The Game is Afoot

ミステリ関連を中心に 海外ドラマ、映画、小説等々思いつくまま書いています。

『(P分署特捜班)集結』マウリツィオ・デ・ジョバンニ著

2020-09-30 | ブックレヴュー&情報
集結(P分署特捜班)創元推理文庫:2020/5/29

マウリツィオ・デ・ジョバンニ(著) 佐良和美(翻訳)

内容(「BOOK」データベースより)
重大な不祥事を起こして市警の面目をつぶしたピッツォファルコーネ署へ欠員を埋めるため送り
込まれたのは、独自の捜査方針を貫くロヤコーノ警部を筆頭に、有能だが各分署が持て余した
刑事ばかり。彼ら、は新天地P分署で急造捜査班を結成し、女性資産家殺しや少女監禁など、
続発する難事件に挑んでいく。21世紀の「87分署」とも言うべき、イタリア発の大人気警察小説
シリーズ始動!

~ ~ ~ ~ ~ ~ ~

イタリアミステリは殆ど読んだ事がないので、余り期待もせず何気なく手に取った作品です。
”P分署”とは、イタリア ミラノ市内にあるピッツォファルコーネ分署。
このP署はナポリの最も治安の悪い地区を管轄する分署とされています。
同署内の捜査班に属していた4人の刑事が 押収したコカインを横流しした咎で逮捕された。
前代未聞の醜聞を起したピッツオファルコーネ分署の存続が危ぶまれる危機に、補充要因として
集められたのは いずれも前の職場でいわく付きの厄介者達。

ジュゼッペ・ロヤコーノ警部は切れ者と言われながら、以前の事件でマフィアと内通していると噂
を立てられてP分署に飛ばされた。アーモンド形の目と 表情を表に出さない東洋人を間違われる
風貌で”チノ”(中国人)とあだ名を付けられている。
そのロヤコーノ警部を中心に、アメドラの刑事気どりでスピード狂のアラゴーナ巡査、前職場で銃
の発砲事件を起こしたアレッサンドラ・ディ・ナルド巡査補長。
頭に血が上ると暴力を抑えられない性分で”ハルク”のあだ名を付けられているフランチェスコ・ロ
マーノ巡査長。
キャリア出身のパルマ署長、ピザネッリ副署長、ITに強いオッタヴィア・カラプレーゼ副巡査部長
等がP分署の主なメンバー。

メインの事件は資産家で公証人の妻が 異常な情熱を持って集めていたスノードームで撲殺され
るという事件。

その事件に加え、正体不明の若い美女がマンションの一室に監禁されているという通報がからみ、
サイドストーリーの様な形で、引退間近かのピザネッリ副署長が ホームレスや身寄りのない老
人達が奇妙な遺書を残して死亡した事件に疑いを抱き、単なる自殺ではないとの思いを持って1人
執念の様に追及している状況が加わります。

それぞれのメンバーが持つ私生活の悩みや葛藤を絡めながら、寄せ集めのメンバー達が次第に結
束して捜査に意欲を持つ過程、そして、何らかの結果を出して期限までにP分署の解体を阻止しな
くてはならないというタイムリミットのなか、それぞれのメンバーの意識が変わっていく過程が
なかなかのページ―ターナーとなっています。

それぞれのキャラも興味深く(名前が覚えにくいのがチョット・・・なんですが)、又誰の者か
は分からない視点での断章が途中何か所かに挿入されているのですが、これも最後にきちんと回
収されています。

メインのスノードーム殺人事件の真相は、一種物哀しさも感じさせる結末になっています。
又、ピザネッリ副署長が追っていた自殺者の事件は予想外の思いもよらぬ結末です。

初めはやる気の無さそうなメンバー達が次第に意欲と能力を発揮し始め、最後はお見事の結末。
友達にはなれていないけど、まがりなりにも良いチームになっていく過程が読ませてくれます。
重すぎず、軽すぎず一気に読ませるイタリアミステリで、久々に一気読みでした。

トラットリアの女主人、検事補の2人のセクシー美女から思いを寄せられるロヤコーノ警部はモテ
すぎだけど、これからどうなるのか・・・。
又パルマ署長とカラプレーゼ副巡査部長の関係も進展があるのか・・・・。

本国イタリアでは2017年よりテレビドラマ化され 2020年現在シーズン3が製作中との事。
これもいずれ機会があれば観てみたいですね。

又、このシリーズは既に9作まで刊行されている様で、2作目の翻訳も決まっているとか。
続編も期待。楽しみなシリーズが出来ました。




BBCドラマ 『黒水仙』

2020-09-26 | 海外ドラマ
“Black Narcissus”

3 episodes

1939年出版されたルーマー・ゴッデンの小説が原作のミニシリーズです。

今年の初めに製作情報が出ていたのですが、その後何の情報も追加されないままでした。
ようやく放送されるとの事で、少しだけご紹介しておきます。

過去1947年に製作・公開された映画はマイケル・パウエル&エメリック・ブレスバーガーが共同
監督、デボラ・カーが主演、ジーン・シモンズ等が共演しており、アカデミー賞の撮影賞、美術賞、
ゴールデン・グローブ賞撮影賞等を受賞しています。

映画は観たかどうか全く記憶にないのですが、デボラ―・カーが本当に美しいです。


原作概略は、
ヒマラヤ奥地の山麓を舞台とし、そこに赴任して来た修道女達が 孤独と宗教心、恋愛感情の間
で煩悶し 精神に異常をきたすというテーマを織り込み描いた名作。

今回のミニシリーズは、
監督:シャルロッテ・ブルース・クリステンセン
脚本:アマンダ・コー
出演
アレッサンドロ・ニヴォラ
ジェマ・アータートン
ダイアナ・リグ
ジム・ブロードベント








尚、この作品でマザー・ドロテアを演じている デイム・ダイアナ・リグ(”女王ヴィクトリア”、”ゲー
ム・オブ・スローンズ”等)は放送を前に、2020年9月10日に逝去されました。



放送は
米国FXにて2020年11月23日から
英国BBCにて12月に放送予定

↓ official trailer はこちら
https://youtu.be/2bS2qRi1mcg

日本での放送は未定ですが、どんな『黒水仙』になっているのか是非観たいですね。

その前に、美しいデボラ・カーの前作を観直しておこうかと。
DVDもブルー・レイも出ています。




『MANIFEST/マニフェスト』シーズン2初放送

2020-09-24 |  ∟MANIFEST
”MANIFEST” :Season 2

S1 (2018年)16 エピソード
S2 (2020年)13 エピソード

丁度一年程前にシーズン1初放送情報を書いたのですが、その後感想は又もや書けませんでした。
とても面白いドラマでしたし、最後のエピソードが え?そこで終わるんですか?の展開でした
ので、シーズン2の放送を首を長くして楽しみに待っていた所です。
そして、嬉しい事に このほど独占日本初放送の情報が出ました。

スーパー!ドラマTVにて
10月20日(火)22:00~(二カ国語版)
毎週火曜日24:00~(字幕版)

そして、その前に
シーズン1の再放送が有る様です。
10月3日(土)23:00~

特に字幕版の放送はなかなか厳しい時間帯ですが、前シリーズ同様 数日後にはODで配信されると
思います。

↓ シーズン1 trailer
https://youtu.be/H-R6b9bDm2g

↓ シーズン2 trailer
https://youtu.be/PI39mlB_xUo

シーズン1のザっとご紹介はコチラに書きました。
ジャマイカからニューヨークに向かう途中で突然発生した乱気流に巻き込まれたモンテゴ航空828便は、
なんとか無事に着陸するも数時間のフライトだったはずが5年半の歳月が過ぎていた...。冒頭からいき
なり突拍子も無い出来事が主人公たちの身に起き、その後も視聴者の先読みを許さない展開が続いた
シーズン1。

シーズン2では、主人公ミカエラに悲劇が起き、一時危篤に陥るが搬送先の病院で一命を取り留める。
手術中、ミカエラは再び828便に乗り、墜落する飛行機の中で「乗客たちを救え」という"呼びかけ"
を受ける。ミカエラの兄ベンは、その呼びかけが「2024年に死ぬ運命から乗客たちを救え」という
ことを案じていると考え、乗客たちの現在の居場所を調べ始める。ミカエラ、ベンを始めとした搭
乗者に聞こえる"呼びかけ"は一体何を意味するのか―。
(番組公式案内から)





製作総指揮/監督は、『バック・トゥ・ザ・フューチャー』、『フォレスト・ガンプ』等、又ドラマ
『プロジェクト・ブルーブック』等のヒットメーカーであるロバート・ゼメキスとその他豪華製作陣
が名を連ねています。

SFの要素を持つミステリーであり、又ヒューマンドラマでもあるという色々な意味で興味深い要素
を持った作品です。

シーズン1に続き、シーズン2もNBC全番組中最も高い視聴率を獲得した様で、既にシーズン3への
更新も決定しているとの事。

楽しみなドラマです。

シーズン2は感想書けるかな?・・・・

※ シーズン1のご紹介記事はコチラ
『MANIFEST/マニフェスト』日本初放送



BBC版 『80日間世界一周』 First Image出ました!

2020-09-19 |  ∟BBC版80日間世界一周
”Around the World in 80 Days”


半年ほど前に第一報情報を書いたのですが(コチラに)、コロナの影響で撮影が中断していた所、
このほどようやくfirst imageが発表されました。

デヴィッド・テナント以外の出演者も一部発表されました。



フィラエス・フォッグ:デヴィッド・テナント
パスパルトゥ-:イブラヒム・コマ
アビゲイル・フィックス:レオニイ・ベネスチ


以前も書きました様に、この作品はミニ・シリーズで全8エピソード(多分?)の予定の様で、英国
放送は2021年となっています。
日本放送は全く未定ですが、何とか出来るだけ早く放送して欲しいなぁ・・・と楽しみに待っています。

追加情報が出ましたら、追って又。

尚原作本に関しては、前回ご紹介した物より新しい版が出ていましたので、再度ご紹介しておきます。

「八十日間世界一周」岩波文庫版 :2001/4/16

ジュール・ヴェルヌ(著)、鈴木啓二(翻訳)


それと、これもテナントさん関連で前回チラと書いたのですが、
ドラマ ”Des” がITVで放送されて大変な反響が出ている様です。

このドラマは実在の連続殺人犯であるデニス・ニルセンを描いた作品で、テナントさんがニルセンを
演じています。本人にそっくりでビックリです。

↑ 左がデニス・ニルセン、右がデヴィッド・テナント
これも日本で放送してくれるかどうか。
(source : ITV, Radio Times & etc.)

その他、オーディオドラマとして、
ドクター・フー: 『Donna Noble : Kidnapped』
↓ CDはこちらです


ドクター懐かしいですねぇ。久々に10代目テナントドクターを又観てみようかな?

グッド・オーメンズ:『Good Omens : Lockdown』


↓ こちらで再びクロウリーとアジラフェールの掛け合いが一部聴けますよ
https://youtu.be/quSXoj8Kob0


他ドラマも何作か予定されている様で、2020&2021はデヴィッド・テナント・イヤーになるのではな
いか・・・と言われている様な大活躍です。
大好物なので嬉しいし、色々楽しみですわ。



「ねじれた家」2017年

2020-09-15 | アガサ・クリスティ
”The Crooked House”


もう一年半も前になりますが、この作品の日本公開をご紹介しておきながら(コチラで)、又もや劇
場に行く機会を逸し その後すっかり忘却の彼方になっていました(何時もの得意フレーズ)。

先日Huluで配信されているのに気付き、今更ですがようやく視聴する事が出来た次第です。
物凄く出遅れましたが、そのお陰(?)で殆ど忘れていた原作本の再読もし終わっていたって事で
はまぁ良いタイミングだったかな?と自分の中で言い訳するワタクシで・・・・。

それは兎も角、
前回ご紹介記事に書いた事とダブリますが、念のために概略を。

ミステリの女王アガサ・クリスティーが1949年に発表した「ねじれた家」の映画化作品です。

ギリシャから英国に渡り、無一文から巨万の富を築いた大富豪アリスティド・レオニデスが突然死
亡した。
孫娘であるソフィア・レオニデスがかつての恋人で 私立探偵をしているチャールズを訪れ、祖父
は誰かに毒殺されたに違いないと 捜査を依頼して来たのだった。
レオニデスの屋敷には前妻の姉であるエディスを始め、孫ほど若い後妻のブレンダ、息子(ロジャー
とフィリップ)夫婦、孫達等三世代にわたる一族が住んでおり、巨額の遺産を巡り疑惑、憎悪が入
り乱れていた。
捜査を始めたチャールズはソフィアを含め一族それぞれに殺害動機がある事に気付く。
そして、故レオニデスの遺言書が無効である事が発覚し、真相に近づいて行くうち第二の殺人が
起きてしまう。

※ 尚、映画版では一部のキャラクター設定が原作から変更されています。
例えば、
チャールズは外交官を辞めて私立探偵をしている。
原作では結婚を熱望しているソフィアと別れている。
チャールズの父親でスコットランド・ヤードの副監察官であるアーサーは何らかの事件で殺害さ
れたようで、犯人は見つかっていない。 なので、映画版には登場していません。
他細かい変更も幾つかあります。


監督:ジル・パケ=ブレネール
脚本:ジュリアン・フェロウズ(『ダウントン・アビー』等)他

出演:
グレン・ローズ:エディス・デ・ハヴィランド (レオニデスの前妻の姉)
マックス・ライアンズ:チャールズ・ヘイワード(私立探偵)
クリシティーナ・ヘンドリックス:ブレンダ・レオニデス(レオニデスの後妻)
ソフィア・レオニデス : ステファニー・マルティニ(レオニデスの孫)
テレンス・スタンプ:タヴァナー主任警部
ジリアン・アンダーソン: マグダ・レオニデス (ソフィアの母、フィリップの妻で女優)
アマンダ・アビントン:クレメンシー・レオニデス( ロジャーの妻)


チャールズがレオニデス家を訪れた時、猟銃でモグラ退治をしているエディス、祖父の肖像画の
前でバレーを踊る孫のジョセフィン等強い印象を残しながら散りばめられたヒント、布石になって
いる事に気付かされます。



又、一同が会する夕食シーンでは、卓上で蔑み、罵り、嫌味のぶつけ合いを繰り広げる人々の姿は
それぞれの心に秘めた思いを見せつけられるテンポと緊張感が溢れるシーンです。



以前も書きました様に、”Crooked House”「ねじれた家」は、マザー・グースの童謡からの引用です。
そんな”ねじれた家”に住む”心のねじれた”一族が繰り広げる人間模様を重厚に描き出しています。



衣装、邸宅の内部、インテリアは非常に興味深く、なかでも原作にも描かれている様に、登場人
物達の個室のインテリア、コーディネイトはそれぞれの個性、性格を表していて特に興味深い点
です。
本に囲まれ うす暗い陰鬱なフィリップの部屋。
ピンク色を基調にした華やかなブレンダの部屋。
白を基調にした、殆ど装飾品もない無機質な印象を与えるロジャー夫妻の部屋

それぞれのライフスタイル、イメージを表していて注目点ですね。

アガサ・クリスティーが自らの作品の中でトップ10に入れているこの作品は、他のポアロ物、ミス・
マープル物とは全く赴きを異にする作品で、犯人、エンディングはやや重く好みが別れるところ
ではないかと思われます。

ただ、兎に角グレン・ローズの名演、存在感が素晴らしくこの作品を引き締めています。
久々のテレンス・スタンプは出番場少なく残念で、なんだか勿体ない気が・・・・。





難しいい作品ではあると思うのですが、某TVドラマ化の様に全く解釈を変えてしまう脚本では
なく、殆ど原作に忠実に映像化されているという点で クリスティーファンには好ましい出来
になっているのではないかと感じました。

アガサ・クリスティー原作 『ねじれた家』 日本公開情報



10月放送予定の海外ドラマ

2020-09-11 | 海外ドラマ
このところアチコチで見かけるに なにやら”オヤジ”、”オジサン”がブーム(?)の様で、国内
のドラマでもその系が多い様ですね。
そんな状況に併せてか、AXNミステリーでも【おっさんずミステリー特集】等という(何だか
なぁ)なタイトルで特集を組んでいるようです。

※「ハットンガーデンの金庫破り」

”Hatton Garden” ITV 2020年5月初放送
4エピソード

2015年に実際に起きた金庫破り事件をドラマ化した作品です。
宝石店がひしめくロンドンのハットン・ガーデン地区の一角にある銀行の貸金庫から1,400万ポン
ド相当の宝飾品が盗まれた。
この事件が世間を騒がせたのは 盗まれた金額の大きさもさることながら、実行犯は何と60代
以上のシニア世代であったという事。
決して許されるべきではない犯罪ではあるが、何処か憎めない彼ら世代ならではのペーソスを感
じずにはいられない作品となっている。
という事です。

AXNミステリーにて
10月4日(日)4:00pm~ 放送(字幕版)
日本独占初放送

※「マクドナルド&ドッズ窓際刑事ドッズの捜査手帳」

”McDonald & Dodds” ITV 2020年3月初放送
2エピソード

世界遺産で英国唯一の温泉地と知られる観光地バースが舞台。
11年ぶりに現場復帰し、上司から早期退職を望まれているドッズ巡査部長が 野心家のマクドナ
ルド警部と共に難事件に挑む!
冴えない風貌ながら 幅広い知識と鋭い推理力で難事件を解決していくドッズは、英国のメディア
から”現代のコロンボ”と評されている。
ロンドンから来た若く上昇志向が高いマクドナルド警部は、当初ドッズと組む事に難色をしめして
いたが、彼の能力と人柄の良さに惹かれ、信頼関係を築いていく。

優美な街並みが魅力のバースの風景も楽しみなので、個人的にはこのドラマ期待です。

AXNミステリーにて
10月4日(日)8:00pm~(字幕版)
日本独占初放送

※「トスカーナ大衆酒場の事件簿」

”Murders at BAR LUME”
2013年、2015年 イタリア 
4エピソード

イタリア製ドラマは殆んど観た事がないので 出演者も全然分かりません。
しかし、いずれにしても”おっさん”フィーチャーなんですね。

ドラマ概要はAXNミステリー番組案内からです。

舞台はイタリア・トスカーナの海辺の町。
大衆酒場兼カフェ“ルーメ”に集まる常連客のおっさんたちとルーメのオーナーが繰り広げる、おかし
なおかしな本格謎解きミステリー!
イタリアの国民的ミステリーシリーズ「モンタルバーノ~シチリアの人情刑事~」のクリエイターが
手掛けた本格ミステリーでありながら、時に腹を抱えて笑い、時に涙してしまう、感情を揺さぶら
れること間違いなしのイタリアン・ミステリー!
イタリア・トスカーナの美しい海辺の町にある、大衆酒場兼カフェの“ルーメ”には、いつも酒と女と
ゴシップが大好きな4人のおっさんグループが集まっていた。好奇心旺盛で、おしゃべり、カード、
酒への情熱が絶えない彼らだが、町で事件が発生すると、長い人生で得た知識と噂話で事件を解決
しようと勝手な推測をし、周囲の迷惑も考えず捜査をしだす。彼らに巻き込まれるルーメのオーナー
である男前のマッシモは、「この国の問題は、ジジイが野放しなことだ」と4人をたしなめながらも、
持ち前の洞察力と会話術、そして、おっさんたちの推理を参考に事件を解決に導いていく。

本格ミステリーの面白さとともに、マッシモと4人のおっさんグループを中心とした人々の会話劇、
そして、イタリアの美しい風景が秀逸な、イタリアならではのミステリーシリーズである。
といった内容とのことです。
”本格謎解きミステリー”らしいですし、風景と共に楽しめそう。
食わず嫌いだったかもしれないイタリアのミステリーも試してみようかと。

AXNミステリーにて
10月11日(日)4:00pm~(字幕版)
日本独占初放送

※「ニュー・トリックス~退職デカの事件簿」S1~S12

先日コチラでご紹介した時には放送日が出ていなかったのですが、今回正式に発表ありましたの
で再度ご案内しておきます。

AXNミステリーにて
S1~S6 : 10月1日(木)スタート、毎週月曜~金曜10:00pm~

初放送となるS7以降は、
S7~S12 : 10月18日(日)スタート 毎週日曜 4:00pm~
(勿論字幕版です)



『LIFE!/ライフ』

2020-09-06 | 映画
“The Secret Life of Walter Mitty” 2013年


原作はジェームズ・サーバーの名短編”The Secret Life of Walter Mitty”「ウォルター・ミティーの秘められた生活」

『ナイト・ミュージアム』のベン・スティラーが監督、主演を兼任している作品です。



キャスト;
監督:ベン・スティラー
脚本:スティーブ・コンラッド
製作:サミュエル・ゴールドウィン・Jr.、ジョン・ゴールドウィン、スチュアート・コンフェルド、ベン・スティラー
出演:
ウォルター・ミティー:ベン・スティラー
シェリル・メルホフ:クリステン・ウィグ
エドナ・ミティー:シャーリー・マクレーン
テッド・ヘンドリックス:アダム・スコット
ショーン・オコンネル:ショーン・ペン

1947年製作のダニー・ケイ主演「虹を掴む男」のリメイク版です。


『ライフ誌』の写真管理部に勤めるウォルターは何一つ代わり映えのしない毎日を過ごしている。
想いを寄せるシェリルにも会話も儘ならず、彼女が登録している婚活サイトに自分も登録してみ
るが、先に進めない。



そんなウォルターの唯一の特技は妄想する事。
『ライフ誌』の廃刊が決まり、最終号の表紙を飾る写真のネガが見つからない事に気付いたウォ
ルターが その著名なカメラマンを探す旅に出かける事になる。
ニューヨークからグリーンランド、アイスランド、そして2度目の旅ヒマラヤへと巡る旅がウォル
ターを変えて行きます。


グリーンランドでは泥酔するパイロットが操縦するヘリから荒れる海上の船に飛び降りる


アイスランドではショーンを追ってスケボーをかっ飛ばす


そして遂にヒマラヤへ

出だしに度々現れるウォルターの妄想シーンは突拍子もなく笑えるものの、あれ?これはドタバ
タですか?と戸惑うのですが(ベンジャミン・バトンのネタは面白いけど)、その後ウォルター
が世界を巡る場面は壮大で美しく、絶景と共にウォルターの成長を目の当たりにします。

神出鬼没で世界を渡り歩くカメラマンを必死で追ううちにウォルターの妄想もいつの間にか無く
なっていきます。 現実を見て行動力を得たウォルターの成長を表しているのでしょう。
何となく薄ぼんやりしていた表情も過酷な旅を続けるうちに引き締まった(様な気が)良い顔
つき変わって来ます。

ヒマラヤでようやく見つけたカメラマンのショーンは件のネガはウォルターの財布に入れたと云
いますが、ウォルターはその財布を捨ててしまっていたので 結局ネガは無くなってしまったの
か・・・と思わされたところ、これが意外な経緯によりウォルターは遂にそのネガをボスに手渡
す事が出来るのです。

有名な写真家であり冒険家であるショーンが『LIFE』誌の最終号の為に撮ったフィルムには
ショーンが「人生の神髄」と表現するものが撮られていたのですが、
  
最終号の発売日、その表紙を飾ったのは・・・・・。
このシーンは心を掴まれる感動です。

冴えない、生きる自信もない1人の男が 一大決心をして波乱万丈の冒険に飛び込む。 
そしてその結果彼の人生を一変させる物語りは、息をのむ様な壮大な景色と共に驚きと勇気を
与えてくれる様な気がします。

又、共演しているシャーリー・マックレーンは久々(と言っても個人的には『ダウントン・アビー』
以来かな?)の好演で嬉しいし、ショーン・ペンも出番は少ないものの 共に存在感の大きさを
示しています。




挿入歌 デヴィッド・ボウイの”Space Oddity”(スペイス・オディティ)も懐かしく、応援歌に
なっています。

又、『LIFE』誌のスローガンが素晴らしく、

To see the world,
Things dangerous to come to,
To see behind walls,
To draw close,
To find each other and to feel,
That is the purpose of life.

世界を見よう
危険でも立ち向かおう
壁の裏側を覗こう
もっと近づこう
もっとお互いを知ろう
そして感じよう
それが人生の目的だから

ウォルターが旅立つシーンで バックにこのスローガンが使われる憎い演出がなされています。
このスローガンがこの映画の全てを表している様に感じます。

余り期待せずに観始めた作品でしたが、思いのほか色々考えさせられ、何となく勇気と力 そし
て最後は心を浄化させられるような感動を貰えました。

『LIFE !/ライフ』は現在Huluにて配信中です。



BBCドラマ『月長石』

2020-09-02 | 海外ドラマ
”The Moon Stone”

2016年10月 BBC One初放送
5エピソード

原作は、1968年出版された英国人作家ウィルキ―・コリンズの長編探偵小説である『月長石』で、
T.S.エリオットが『最初の、最長の、最上の探偵小説。 最大にして最良の推理小説』と褒め称え
ている作品です。

随分大昔に読み始めた記憶は有るのですが、何しろ長くて・・・で、結局途中で挫折し、そのま
まになっていて、その後何度か再挑戦してものの、なにしろ霧の彼方の事(恒例のフレーズ)で
細部は覚えていないという状況でした。
なので、原作と比較することなく、ドラマ自体を楽しむ事にした次第です。

キャスト:
フランクリン・ブレ―ク:ジョシュア・シルバー
ミスター・ブラフ:デヴィッド・コールダー
ゴドフリー・エーベルホワイト:スチュワート・クラーク
レイチェル・ヴェリンダ―:テレニア・エドワーズ
ガブリエル・ベターレッジ:レオ・リンガー
ペネロープ・ベターレッジ:ニサ・コール
カフ刑事:ジョン・トムソン



このドラマの出演者は殆どが舞台で活躍している俳優さん達ばかりなので、普段ドラマで見かけ
る方達ではありません。
ただ、そのせいもあり 俳優視点で観る事なく、ドラマ自体を舞台劇の様に観る事が出来る気が
します。

本作には、密室や、アナグラムといった難解なトリックは登場しない。しかし、ストーリーの中に
数々の伏線が張り巡らされていて、最後まで「誰が盗んだか?」の謎で視る者をひきつけていく。
レイチェルの誕生日に屋敷に居た各人の存在、それぞれの主張、秘めた想いが複雑に絡み合い、人物
描写も丁寧に描かれる。謎解きとともにロマンスが描かれるのも本作の魅力のひとつ。
《AXNミステリー番組案内より引用》

ドラマの概略は、
18世紀の最後の年、ハーンカスル大佐がインドから神聖な黄色いダイヤを略奪。大佐は、姪であるレ
イチェル・ヴェリンダーにこのダイヤを遺贈し、それを彼女の従兄弟のフランクリンが届けることに
なるが、レイチェルの18歳の誕生日に受け継がれたダイヤは何者かによって盗まれてしまう。
果たしてダイヤを盗んだのは誰なのか?



念のためAXNミステリーの番組案内にある各エピソードの概略を引用しておきます。

エピソード1:
父の死でイタリアから呼び戻されたフランクリン。彼は叔父であるハーンカスル大佐の遺志に従
い、大佐がレイチェルに遺贈したダイヤを彼女へと届ける。しかし、そのダイヤは、その昔、大佐
がインドから盗んだ神聖なる“ムーンストーン”だった。そしてその頃から、彼女の周囲に謎のイン
ド人たちが姿を現すようになる…。

エピソード2:
レイチェルがダイヤを受け取った翌朝、そのダイヤが突如消えてしまう。失意のレイチェルは警察
の捜査にも協力せず部屋に引きこもる。そんな中、捜査に参加したカッフ巡査部長が、ドアに付
いた“シミ”を基に推理を働かせる。やがてその推理がある人物に向けられるのだが…。

エピソード3 :
ダイヤの行方を追い、捜査を再開したカッフ巡査部長とフランクリンは、疑わしき使用人ロザンナ
が残した手紙の行方を追っていた。そん中、レイチェルの従姉クラックがフランクリンの前に現れ、
レイチェルの家で見聞きしたことを彼に話し始める。一方、カッフはロザンナの手紙を持つルー
シーを捜し出すのだが…。

エピソード4 :
ロザンナの手紙を手に入れたフランクリンは、彼女の残した地図からダイヤの入った箱を見つける
が、箱の中は予想もしないものだった。一方、ゴドフリーの求婚に応じたレイチェルは、結婚式当
日の朝、顧問弁護士のブラッフからある真実を告げられる。そして、レイチェルがフランクリンに
語ったダイヤを盗んだ真犯人とは…。

エピソード5 :
レイチェルが語った真実。それはフランクリンがダイヤを盗んだ真犯人だということ。だが、事件当
日の夜、キャンディ医師から睡眠薬を盛られていたフランクリンには身に覚えのないこと。ところが、
急死したキャンディ医師の後を継ぐジェニングスによると、フランクリンはアヘンを盛られていたの
だった。

~ ~ ~ ~ ~ ~ ~ ~

長大な原作に比べ、5話構成なので途中でメゲる事なくすんなり そして分かりやすく楽しめます。
謎解きもさることながら、レイチェルとフランクリンのロマンス、家族の確執等が絡み目が離せな
い内容です。



事件のあと係わった現地の警官のいい加減な捜査で疑いを持たれたフランクリンですが、スコット
ランド・ヤードからやって来たカフ部長刑事の捜査により意外な方向に向かっていきます。



このカフ部長刑事をみていてついウィッチャー警部を思い浮かべてしまったのですが、どうやら実
際に ”最初の刑事”と言われた ジョナサン・ウィッチャー氏がモデルになっている様です。

※ 以前書きました、『ウィッチャーの事件簿』E1 : ”ロード・ヒル・ハウス殺人事件』をご参照下さい。


舞台劇を観るように、『月長石』の世界を衣装、背景、等と共に楽しめる贅沢な作品だと感じました。

原作は、
『月長石』(創元推理文庫):1970年1月16日

ウィルキ―・コリンズ(著)、中村能三(翻訳)
(因みに、779ページです)
まだ未読で興味のある方は挑戦してみて下さい。

↓ DVDはこちら