今回はようやくFirst lookとし
て一部画像が公開されました。

これはガラドリエル(モーフィッド・クラーク)ですね。凛々しくて美しいです。


その他のキャラクター、キャスト詳細は未だ発表されていません。









しかし、2022年2月13日(現地時間)に行われるスーパーボウル時に初のトレーラーが発表され
るようです。

史上最大の製作費が投入されたドラマの初お目見えとなるとの事で、ファンの間では既にカウン
トダウンされています。

J.R.R.トールキンの世界感がどの様に描かれているのか期待感と一抹の不安も抱きながら、楽しみ
に待ちましょう。
現地時間との時差がありますので、分り次第追記、再掲します。


(source :VANITY FAIR, IGN Japan & etc.)



『名探偵ポアロ』エピソードリスト & デヴィッド・スーシェ叙勲

2022-02-08 | アガサ・クリスティ
”Agatha Christie's Poirot”


本当に今更なのですが、何故か纏めるのを怠っておりました。
何度も繰り返し再放送されておりますが、又近いうちに再びの再放送予定があり、いい加減に
ちゃんとリストを作っておかねば、と思いまして 大変遅ればせながら纏めました。
自分でも何度も観てしっかり覚えているエピソードもあるものの、うろ覚えだったりするエピソード
もありますので、これを機会に自分の覚書も兼ねまして・・・・。

日本でも長年人気を持ち続けている、アガサ・クリスティ原作の作品のドラマ化で、1989年のシー
ズン1から2013年のシーズン13まで25年に渡って全70エピソードが放送されています。

何年か前ファイナルシーズン放送を前に書いたコチラの記事内容に重複していますが、念のため。

メインのレギュラーは、
エルキュール・ポワロ:デヴィッド・スーシェ
アーサー・ヘイスティングス:ヒュー・フレイザー
ミス・レモン:ポーリーン・モラン
ジェームス・ハロルド・ジャップ警部:フィリップ・ジャクソン
アリアドネ・オリヴァ夫人:ゾーイ・ワナメイカー


↑ 初期の頃はこんなヒゲ




↑ ヒゲも体型(お腹が)も随分変化していきます。


↑ これはフィナーレ「カーテン」の姿。涙無くしては観られません。

因みに、
日本での放送は吹き替え版が殆んどなのですが、これは昔から馴染んでいたのであまり違和感
をかんじないで観られます。 しかし、デヴィッド・スーシェのフランス語訛りの英語が見事
なのでやはり字幕版で観たい作品ですね。

シーズン1(1989年)
E1 「コックを探せ」”The Adventure of the Clapham Cook”
E2 「ミューズ街の殺人」”Murder in the Mews”
E3 「ジョニー・ウェイバリー誘拐事件」”The Adventure of Johnie Waverly”
E4 「24羽のつぐみ」”Four and Twenty Blackbirds”
E5 「4階の部屋」”The Third Floor Flat”
E6 「砂に書かれた三角形」”Triangle at Rhodes” 
E7 「海上の悲劇」”Problem at Sea”
E8 「謎の盗難事件」”The Incredible Theft”
E9 「クラブのキング」”The King of Clubs”
E10 「夢」”The Dream”

シーズン2(1990年)
E1 「エンドハウスの怪事件」”Peril at End House”
E2 「ベールをかけた女」”The Velled Lady”
E3 「消えた廃坑」”The Lost Mine”
E4 「コーンワルの毒殺事件」”The Comishi Mystery”
E5 「タベンハイム失そう事件」”The Disappearance of Mr.Davenheim”
E6 「二重の罪」”Double Sin”
E7 「安いマンションの事件」”The Adventure of the Cheap Flat”
E8 「誘拐された総理大臣」”The Kidnapped Prime Minister”
E9 「西洋の星盗難事件」”The Adventure of the Western Star”

シーズン3(1990年)
E1 「スタイルズ荘の会事件」”The Mysterious Affair at Styles”
E2 「あなたの庭はどんな庭?」”How Does Your Garden Grow?”
E3 「100万ドルの債権盗難事件」”The Million Dollar Robbery”
E4 「プリマス行き急行列車」”The Plymouth Express”
E5 「スズメバチの巣」”Wasps’Net”
E6 「マースドン荘の惨劇」”The Tragedy at Marsdon Manor”
E7 「二重の手がかり」”The Double Clue”
E8 「スペイン櫃の秘密」”The Mystery of the Spanish Chest”
E9 「盗まれたロイヤル・ルビー」”The Theft of the Royal Ruby”
E10 「戦勝舞踏会事件」”The Affair at the Victory Ball”
E11 「猟人荘の会事件」”The Mystery of Hunter’s Lodge”

シーズン4(1992年)
E1 「ABC殺人事件」”The ABC Murders”
E2 「雲をつかむ死」”Death in the Clouds”
E3 「愛国殺人」”One, Two、Buckle My Shoe”

シーズン5(1993年)
E1 「エジプト墳墓のなぞ」”The Adventure of the Egyptian Tomb”
E2 「負け犬」”The Underdog”
E3 「黄色いアイリス」”The Yellow Iris”
E4 「謎の遺言書」”The Case of the Missing Will”
E5 「イタリア貴族殺害事件」”The Adventure of the Italian Nobleman”
E6 「チョコレートの箱」”The Chocolate Box”
E7 「死人の鏡」”Dead Man's Mirror”
E8 「グランド・メトロポリタンの宝石盗難事件」”Jewel Robbery at the Grand Metropollitan”

シーズン6(1994年)
E1 「ポワロのクリスマス」”Hercule Poirot's Christmas”
E2 「ヒッコリー・ロードの殺人」”Hickory Dickory Dock”
E3 「ゴルフ場殺人事件」”Murder on the Links”
E4 「もの言えぬ証人」”Dumb Witness”

シーズン7( 2000年)
E1 「アクロイド殺人事件」”The Murder of Roger Ackroyd”
E2 「エッジウェア卿の死」”Lord Edgware Dies”

シーズン8(2001年)
E1 「白昼の悪魔」”Evil Under the Sun”
E2 「メソポタミア殺人事件」”Murder in Mesopotamia”

シーズン9(2003年)
E1 「五匹の子豚」”Five Little Pigs”
E2 「杉の棺」”Sad Cypress”
E3 「ナイルに死す」”Death on the Nile”
E4 「ホロ―荘の殺人」”The Hollow”

シーズン10(2006年)
E1 「青列車の秘密」”The Mystery of the Blue Train”
E2 「ひらいたトランプ」”Cards on the Table”
E3 「葬儀を終えて」”After the Funeral”
E4 「満潮に乗って」”Taken at the Flood”

シーズン11(2008年)
E1 「マギンティ夫人は死んだ」”Mrs.McGinty's Dead”
E2 「鳩の中の猫」”Cat Among the Pigeons”
E3 「第三の女」”Third Girl”
E4 「死との約束」”Appointment with Death”

シーズン12( 2010年)
E1 「三幕の殺人」”Three Act Tragedy”
E2 「ハロウィーン・パーティー」”Halloween Party”
E3 「オリエント急行の殺人」”Murder on the Orient Express”
E4 「複数の時計」”The Clocks”

シーズン13(2013年)
E1 「象は忘れない」”Elephants Can Remember”
E2 「ビッグ・フォー」”The Big Four”
E3 「死者のあやまち」”Dead Man's Folly”
E4 「ヘラクレスの難行」”The Labours of Hercules”
E5 「カーテン~ポアロ最後の事件~」”Curtain. Poirot's Last Case

そして、

25年間ポアロを演じ続けたデヴィッド・スーシェは 2020年ナイト(knight bachelor)を授与され
ウィンザー城にてウィリアム王子から、”ナイト”の称号を得ました。



”ナイト”を叙任された英国俳優は少なくはないのですが、遂にデヴィッド・スーシェも”サー”となり、
Sir David Suchet(サー・デヴィッド)と称される事になった訳ですね。





アマゾン版『指輪物語:力の指輪』ポスター発表

2022-02-05 | The Lord of the Rings/The Rings of Power
”The Lord of the Rings : The Rings of Power” Amazon Prime



先日『指輪物語』”The Lord of the Rings”のアマゾンプライム版のタイトルが発表された旨を
書きましたが、その後ボチボチと情報が出始めました。

今回は、全23枚の初のポスター画像がリリースされました。

全員”手”の画像のみで、誰の物か、又登場人物の名前や出演者も未発表です。

取りあえず、画像を一部ご紹介しておきます。








誰の手か? 何となくサウロン? 何となくエルフ?等妄想が膨らみますわね。

配役もガラドリエル以外は登場人物も発表されていませんが、リリース迄7か月を切りましたので、
これからは順次詳細が発表されると思われますので、順次追記していきます。


(via : Lord of the Rings on Prime & etc.)





『アストリッドとラファエル 文書係の事件録』シーズン2日本初放送

2022-02-01 | 海外ドラマ
”Astrid et Raphaelle” S2

2021年 フランス
全8エピソード

多くの方がお待ちかねだった(と思う)シーズン2の放送日が発表されました。

AXNミステリーにて、
3月21日(月)4:00pm~

このドラマに関しては何度か書いてきましたが、前回コチラでもシーズン2待ちのドラマとして
楽しみにしておりました。
先日来シーズン1の再放送もあったせいか、拙記事にも多くの方から閲覧頂いていた様です。

シーズン1でもザっと概要を書いたのですが、新シーズン放送を前にこれ迄の概要と感想少し書き
足して置こうと思います(一部ネタバレあるかもですのでご了承ください)

キャスト:
監督:エルサ・ベネット、イボリット・ダール、フレデリック・ベアト
脚本:アレクサンドル・ド・セガン、ローラン・ブルタン
出演:
アストリッド・ニールセン:サラ・モーテンセン
ラファエル・コスト:ローラ・ドヴェール




犯罪資料局で働く自閉症のアストリッドは、警官だった父親の影響を受け子供の頃から刑事事件
の調書や謎解きに人一倍興味を持っていた。
母親はアストリッドの子供の頃家を出て、父親と2人暮らしであったが、父親はアストリッドの将
来を心配し、友人でもある犯罪資料局の長官であるガイヤールに託した。後見人にもなったガイ
ヤールの下 犯罪資料局で働き その能力を発揮していたアストリッドが、ある事件をきっかけ
に警察のラファエル警視に協力することになる。

自閉症であるアストリッドは 自分が決めたパターン以外の行動は苦手であり、他人との接触に
も苦痛を感じる。そんなアストリッドの心を尊重しながら接するラファエルや息子のテオの助け
もあり次第に自分のパターンを広げていくアストリッド。

几帳面で論理的なアストリッドと、思い付いたら猪突猛進で大らかなラファエルという正反対の
2人が協力しながら事件を解決していく フランス版ミステリ。
となっていますが、
事件や謎解きとしてはやや緩めな感じを受けるものの、自閉症のアストリッドが抱える日常の困
難や社会に対応する難しさを丁寧に描かれていて、好感が持てます。

ラファエル自身も離婚して、息子のテオの親権は夫が持ち 週末だけ一緒に過ごせる寂しい状況。
政府高官である父親はラファエルが警察官となる事に反対したこともあり、微妙な関係になって
いる。
何より偏見や先入観無しにアストリッドに接するテオがキュートで堪りませんです。
アストリッドが得意のパズルやその他色々は知識を通してアストリッドとの交流を深め、そんな
テオの助けもあり次第に自分のパターンを広げていくアストリッド。

もう1人、個人的に興味があるのは、アストリッドが通う自閉症グループのリーダーで自身もアス
ペルガー症候群であるウィリアム・トマ。 IT と鉄道オタクであり、その知識が時に捜査の助け
になっていますね。 なかなか面白いお気に入りのキャラクターです。

又、ラファエルはアストリッドに内緒で彼女の母親を探しだしますが、この母親とアストリッドの
関係が今後どのようになるのか・・・・。
ところで、
余談ですが、アストリッドの母親マチルダを演じているのは エリザベス・モーテンセン。
名前から直ぐに気付きますが、アストリッドを演じているサラ・モーテンセンの実の母親です。
この点を踏まえて2人の共演を観るのも興味深い所です。

そして、
S1で個人的にとても好きなのが、ラファエルのお誕生日のエピソード。
大勢の人は苦手だろうと誕生日のパーティーにはアストリッドを招かなかったラファエルですが、
テオは何の先入観も無くアストリッドを招きます。 そして、ラファエルが驚く事に招待に応じる
アストリッド。
しかし、当のアストリッドもパニック状態です。 大勢の人の中に出る事もさることながら、誕
生日のプレゼントに大いに悩み自閉症グループのメンバーにも相談。
実際にパーティーに現れたアストリッドを見て驚くラファエルに渡したプレゼントが”指抜き”。
チョット戸惑うアストリッド。
後で、何故”指抜き”だったのか理由を聞くラファエルにアストリッドの答えが・・・・。
顔を背けて嬉しそうに、そして涙をこらえるラファエルの姿を見ると、胸がイッパイになります。
そして、何と、2人は生年月日が全く同じである事も分りました。

何より、アストリッドを演じるサラ・モーテンセンの演技が素晴らしいです。
視線の動かし方、手の動き、歩き方等わざとらしさのない表現に驚かされます。
脚本家は多くの自閉症当事者から助言を得ており、アストリッドの少女時代のエピソードは複数
の当事者の実体験に基づいているそうです。
細やかな心遣いを感じます。





そんなシーズン1に続く新シーズンでは、自立した人間として自信を付けてきたアストリッドと
ラファエルがどんな事件に挑み、又周囲の人々との関係がどの様になっていくのかとても楽しみ
です。
それと、アストリッドと母親の関係がどうなるのかも気になるところです。

視聴後(と言っても2ケ月近く後の事ですが)感想を書ければ・・・・と思っていますが、どう
なりますか(得意のフレーズ)