The Game is Afoot

ミステリ関連を中心に 海外ドラマ、映画、小説等々思いつくまま書いています。

『時の娘』ジョセフィン・テイ著

2020-06-27 | ブックレヴュー&情報
『時の娘』ハヤカワ・ミステリ文庫-1977/6/30

”The Daughter of Time”
ジョセフィン・テイ(著)、小泉喜美子(翻訳)

ジョセフィン・テイ作のグラント警部シリーズの作品で 1951年に発表された長編推理小説。

《内容紹介》
英国史上最も悪名高い王、リチャード三世――彼は本当に残虐非道を尽した悪人だったのか?
退屈な入院生活を送るグラント警部はつれづれなるままに歴史書をひもとき、純粋に文献のみ
からリチャード王の素顔を推理する。安楽椅子探偵ならぬベッド探偵登場。探偵小説史上に燦
然と輝く歴史ミステリ不朽の名作

タイトルの【時の娘】”The Daughter of Time” とは ”Truth is the daughter of time” あるいは、
”Truth, the daughter of Time” と云うフレーズの一部で、【真実は今は隠されているかもしれ
ないが、時間の経過によって明らかにされる】と言う意味だと言われています。

この作品を最初に読んだのは随分昔の事でした。
その後、BBC製作の”The Hollow Crown”「嘆きの王冠」の製作を機に再読。もう4年位前でしたか。
”The Hollow Crown”は2012年ロンドンオリンピックを記念して、文化的オリンピックの一環として
製作されたシェイクスピアプロジェクトで 兎に角出演者が超豪華版でのけ反る程の作品でした。
ベネディクトがリチャード3世を演じる事もあり、これは「時の娘」も再読せねば・・・と思った
次第で。

そして今回久々の再読(何度目かの再再読?)です。

さて、「時の娘」の内容は、
事件捜査中誤ってマンホールに墜落して足を骨折、入院しているグラント警部。
毎日天井を眺めるだけの退屈な入院生活を送っていた時、友人で女優のマータが歴史上の人物の
肖像画を持ってきます。
グラント警部は常々人間の”顔”に特別な興味を持って居り、事件捜査にも”顔”から人物像を判断
するという手法を用いていたのです。

何の予備知識も無くある肖像画の人物に特別な興味を抱きます。そして、警部は彼がイギリス史
の中でも悪名高いリチャード3世である事を知ります。

兄の子供(幼い甥)2人をロンドン塔に幽閉し殺害したと云われている残虐な悪王には思えないリ
チャードの肖像画から、これ迄の歴史的通説に疑問を抱いたグラント警部は、chair detective
(安楽椅子探偵)ならぬbed detectiveとなり、マータから紹介されたアメリカ人青年キャラダイン
を助手にあらゆる文献を頼りに歴史家の視線とは異なる 犯罪捜査的推理を積み重ねてこれまで
の歴史の裏側に迫っていきます。

歴史書を手掛かりに、刑事としての視点からミステリとして推理していく過程は興味が深まります。

リチャード3世を滅ぼし、プランタジネット家を滅亡させ、テューダー朝の始祖ヘンリー7世が賢王
とされる矛盾をついたラストはとても鋭く、グラント警部が導き出した節が正解かどうかは判断し
ようが無いとは言え、何となく納得させられる魅力的な”ミステリ”となっていると思います。

ジョセフィン・テイの代表作と言われる本作は 探偵役が歴史上の謎を解き明かす歴史ミステリの
名作として、又 ”ベッド・ディテクティブ”の嚆矢的作品としても知られ、又 英ガーディアン紙
が選ぶ死ぬまでに必読1000冊にも含まれています。

因みに、
シェイクスピアが描くリチャード3世は 極悪非道な王として描かれていますが、その原作を
基にした前述”The Hollow Crown”が製作、放送された丁度同じ頃の2012年、リチャード3世の
遺骨が発掘され、DNA鑑定の結果 ”金髪、碧眼”であると判定され、その説に従って肖像画も
変更されています。



リチャード3世遺骨発掘の情報、その後の再埋葬等は過去拙記事に書きましたのでご参照下さい。

The Hollow Crown : Richard III - (1)
The Hollow Crown : Richard III - (2) 

ついでながら、
リチャード2世から始まる”The Hollow Crown”「嘆きの王冠」は出演者も超豪華で、とても分かり
やすく描かれていたし、興味深く楽しめるシリーズでした。
上記リチャード3世以外のエピソードに関しては、右カテゴリー欄 ”The Hollow Crown” をご参照
下さい。



『LION ライオン 25年目のただいま』

2020-06-23 | 映画
”Lion”

2016年 オーストラリア/アメリカ/イギリス合作

この作品は日本公開時に観るつもりであったのに、諸般の事情により(又か?)叶わずに
居りました所、先日全く偶然にCSで放送されていたので ようやく観る機会を得ました。

実話に基づき映画化されたヒューマンドラマです。
映画化に際してのキャッチコピーは、
「迷った距離一万キロ、探した時間25年、道案内はGoogle Earth」

概略は、
1986年、インドのスラム街で母と兄、妹と暮らす5歳の少年サル―は、兄と仕事を探しに出かけ
た先で停車中の電車の中で眠り込んでしまい、知らぬ間に動き出した電車は家から遠く離れた
カルカッタ(コルカタ)迄来てしまう。



言葉も通じず、自分が住んでいた村の名前、母の名前も伝えられない彼は、街を彷徨い歩き人さ
らいや人買いから逃れながらも 最終的に孤児院に保護される。
縁あってオーストラリアのタスマニアに住むブライアリー夫妻に養子に迎えられることになった。



愛に満ちたブライアリー夫妻に育てられ次第に心を開くサル―。



その後、もう1人インドから弟としてマントッシュが引き取られてくるが、厳しい環境で心を病ん
だマントッシュはなかなか心を開かない。



やがて成長したサル―はホテル経営を学ぶ大学に進み、そこでルシールという女性と知り合い
交際を始める。



ある日参加したパーティーでインドの食事を出されたサル―は 封印していた過去が呼び覚まされ、
友人に自分の過去を語ることに。
グーグルアースを使って自分の故郷を探す事を提案されたサル―は、故郷探しに執着し、ルシール
や両親まで避ける様になってしまった。

そんなある日、記憶に残っていた貯水槽や駅などを見つけ出し、記憶が蘇り故郷のカンドワらし
き場所に気付いたサル―は25年振りにインドへ向かう。
自分の住んでいたと思われる家は既に無く、諦めかけた時に英語の分かる老人から案内された
場所には母と妹が・・・・。



元の家は無くなっていたが、生母はサル―は必ず生きて戻るとその近くに住んでいたのだった。
大好きであった兄のクドゥ-はサル―が居なくなったその日に汽車に轢かれて亡くなってしまって
いた。

最後に、彼の本当の名前はサル―ではなくシェルという名前であった事を知らされます。
意味は”ライオン”

キャスト:
監督:カース・デイビス
製作:エミール・シャーマン、イアン・カニング、アンジー・フィールダー
製作総指揮:アンドリュー・フレイザー、他
出演:
デブ・パテル:サル―・ブライアリー
ルーニー・マーラ:ルシール
ニコール・キッドマン:スー・ブライアリー
デヴィッド・ウェンハム:ジョン・ブライアリー
サニー・パワール:サル―の幼少期

原作:サル―・ブライアリーのノンフィクション”A Long Way Home” 『「25年目の「ただいま」5歳
で迷子になった僕と家族の物語』

インドの社会問題、貧困や誘拐、人身売買など現実を思い知らされつつ、感動と驚きのお話です。

何より、たった5歳のサル―が1人彷徨う姿には涙が溢れながら、何て生命力の強い勇気のある
子だろうと驚きつつ 胸が締め付けられるような気持ちになります。
兎に角、幼いサル―を演じたサニー・パワールの表情と演技には泣かされました。
数千人のなかからオーディションで選ばれたそうです。


↑ 左は原作本”A Long Way Home" の表紙。 サル―がオーストラリアに着いた時の姿と思われます。
 映画内でも同じ姿でした。
右はサル―本人とデブ・パテル


↑ サル―、デブ・パテル & サニー君

優しさと愛に溢れた養父母達に対しては後ろめたい気持ちもあったに違いないサル―が、それで
もやはりどうしても実の家族に会いたいという葛藤、思いに突き動かされた結果の25年目の奇跡
と感じさせられます。

又、ニコール・キッドマンの愛に溢れた表情が素晴らしく、ニコールはこの作品でアカデミー賞を
含む多くの賞にノミネートされました。
デブ・パテルもアカデミー賞、ゴールデン・グローブ賞他で助演男優賞、又作品賞としても多くのノ
ミネートを受けた作品です。



『プロジェクト・ブルーブック』シーズン2

2020-06-20 | 海外ドラマ
“Project Blue Book” Season 2

2020年1月初放送

約1年前にシーズン1の放送開始ご紹介しましたが、早くもシーズン2の放送が日本でも開始さ
れます。



シーズン2は全10エピソード
E1 : ”The Roswell Incident : Part 1”
E2 : ”The Roswell Incident : Part 2”
E3 : ”Area 51”
E4 : ”Hopkinsville”
E5 : ”The Men in Black”
E6 : ”Close Encounters”
E7 : ”Curse of the Skinwalker”
E8 : ”What Lies Beneath”
E9 : ”Broken Arrow”
E10 : ”Operation Mainbrace”

本シリーズは”プロジェクト・ブルーブック”と呼ばれる1952年から1969年にかけて、実際に行
われたアメリカ政府と空軍によるUFO調査報告書に書かれている事実をもとに、米露冷戦期の50
年代を舞台に、政府の陰謀や、登場人物たちを取り巻く人間関係を横軸にしながら、UFOの実態
に迫るミステリー・アクションドラマ
(番組案内から)



”Project Blue Book”とは何ぞや、その他キャストに関してはシーズン1ご紹介時に書きましたの
コチラをご参照下さい。

シーズン2では、天才物理学博士アレン・ハイネク博士と空軍のミカエル・クイン大尉の相棒コン
ビも引き続き健在。
バディーとしての2人の関係もより一層興味が深まります。





そして、タイトルからも分る様に、いよいよ世界で最も有名な事件と言われる”ロズウェル事件”、
”エリア51”の秘密などにも踏み込んでいくようです。
”Men in Black”も登場?

何が真実か、軍や政府の陰謀説も絡み合うなか ハイネク博士とクイン大尉はこれらの事件に関
わり さらに危険な状況に巻き込まれていくという 前シーズンに比べアクションの規模が大きく
なり展開はよりスリリングになって 益々謎が深まっているらしい。
1950年代の風景、ファッション等の見どころも。

エイダン・ギレンはこれ迄の悪役とか 陰謀家といった役柄とは異なるハイネック博士で、イメージ
が随分違います。 巷では”可愛い!”なんて感想も出ていますねぇ。

放送は
ヒストリーチャンネルにて
6月28日(日)21:00~

↓ 公式ページはこちら
https://jp.history.com/rec/pbb_s2/

↓ official trailer はこちら
https://youtu.be/gxerglY_lDQ



ジョーン・ヒクソン版『ミス・マープル』今更ですが・・・・

2020-06-17 | アガサ・クリスティ
”Miss Marple”

BBC One

先日来再放送中のジョーン・ヒクソン版『ミス・マープル』を観ていて(何度目かの再放送ですが、
覚えていない所もあり、その都度観直すのです)、何度かチラッと触れた事は有るものの このシ
リーズ自体きちんと書いた事が無い事にフト気が付きました。
なので、本当に今更なのですがザッと纏めて置こうと思います。

言わずもがなですが、原作はアガサ・クリスティーによるミステリー小説で、何度かドラマ化されて
います。
原作を読んだのは遥か昔、そしてジョーン・ヒクソン版を最初に観たのも随分昔の事です。
勿論吹き替え版でしたが、当時は海外ドラマは殆ど吹き替え版と言う時代でしたので 余り違和感
も持たず観ておりましたね。 ミス・マープルは山岡久乃さんでしたっけ。
数年前に初めて字幕版を放送してくれたので 有難く見直す機会を得ました。 やはり字幕版で観
るべきだと改めて感じたもんです。

過去にも何度か触れましたが、原作を読んだ後に映像化された作品を観ると、原作で自分の頭の中
に描いていたイメージと映像化されたキャラクターが余りにも違うので戸惑ったりする事が多々ある
のですが このジョーン・ヒクソン版のミス・マープルは原作のイメージそのままだと感じていました。
品があってとても安定していると感じさせられます。
それもその筈、原作者であるアガサ・クリスティーがイメージにぴったりだとの事で是非マープルを
演じる様にジョーン・ヒクソンに依頼していたとの事。
原作者のお墨付きです。



私にとっての”ミス・マープル”はジョーン・ヒクソン版でなければならないので(頑固)、その後の
ジェラルディン・マクイーワン版、ジュリア・マッケンジー版はあまり観ていません。
ほんの数作だけゲスト出演者に釣られて観た事があるだけって感じですね。
因みに、
ジョーン・ヒクソン版はBBC、ジェラルディン・マクイーワン版とジュリア・マッケンジー版はITV製作です。

そんな訳で、遅まきながらですが・・・・
ジョーン・ヒクソンは1906年生まれ、1998年に92歳で亡くなりました。

ミス・マープルの最初の作品では当時既に70歳代後半、最後の作品は80歳代後半ですから素晴らしい
ですねぇ。 敬意を表します。



そして、
ジョーン・ヒクソン版は、原作オリジナル12作すべてが映像化されています。
(マクイーワン版とマッケンジー版では、原作にミス・マープルが登場しない作品にもマープルさん
が出る様に変えられている作品もあります)

シリーズ1(1984年~1985年)
”The Body in the Library”『書斎の死体』パート1~パート3
”The Moving Finger”『動く指』パート1&パート2
”A Murder is Announced”『予告殺人』パート1~パート3
”A Pocketful of Rye”『ポケットにライ麦を』パート1&パート2

シリーズ2(1986年~1987年)
”The Murder at the Vicarage”『牧師館の殺人』パート1&パート2
”Sleeping Murder”『スリーピング・マーダー』パート1&パート2
”At Bertram's Hotel”『バートラムホテルにて』パート1&パート2
”Nemesis”『復讐の女神』パート1&パート2

シリーズ3(1987年~1992年)
”4.5 from Paddington”『バディントン発4時50分』
”A Carribean Mystery”『カリブ海の秘密』
”They Do it With Mirror”『魔術の殺人』
”The Mirror Crack'd from Side to Side”『鏡は横にひび割れて』
(※ 原作の出版順とドラマの順序は異なっています)

お相手(?)の警部は、
スラック警部(デヴィッド・ボロビッチ)

何時もミス・マープルの事件介入を苦々しく思うしかめ面のスラック警部。
マープルさんのお蔭で事件解決の暁には、たまに”有難う”なんて(嫌々そうに?)お礼を言ったり
する2人のやり取りには思わずニヤッとさせられます。

クラドック警部(ジョン・キャッスル)

クラドック警部はスラック警部程ミス・マープルの存在を嫌がっていないですね。マイルドな態度
に感じます。

ジョーン・ヒクソン版『鏡は横にひび割れて』では、何と、ミス・マープルの甥という設定で登場
しています。

因みに、このジョン・キャッスルは グラナダ版ホームズ『美しき自転車乗り』でチョット情けない
カラザースを演じていました。 又『名探偵ポアロ/エッジウェア卿の死』、『主任警部モース』その
他多くの作品に出演しています。

最後に若かりし頃のジョーン・ヒクソンの画像です。キリっとした美人さんですね。


日本版DVDはBox 1とBox 2が発売されています



『警視ファン・デル・ファルク アムステルダムの事件簿』

2020-06-13 | 海外ドラマ
”Van der Valk”

ITV 4月26日 2020年初放送
3エピソード

英国で先月最終エピソードが放送されたばかりで、まだ湯気がホヤホヤのこのドラマが早速
日本初放送になる様です。
4月にITVで第一話放送時には、同時間帯で視聴率ナンバー1の大ヒットデビューを果たしたと
の事。

この作品は、推理作家ニコラス・フリーリングの傑作推理小説を元に、現代風にアレンジ、
ドラマ化されたもので、過去には1972年~1992年迄バリー・フォスター主演で放送された
作品のリメイク版です(オリジナル版は観た事はないのですが・・・)

3エピソード:
E1:”Love in Amsterdam”
E2:”Only in Amsterdam”
E3:”Death in Amsterdam”

『バーナビー警部』、『オックスフォードミステリー ルイス警部』等の脚本家であるクリス・
マーレイと『ミス・マープル』、『名探偵ポアロ』等を手掛けたプロデューサーであるミッチェル・
バックがタッグを組んだ オランダが舞台でありながら 正統派英国ミステリーとなっている
様です。
これらのスタッフを見るだけでも期待感が大きくなります。


出演は、
ファン・デル・ファルク:マーク・ウォーレン
ルシエンヌ:メイミー・マッコイ
クルーバス:エリオット・バーンズ






マーク・ウォーレンは、『華麗なるペテン師』、『マスケティアーズ』等の出演で知られている 
チョット癖のあるルックスで、個人的には”悪役”のイメージを持っていたのですが、今回は女性
に優しい、頼れるリーダー”警視”役です。
又、ファルクの右腕的存在であるルシエンヌを演じるメイミー・マッコイも『マスケティーアーズ』
でアトスを悩ます美しい妻の役で印象に残っています。

舞台はオランダ、アムステルダム。
麻薬政策、エコ・ファッション、LGBT、移民問題等が絡む犯罪事件を扱う内容になっている様です。
オランダの風景も楽しみつつ 英国ミステリとしても楽しめそうな”一粒で二度美味しい”ドラマに
なっている様ですよ。
又、
アムステルダム国立美術館が扱われる回では、画面に登場するフェルメール作品は”本物”だそうで、
この点も目の保養になりそう。



そう言えば、
この所”オランダ”が舞台の英国ドラマが続きます。
先日ご紹介した、『バティスト~アムステルダムに潜む闇~』も同様でした。
(このドラマはまだ視聴中ですので、後日機会があれば再度触れたいと思います)

AXNミステリーにての放送は、
7月18日(土)16:00~

↓ AXN公式ページはこちらです
https://www.mystery.co.jp/programs/van_der_valk

尚、早くもDVDも既に発売されています(PAL版ですが・・・)




『スタン・リーのラッキーマン』

2020-06-09 | 海外ドラマ
”Stan Lee's Lucky Man”


このドラマは以前タイトルだけは見た事があったのですが、何となく怪しげな(?)タイトルで
特に興味も持たずそのままになっていました。
ところが、
先日Huluの番宣で、シーズン3が6月9日から配信されるとの情報が出ていて、その中で
何とッ!ルパート・ペンリー=ジョーンズが出演しているって事じゃありませんか。



これは大変。是非観なければ・・・・
しかし、いきなりS3と言う訳にはいかず、その前に最初から観なければという事で、今更ですが
概略をチェックしてみました。

”スタン・リーの”と銘打っている様に、スタン・リーが放つ初の英国アクションドラマとされて
います。
スタン・リーと言えば、今更ワタクシ如きが言うまでもないマーベル作品の生みの親、育ての
親でアメコミ界の巨匠ですが、惜しくも2018年11月12日惜しまれつつ逝去なさいましたね。
享年95歳でした。


そしてマーベル作品等にはにカメオ出演する事も良く知られています。

このシリーズは、
シーズン1(10エピソード):2016年1月初放送
シーズン2(10エピソード):2017年2月初放送
シーズン3(10エピソード):2018年7月初放送

製作総指揮はスタン・リー
主なキャストは、
ジェームズ・ネスビット:ハリー・クレイトン(ロンドン警察殺人課刑事)
アマラ・カラン:スーリー・チョアン(ハリーの部下で相棒)
ジョンナ・ギロリー:イヴ・アレクサンドリ(謎の美女、ハリーの前の腕輪の持ち主)
イヴ・ベスト:アンナ・クレイトン(ハリーの妻、敏腕弁護士)
その他

概略は、
ロンドンの殺人課刑事であるハリー・クレイトンはギャンブル依存症の為妻子(敏腕弁護士の妻と
と娘が1人)とは別居中。
ある夜カジノで謎めいた美女(イヴ)と知り合い、翌日の朝目覚めると彼女は姿を消しており、彼
の腕には古びた奇妙なブレスレットがはめられていた。
”運”を操り、幸運をもたらすと云われるブレスレットをはめたハリーには、その幸運の代償がもた
らされ、又このブレスレットを狙う者達から追われることになる。
このブレスレットは中国の易占いなどに使われる八卦のマークが刻まれたデザインで、どんな方法
を使っても外す事は出来ない。
ブレスレットの謎、このブレスレットを狙う犯罪組織との戦い、警察内部での確執、等々ロンドン
の風景の中ジェットコースターの様なスリリングな展開はハラハラさせられる。

”スタン・リー”と冠タイトルを付されていてもマーベル作品とは全く趣が異なるクライムサスペンス
ドラマになっていて、これに”謎の腕輪”というSF的な要素が加わったアクションドラマになってい
ますね。

幼い頃交通事故で車に同乗していた両親と双子の弟を失い、自分だけが生き残った事に対する罪悪感
やトラウマに捕らわれているハリーはギャンブルにのめり込んではいるものの、刑事としての仕事は
なかなかの良い仕事をしている。 そんなハリーの相棒であるインド系の女性刑事スリは信頼感を持
ちながら直観で突っ走るハリーに戸惑い気味。



口をへの字に結んで何時もブッチョウ面の顔のハリーは渋い(?)、ダンディーとも言えるけど、哀愁
も感じさせられる
オジサンですが、良く走ります。
骨董商を営む弟がすっきりしたイケメンさんで兄とは似ても似つかない(笑)

派手さは無いかも知れませんが、経験豊かな英国俳優陣で固めているので安定感があります。

ようやくS1(10エピソード)を観終わったところですが、これは予想以上に面白いです。
それと同時に、このドラマにもお馴染みの英国の俳優が多く出演していて、この点も又楽しみなと
ころです。
例えば
S1に「バーナビー警部」で2代目の相棒スコットを演じていたジョン・ホプキンズが悪役で出演し
ていました。ドスの利いた声で(笑)迫力ありますよ。
「シャーロック」のジョナサン・アリスはアンダーソンと同じ様に法医学医、そして、毎度お馴染み
のアレックス・ジェニングスは早々に「今回も悪い奴でしょ」と思ってしまいますよ。
その他にも良く知る方々が出演しています。

そしてもちろんスタン・リーもS1早々にカメオ出演していました。

そして、今回S3に出演している、ルパート・ペンリー=ジョーンズです。
どうやらハリーに敵対する悪役の様ですが、観るのが楽しみです。
ストーリー展開に関しては敢えて見ないようにしているので、取りあえず画像のみベタ貼りします。









S3迄観終わったら感想を書ければ・・・と思っていますが。

それにしても、
このタイトルね~。 何ともアレです。
そう感じるのはワタクシだけでしょうか?


『ミステリー in パラダイス』シーズン9

2020-06-04 | 海外ドラマ
“Death in Paradise” S9

BBC 2020年1月初放送
全8エピソード

最近暫らくご無沙汰だった(個人的に)『ミステリーinパラダイス』なのですが、何とシーズン9
が早くも放送開始となるとの事ですよ。
そして、主人公も交代し、4代目のネヴィル・パーカーが登場します。

以前も何度かご紹介したのですが、S9放送を前に少し振り返りましょう。
BBCで放送されたこのドラマは、2011年にスタートし、世界230を超える国や地域で放送された
大人気TVシリーズです。
2011年の8エピソードを皮切りに、毎年新エピソード(各8エピソード)が更新され、2020年の1月
にS9 が初放送されたばかりでした。

カリブ海にあるセント・マリー島(架空の島)を舞台に、英国から派遣された警官が主人公となり 
島内で起きる事件を解決していく一話完結の物語です。
カリブ海の島と独特な雰囲気のなか奮闘する英国刑事の姿との取り合わせの妙、長閑な島で起
きる事件を鋭い視点で捜査する刑事が解決するストーリーは本格ミステリーとしての要素が強い
ところも特徴です。

これ迄の主人公は、
S1~S2 ; リチャード・ブール(ベン・ミラー)

このリチャードは常夏の島にも拘らず、常にスーツと革靴着用。又鞄を手放さないという頑固で
融通の利かない英国刑事。 真面目で冷静、鋭い観察眼を持った刑事でした。 
かなり気に入ったキャラクターだったのですが、S2で衝撃を受け悲しい終わり方になりました。

S3~S6 : ハンフリー・グッドマン(クリス・マーシャル)

少々変わり者の2代目刑事ハンフリーも捜査にかけては有能。
ギョロ目(暴言)のドジな所もある 何となく憎めないキャラクターでした。

S7~S9 : ジャック・ムーニー(アーダル・オハンロン)

S6からハンフリーの後任として登場。
親切だけど疑り深い一面を持つ三代目の刑事。
どうもこのジャックは過去の2人に比べキャラが薄い感じがして(全くの私見)見る機会が減って
しまいました。
ただ、このジャックさん 英国内での人気はかなり大きいようですね。

そして、シーズン9の4代目刑事、ネヴィル・パーカー(ラルフ・リトル)

マンチェスターから赴任してきた超異質な刑事。チェック柄のボタンダウンのシャツとネクタイ。
背中にはリュックサックと言うのが定番スタイル。「生きるのは下手だが、謎解きは得意」と本人
も認める様に、事件になると天才的な推理を展開し、鮮やかに事件を解決していく・・・・。
と言うキャラクターだそうです。
これまでの中では一番のイケメン(?)でしょうか?

そのシーズン9は、
AXNミステリーにて
7月6日(月)11:00~
初放送との事です。

※ 訂正です
S9の初放送は、7月11日(土)4:00 pm~でした。
S6~S8の再放送が 7月6日~


因みに、
HuluではS1~S8迄全話配信している様です。

このドラマの楽しみは、トロピカルアイランドの雰囲気、謎解きの楽しみに加え 毎回の様に姿を
見せるゲストも楽しみの一つです。
例えば、これ迄のシーズンには
「シャーロック」からルパート・グレイヴス、フィル・デイヴィス、「ルイス警部」のレベッカ・フロント、
「ダウントン・アビー」からロバート・ジェームズ=コリアー、「シェイクスピア&ハサウェイの事件簿」
からマーク・ベントン等々、その他人気ドラマ出演の豪華ゲストが出演していました。

↓ S9のofficial trailerです(短いですが)
https://youtu.be/_4m4Tq8f45Y