The Game is Afoot

ミステリ関連を中心に 海外ドラマ、映画、小説等々思いつくまま書いています。

「クロッシング・ライン~ヨーロッパ特別捜査チーム」: S1 & S2

2018-05-29 | 海外ドラマ
”Crossing Lines”: S1 & S2


シーズン1(2013年初放送)10エピソード
シーズン2(2014年初放送)12エピソード
シーズン3(2015年初放送)12エピソード

これ迄何回か見る機会があったものの、何時も途中で脱落だったり、間が抜けたりしてしっかり
観られなかったドラマですが、今回Huluで配信になっていたので改めて最初からジックリ見直し
ました。
面白かったですわ~。 思わずS1~S2一気観してしまいました。

ドラマの内容は、ヨーロッパ各国で国をまたいで起こる犯罪を 国境を越えて捜査するチームの
活躍を描いたドラマでして、EUであるからこその設定。
チームメンバーは各国から選ばれた精鋭揃い、しかしそれぞれ家庭、家族、個人として秘密や背
負うものを持つクセモノぞろいってところです。
チームは”ICC”(International Criminal Court)=国際刑事裁判所の(本部はオランダのハーグ)特
別捜査チーム となります。

何と言っても、渋いです。

※ チームメンバーは(S1&S2) :



カール・ヒックマン(ウィリアム・フィクナー)

元NY市警の優秀な刑事。 事件を追う際犯人に右手を撃たれ痛みを抑えるため麻薬に頼っている。
NY市警にも裏切られ失意の中犯人を追う為オランダのカーニバルで清掃員をしながらトレーラー住まい。
そんな時、ボスのルイにチームに誘われる。
このフィクナーさん、良いですねぇ。 William Fictnerの発音が難しく、カタカナ表記も ”フィクトナー”、
”フィッチナー” 等別れていますが、”フィクナー” が優勢なので それに合わせます。
「プリズンブレーク」でブレークしたとのことですが、観ていなかったのでその時は知りませんが、
何処か他で観た様な・・・・。 兎に角、独特なルックスで印象的なのですが、不思議な魅力で結構
ハマってしまいましたよ。
(※ 余談ですが、先日何気なく観ていた「リベリオン」にフィクナーさん出演していましたね。呼ば
れた? でも、このドラマの方がずっと良いです。)



ルイ・ダニエル(マルク・ラヴォワーヌ)
フランス国家警察の警視でICC特別捜査チームの実質的指揮官。
自宅に仕掛けられた爆弾により当時10歳であった息子のエティエンヌを失った傷と、そしてそれが原因
で妻のレベッカとの気持ちのすれ違い等葛藤を抱えながらチーム内で冷徹な判断を下していく。 その
陰には息子殺害に関与したと思われるロシア人ディミトロフに関する個人的な捜査も続けている。
このラヴォワーヌさん、強面で殆ど悪人顔(暴言)ながら、信頼感溢れる渋い演技に惹かれます。


セバスチャン・ベルガー(トム・ヴラシア)
ベルリン警察の刑事でハイテク機器に強い。 犯罪現場をスキャンして3D映像化する”スキャンジェン”
を開発したり、ハッキング等で捜査をバックアップする。
ギャンブル依存症も見られる。
(※ トム・ヴラシアは ”ゲーム・オブ・スローンズ” のジャクェン・フ=ガーです。
GoTを観た時、お~ッ!と嬉しかったですね。 かなり人気のある俳優さんです。)

ミヘル・ドルン(ドナルド・サザーランド)
ユダヤ系ポーランド人でICCの首席監察官。 ルイの妻レベッカの元上司でもある。
ルイの考える合同捜査チームに対しては当初消極的であったが、複雑化する犯罪に対処するためICCの
パイプ役として尽力する様になる。
ドナルド・サザーランドは渋い中最も渋いです。 まだまだ息子には負けないぞ!で矍鑠とした演
技で唸らされます。 それにしてもサザーランド父息子は良く似てますね~。

エヴァ・ヴィットーリア(ガブリエラ・ペシオン)
イタリアマフィア対策庁の潜入捜査官。マフィア一家で育ったが 幼い時父親が殺害されたトラウマ
を抱えている。

トミー・マッコーネル(リチャード・ブラッド)
北アイルランド警察庁の刑事で、武術や戦術の専門家。 イングランドに対して敵対心を持トラベラー
と言う一族に育ちながら警察に入った為 憤った父親や一族からは懸賞金を掛けられ命を狙われている。

アンヌ=マリー・サン(ムーン・デイリー)
フランス国家警察の部長刑事でダニエル警視の部下。 超記憶症候群という才能の為瞬時に記憶する
事が出来るため 優れた情報処理能力を持つ。

シエナ・プライド(ジュヌヴィエーヴ・オライリー)
ロンドン警視庁の警部補。 上流階級の出身者。 尋問のプロであり、記憶に埋もれていた情報を
引き出す高度な尋問テクニックを持つ。


↑ S2のメンバー
アラベラ・セーガー(ララ・ロッシ)※S2から
元北ホランド警察の刑事。 銀行員殺害事件でヒックマンと係り、その後地元警察の体制に絶望し
辞職した後ダニエル警視に誘われチームに加わる。

国籍、捜査方法、得意分野も異なるれぞれのメンバーが それぞれに抱える問題、悩みを絡めなが
らヨーロッパ各地で発生する犯罪を解決するうちに、能力を認め合い、次第に友情を感じ、信頼
関係を築き家族となっていく過程が見逃せないポイントです。
個性的なキャラクター達のコンビネーションも絶妙。

又、ロケーションで描かれるヨーロッパ各地の風景、出身地が異なるメンバーのお国訛りの英語、
そして、各国のお国事情、メンバーの介入を良しとしない各地地元警察との軋轢、等々見所たっぷ
りのドラマだと感じます。

しかし・・・・、
シェナはS1E2早々殉職。 せっかくトミーと打ち解けてきた時に・・・。
そして、

S1の終わり、アンヌ=マリーが不自然な退場。 これは状況説明も不足していて意味不明な退場
の仕方でした。 色々事情があったにせよ、もう少し納得できる経緯にして欲しかったというのが
感想です。その代りS2からセーガーが参加という事になる訳ですが。

挙句の果てには、
S2の最終エピソードはでは、アノ人が危機に、そしてアノ人まで殉職って!
せっかく存在感があったアノ人達がぁ。 もう残念でショックでした。

従って、S3のキャストをみると、
ルイ、エヴァ、そしてヒックマンまでいなくなっています。
もう脱力してしまって、S3を見る気力がありません、実際のところ。
なので、S3はまだ観ていません。 観てみれば新たなメンバーでそれなりに面白く感じるのかも
知れませんが、もし機会があれば・・・って位な感じですかね。
もし観られたら後日再び書いてみるかも知れません。






BBCドラマ「高慢と偏見そして殺人」(2)

2018-05-25 | 海外ドラマ
“Death Comes to Pemberley” 全3話

BBC 2013年12月放送

・・・・その(2)

今回は内容をサラッと書いてみます。
ただし、原作の「高慢と偏見」とは異なり、この作品は”推理ドラマ”になっているので、なるべく
ネタバレをしないようにするつもりですが・・・。

ダーシー様とエリザベスが結婚してから6年。 2人の間には子供も授かり幸せに暮らしていた。
ダーシーの亡き母を偲んでの舞踏会の前夜、ウィッカムと駆け落ちしていた妹リディアが半狂乱
で屋敷に飛び込んでくるところからこの事件が始まります。
ダーシー達が森へ探しに行くと倒れていた友人の傍にウィッカムが居た事から ウィッカムによる
殺人事件と見做される。
しかし必死で無罪を主張するウィッカム。 エリザベスの末の妹であるリディアと結婚したのであ
るからダーシーにとっては義弟となった訳で、ダーシーはリディアの為、エリザベスの為に何とか
ウィッカムの無実を証明しなけれならない。


ウィッカムのダメ男振りは原作以上で ダーシーに資金援助を求める、女遊びは止むことなく挙句
の果ては隠し子まで。 又リディアのおバカ振りも際立ち、それぞれのキャラクターは原作のイメー
ジより色濃く描かれている様です。


ダーシーの妹ジョージアナと相思相愛であったアルベストンが弁護をする裁判が行われることにな
るが、証言台に立つダーシ-も嘘の証言は出来ず、無実を叫ぶウィッカムにとって益々不利な材料
ばかりで、遂に有罪を言い渡され絞首刑が執り行われることに。

途中で、ウィッカムが犯人ではない事は分かるのですが、周囲に怪しい人が多く 誰が真犯人なの
か途中まで分からず迷わされます。
又、当時の裁判の様子(巡回裁判、パブが法廷として使われる等)も時代色が色濃く描かれていて、
法廷ドラマとしても興味深く観る事が出来ます。
使用人や村人たちの様子、会話も楽しめますね。

途中まで、原作で感じたエリザベスの聡明さや機知は感じられないのですが、ある事をきっかけに
真犯人に気付いた推理力と、夜中に判事の元に駆けつける行動力。 ここでやっとエリザベスらし
さを感じさせられます。
死刑執行目前のウィッカムを救う事が出来るのか、間に合うのかはハラハラドキドキさせられますね。


どうしようもない出来損ないのリディアもウィッカムの絞首刑が決まった時の殊勝な姿、放心したよ
うに池の畔に座り込む後姿を見ると心の奥底や本心が垣間見える様な気もしますが、ウィッカムが無
罪が決まった後の打って変わったはしゃぎっぷりを見るとやっぱりこの子はダメだ(笑)しかし、新
天地で心機一転幸せに暮らすのでしょう。

又、ダーシーにアルベストンとの仲を裂かれ、一旦は泣く泣くフィッツウィリアム大佐のプロポーズ
を受けたジョージアナも、エリザベスの進言とダーシーの反省から再びアルベストンとの仲が復活。
幸せそうな姿がみられて、ウィッカムから受けた傷も癒えそう。

そして、何となく夫婦の中がギクシャクしていたダーシーとエリザベスも最後はお互いの気持ちが
しっくり落ち着き、又ずっと苦虫を嚙み潰したような表情だったダーシー様も エリザベスから新た
な命を授かったのを知らされた時 初めて輝く様な笑顔を見せます(多分このドラマで初めて)。
そして、ウィッカムの私生児も引き取ろうと提案します。



ウィッカムが隠し子の事はすっかり忘れた様に能天気なのがやっぱりダメ男だ。

と、最後は皆幸せでめでたし、めでたしとなるのです。
原作の描き出した登場人物の心の機微を踏まえながら ミステリー仕立てに作り変えた世界観は
P.D.ジェームズらしさを描き出した真骨頂だと感じさせられたドラマでした。

尚、晩年まで精力的に執筆活動をしていらしたジェイムズ女史ですが、2014年94歳で逝去なさい
ました。合掌


最後にbehind the scenesから




← BBCドラマ「高慢と偏見そして殺人」(1)




『オックスフォードミステリー ルイス警部』再放送で帰ってきます

2018-05-21 |  ∟ルイス警部
”Inspector Lewis” S1 ~ 再放送

ルイス警部とハサウェイが久し振りに帰って来ます。
AXNミステリーにて6月1日(金)16:00から再放送開始です。
随分久し振りの様な気がするので本当に嬉しいです。 何度か再放送ありましたが、今回は多
分2年振り位でしょうか?

シーズン1からの再放送なので、初めての方も楽しめると思いますし、何度も観ていても又最初
から再試聴致しましょう。 何度繰り返してみても飽きないですねぇ。

この所ハサウェイ、ローレンス欠乏症だったので、楽しみが出来ました。
シーズン毎にハサウェイのヘアースタイルが違っているのも要チェック!

↓ AXNミステリーの公式番組案内はこちらです
https://www.mystery.co.jp/programs/lewis

↓ 放送時間が日によって異なる様なので 下記エピソードガイドで放送日時ご確認下さい。
https://www.mystery.co.jp/programs/lewis/episode-guide

昨年惜しまれつつ亡くなった原作者のコリン・デクスター氏のカメオ出演シーンも改めて探して
みるのも良い機会になりそうです。


 

デクスター氏のカメオ出演に関しては、以前何度か書きました様に、原作の「主任警部モース」
”Chief Inspector Morse”, 又最近日本でも大人気のスピンオフドラマ「刑事モース(以前は新
米刑事モースのタイトルでしたが)」”Endeavour” にも何度か出演していらっしゃいます。
それぞれの作品で楽しんでいらっしゃる様子を改めて懐かしく思い出すのにもいい機会ですね。




 尚、2年前の再放送時にエピソードリストを書きましたので、ご参考までに。
(但し、この時点ではS9の日本語タイトルが決まっていなかったので その点お含みおき下さい)

「ルイス警部」 再放映開始になります




BBCドラマ「高慢と偏見そして殺人」(1)

2018-05-17 | 海外ドラマ
“Death Comes to Pemberley” 全3話

BBC 2013年12月放送

原作は先日チョコッと書きましたが、ジェーン・オースティンの名作小説「高慢と偏見」。
(ドラマの感想は途中で頓挫していますが・・・)
※ BBC版「高慢と偏見」(1)

このドラマ「高慢と偏見、そして殺人」は、原作の初版から200年を記念して制作されたP.D.
ジェイムズによって執筆されたいわば二次作品でミステリーになっています。
ただ、二次作品とは言え、英国ミステリー界の重鎮であるP.D.ジェイムズ作品ですのでさぞしっ
かり書かれたミステリーになっているに違いないと思っては居りました。
それにしては最初の放送時サラッと観ていたのであまり印象には残っていなかったのですが、今
回再放送をしっかり腰を据えて観直ししましたところやはり期待通りでございました。
P.D.ジェイムズの作品は好きで過去に随分読んではいたのですが、生憎この作品は読んでいませ
んでした。
この作品の期待度を表す数字としては、BBC1での初回放送視聴者数780万人、平均視聴率25.7%
を記録したそうです。

そして、この作品は、原作「高慢と偏見」でダーシー様とエリザベスが結婚した6年後という設
定になっています。
原題の”Death Comes to Pemberley”「死がペンバリーへやって来る(直訳)」にある”ペンバ
リー”はダーシー様のお屋敷「ペンバリー館」の事です。

出演者は、
フィッツウィリアム・ダーシー : マシュー・リス
エリザベス・ダーシー : アンナ・マックスウェル・マーティン
リディア : ジェナ・コールマン
ウィッカム : マシュー・グード
フィッツウィリアム大佐 : トム・ウォード
ベネット夫人 : レベッカ・フロント
ベネット氏 : ジェームズ・フリート
ジョージアナ・ダーシー : エレノア・トムリンソン
ヘンリー・アルベストン : ジェームズ・ノートン
その他

原作やオリジナルドラマ「高慢と偏見」を読んだり、観たりしていなくても前振りがありますので
取っつきやすいとは思いますが、やはり原作或はオリジナルドラマを知っているとより楽しめると
思います。

先ず、配役に関してですが、

ダーシー様と言えば、コリン・ファース様がしっかり脳内に埋め込まれているのですが、マーシュ―・
リスのダーシー様はどうなんだろう?と一抹の不安がありました。
コリン様のダーシー様が高慢で寡黙でありながら内に秘めた熱い情熱を感じさせるツンデレだったの
ですが、マシュー・リスのダーシー様はもっとクールですね。ただし、何と言ってもRADA出身の演技
力のある俳優さんですので、次第にダーシー様としてのキャラクターが違和感なくたってきます。
エリザベスは特に美人ではないけど、聡明さと自立心に溢れた魅力ある女性として描かれていたので、
原作ドラマのジェニファ・エールがとても魅力的に演じていたのですが、今作のアンナ・マックスウェ
ル・マーティンは全然美人でもなく(失礼な!)明るさを感じさせない。が、演技力のせいかこれで良
いのかな?と次第に感じる様になります。


原作でどうにも困った末娘でウィッカムと駆け落ちしたリディアを演じるのは又々ジェナ・コールマン
(ドクター・フー、ヴィクトリア女王等)、

フィッツウイリアム大佐のトム・ウォードは原作ドラマにもチョイと出ていました(あの士官と同一人物
なの?)


ウィッカムは今回のマシュー・グードの方が男っぷりが上回っています(私見)。


そして、エリザベスの困った母親ベネット夫人には「ルイス警部」でイノセント警視正でお馴染みだった
レベッカ・フロント。


ダーシー様の妹ジョージアナに思いを寄せるアルベストンに「グランチェスター」、「戦争と平和」又先日
ご紹介した「ハッピー・バレー」等にも出演しているのジェームズ・ノートン 
等々贅沢な出演者です。

今回は取りあえず出演者、概要に触れましたが、次回もう少し内容について書いてみようと思っています。

続きは下記に
→ ※ BBCドラマ「高慢と偏見そして殺人」(2)


原作本
「高慢と偏見、そして殺人」ハヤカワ・ポケットミステリー

P.D.ジェイムズ(著)、羽田 詩津子(翻訳)

「Death Comes to Pemberley」 ペーパーバック版




ロバート・ダウニーJr.版『シャーロック・ホームズ 3』製作発表!!

2018-05-12 | 映画
“Sherlock Holmes 3”

遂に!!です。
首を長~~~くして待って居りました。
ロバート・ダウニーJr.の「シャーロック・ホームズ 3」の製作発表がありました。

2009年の第1作、続く2011年の2作目「シャドウ・ゲーム」”A Game of Shadow”以来続編が何時に
なるのかひつこく、ひつこく繰返していたのですが、やっと本決まりになりました。 もう本当
に嬉しいです! 長かったですねぇ。
折に触れて拙ブログにもうるさい程、「いつ?いつ?」と書き続けていたのですが、マーベル作品
が続いたRDJも今回で一応区切りが付くだろうから、いよいよ?と期待していたのですが・・・。



前作の「シャドウ・ゲーム」が正典「最後の問題」”The Final Problem”の踏襲で、ホームズとモリ
アーティーがライヘンバッハの滝で死亡した事になっていたのですが、前作の最終場面でホームズ
が顔を見せていたので、次回作はホームズの生還、正典「空き家の冒険」”The Empty House”を踏
襲するのではないかと想像してはいたのですが、一体どの様な形でワトソンと再会するのか?
物凄~く興味があります。

又モリアーティーも登場するのではないか、又アイリーンは?と色々噂が出てはいますが、モリアー
ティーは可能性無さそうだし、アイリーンは死んでしまったし。 しかし、分かりませんね。 アイ
リーンも実は・・・・何て事にもなるのか。
それよりも、前作でワトソンと結婚したメアリはどの様な立ち位置になるのかが非常に気になるとこ
ろです。
「シャドウ・ゲーム」でのメアリはどこかのドラマの様な訳分からない存在(暴言)ではなく、あの
程度なら許容範囲だと感じたのですが、この先どの様な形で存在させるのか。 
あれこれ気になる点、興味深々の点が多い楽しみな作品になりそうです。

脚本はクリス・ブランカトーに決まっているようですが、監督はガイ・リッチーが続投するのかどう
かは現段階では未定の様です。 せっかくだから続けて監督して欲しい気持ちですが。

今年撮影開始と言われていますが、公開日が既に決定されている様で、
2020年12月25日だそうです。 未だ撮影も開始されていないのに公開日が決まっている不思議。

追記です
この記事以後又もや諸事情のせいで公開日変更、延期になっています。
現時点では、
2021年12月22日
の予定だそうです。

もう何でも良いです。 兎に角やっと楽しみが出来ました。
続報が出れば又書いていきたいと思います。

因みに、前作の「シャドウ・ゲーム」のあらすじは昨年こちらに書きましたので、ご覧頂ければ嬉
しいです。





6月放送の英国ドラマ

2018-05-11 | 海外ドラマ
来月(2018年6月)放送予定のドラマで興味のあるものだけですが、取り上げてみました。
勿論他にも色々予定されている作品はありますが、あくまでも個人的に・・・ですのでお含みおき
下さい。
(AXNミステリーでの放送分です)

『女王ヴィクトリア 愛にいきる』 S1 (全8話) 字幕版

”Victoria”

このドラマはS1が2016年7月英国ITV系で初放送され、作品NHKでも放送されたようです。
今回は字幕版初放送ということで、下記のスケジュールで放送になります。

第1話先行放送 : 6月3日(日)10:00pm ~
一挙放送 : 6月16日(土) 04:00pm ~

↓ 公式ページはこちらです
https://www.mystery.co.jp/programs/victoria

↓ trailer はこちらです
https://youtu.be/CFFeQQa2q1A

このドラマは19世紀大英帝国が栄華を極めた時代に在位したヴィクトリア女王の即位から結婚
までを描いた一大歴史ドラマ。

出演は、
ヴィクトリア : ジェナ・コールマン
アルバート公 : トム・ヒューズ
メルバーン : ルーファス・シーウェル
ケント公妃 : キャサリン・フレミング

ヴィクトリア朝時代に関しては、シャーロック・ホームズをはじめとして多くの書物、ドラマで触れて
はいましたが、ヴィクトリア女王ご自身については大雑把な情報しか知らなかった為、今回のドラマで
改めて女王個人の人生を知ることが出来そうです。


ヴィクトリア女王を演じるジェナ・コールマンは『ドクター・フー』のコンパニオンであるクララ・オズ
ワルドでお馴染みでした。 ドクターと悲しいお別れをしたキャピキャピ(古!)だったクララのジェナ
ちゃんがこのドラマで女王様になっていたとは・・・。 又、アルバートを演じるトム・ヒューズは『ザ・
ゲーム』に出演していて印象に残っていたのですが、今ドラマで共演している2人は実生活でもカップル
なんですね。
兎に角、内容もさることながら、衣装、セット等を含め興味深い作品で楽しみにしています。

既にS2も放送され、S3も製作予定とか。

『ジェイクスピア&ハサウェイの事件簿』 (全10話) 字幕版

”Shakespeare & Hathaway -Private Investigation”

 
この作品は今年(2018年)2月に英国BBC Oneにて放送されたばかりの ピッカピカの新作初放送です。

第1話先行放送 : 6月3日(日)09:00pm~
レギュラー放送 : 6月15日(金) 10:00pm ~ 

↓ 公式ページはこちらです
https://www.mystery.co.jp/programs/shakespeare_and_hathaway

”ハサウェイ”と云っても、「ルイス警部」のハサウェイではないのですよ、残念!
(ジェームズ・ハサウェイとは大違い←小声で)

シェイクスピアの生誕の地である ストラトフォード・アポン・エイヴォンを舞台に、素人探偵である
エラ・シェイクスピアとシェイクスピアの妻の苗字である”ハサウェイ”という名を持つオヤジ私立探
偵フランク・ハサウェイが村で起きる様々な事件を解決していくストーリーです。
(※ シェイクスピアの妻の名は、アン・ハサウェイ。 同じ名前の女優さんもいらっしゃいますが)

何となく華の無い(暴言)普通のオジサンとオバサンのドラマのようですが、ストラットフォード・ア
ポン・エイヴォンの美しい風景と共に、シェイクスピア関連のネタが楽しめる作品の様で、これも個人
的には楽しみにしているドラマです。

出演は、
フランク・ハサウェイ : マーク・ベントン
エラ・シェイクスピア : ジョー・ジョイナー


そして、新作ではなく何度目かの再放送ですが、

『ニュー・トリックス~退職デカの事件簿~』S3 字幕版
”New Tricks”


6月7日(木)20:00~

↓ 公式ページはこちらです
https://www.mystery.co.jp/programs/newtricks

このドラマは2006年S1初放送以来、2015年S12迄放送されている大人気ドラマです。
他局でも何度か再放送されているのですが、何度観ても癒される、と言うかマッタリと楽しめる大好物
のドラマです。 再放送される度に観てしまうドラマです。
もう何度も繰り返しご紹介しているのですが、今回もひつこく!

チャンネル銀河では昨年既にS12が放送された様ですが、私は多分S6(?)位迄。
まだまだ先は長いです。

このドラマは、女警視サンドラ率いるUCOS(Unsolved Crime and Open Case Squad)=未解決事件捜査
専門の新設部署に呼び戻された退職した元刑事達が培った経験に基づき未解決の難事件を解決していく
ドラマです。
サンドラと共に捜査するのは、ジェリー、ブライアン、ジャックの個性豊かなオヤジデカ達。(S3時
点でのメンバー)
それぞれの個性的で頑固、口は達者なメンバーのセリフ、ウィットに富んだやり取りの応酬につい頬
が緩むのですが、事件に対してはチームワークを生かして取り組み解決していきます。 サンドラと
の距離感も丁度いい具合だし、各メンバーの私生活等も盛り込み、兎に角肩が凝らない、マッタリ感
が堪りません。
決してドタバタのコメディーではありません。 地道な謎解きもしっかり描かれている大人が楽しめ
るミステリードラマだと思います。

そして、ジェリー・スタンディングを演じている デニス・ウォーターマン によるテーマソング
”It's Alright”
この曲がとても気に入っているので、今回初めてですが書き出してみました。

It's alright, It's OK,
Doesn't really matter if you're old and gray
It's alright, I say It's OK
Listen to what I say

It's alright, doing fine,
Doesn't really matter if the sun don't shine,
It's alright, it's OK
We're getting to the end of the day

High tech, low tech, take your pick
'Cause you can't teach an old dog a brand new tricks
I don't care what anybody says
At the end of the day

There's a place that I can't find
A drink or two to ease my mind
Golden days

It's alright, take your time,
Everybody thinks that you're past your prime
It's alright, It's OK
Still got plenty to say

大丈夫、気にするな
オヤジで白髪頭だって構やしない
俺の言う事を聞け

大丈夫、上手くいってるさ
お日様が照らなくたって構やしない
人生の黄昏時なんだ

ハイテク、ローテク、何でも好きにやれよ
「老犬に新しい技は教えられない」って言うだろう
人が何と言ったって構やしない、俺の人生だ

行き場所に迷ったら
1杯や2杯飲んだって良いだろう
人生絶頂期だ

のんびり行こうぜ
誰もが良いときは過ぎ去ったというけど 構わないさ
まだまだ言いたい事は山ほどあるんだ

(凄く大雑把な いい加減訳ですが・・・・・)

中高年応援歌とでも言いましょうか、兎に角楽しい曲でいつの間にか忘れられなく脳内グルグルに
なってしまいます。
↓ こちらで聞いてみてください
https://youtu.be/LNF79iI7G8g





マーベル『エージェント・カーター』

2018-05-07 | 海外ドラマ
Marvel : “Agent Carter” :

現在 マーベル作品”Avengers :Infinity War”が上映中で盛り上がっている様です。 ワタクシ自
身は少し遅らせ近いうちにゆっくり観に行こうと思っているのでその波に乗れずにおりますが、それ
を機にこれ迄のマーベル作品を観直したり、まだ観ていなかった作品などを探してTV放送、Hulu等
で鑑賞中。
そんな作品中何故かスルーをしていてまだ観ていなかった「エージェント・カーター」。
他作品と異なり、スーパーヒ―ロも居らず、生身の女性キャラクターがメインの作品である為何と
なくノリが悪く後回しになっていたのですが、マーベル大好きな身内から面白いと聞き今更です
が視聴開始しました。
で、結論を先に言えば、これが面白いんですわ。 
S1&S2観終わりましたので そのうち内容、感想を書きたいとは思いつつ、取りあえず入門編
概要を書いてみます。

出演者は、
ペギー・カーター : ヘイリー・アトウェル

エドウィン・ジャービス : ジェームズ・ダーシー

ハワード・スターク : ドミニク・クーパー

ジャック・トンプソン : チャド・マイケル・マーレイ(SSRのエージェント)
ダニエル・スーザ : エンヴェア・ジョカイ(SSRのエージェント)
ロジャー・ドゥーリー : シェ―・ウィガム(SSRのボス)


「エージェント・カーター」は2015年にシーズン1(8 エピソード)、2016年にシーズン2(10エピ
ソード)放送されたTVドラマです。
ヒロインはペギー・カーター。 キャプテン・アメリカの恋人でした。
マーベル作品では珍しく「特殊能力」を持たない”普通の人”です。

時代は1946年、舞台はニューヨーク。
当時の街の情景、ファッション、生活状態、女性の地位等クラシック観、レトロ感等感じながら興味
深く観る事が出来ます。
ヒロインのペギー・カーターは、行方不明或は死亡したと思われていたキャプテン・アメリカを失った
傷心のなか、SSR=Strategic Scientific Reserve 「戦略化学予備軍」(※ SSRは後のS.H.I.E.L.Dの
前身です)の女性エージェントとして厳しい立場に置かれ閑職に追いやられる生活を送っていた。
当時のアメリカも女性にとってはパワハラ、セクハラ、モラハラ等厳しい状況だったんだなぁと感慨を
覚えつつ。


↑ SSRのロゴ

↑ 後のS.H.I.E.L.Dのロゴ

そんな彼女に極秘任務が入ります。依頼者はハワード・スターク(※アイアンマン、トニー・スターク
の父親です)。 彼は自身の発明品が武器として闇ルートでロシアに流出する事件で国家反逆罪でSSRか
ら追われていました。 その汚名を晴らす為、密かにペギーに捜査を依頼し、その補佐として自身の執
事であるエドウィン・ジャービスをサポート役に付ける事に。
そして2人の凸凹コンビの大活躍となる訳ですが・・・。
ペギーはエージェントとして戦闘能力やサバイバル術を備えており、潜入捜査やアクションシーンをこ
なしていきますが、補佐するジャービスは何と言っても愛妻と家庭が第一と考える執事さんですから、
戦闘能力はほぼ無きに等しく、しかし結構ペギーとの活躍を楽しんでいる様子で2人のやり取り、微妙に
ずれた掛け合いが兎に角楽しい。
スーパーヒーローは居なくても、又他のマーベル作品を知らなくてもスパイアクションドラマとしても
楽しめるのではないかと思いました。
ただ、他マーベル作品を知っていると、随所にちょこちょこと触れられる他作品との関連、リンクを
楽しめるのは間違いないと感じます。


ペギーの活躍はスカッとするのですが、それよりも個人的にはジャービスがお気に入りでして、
大富豪でしかも天才、が、女たらしで破天荒なハワードの執事として、英国紳士でエレガントであり
ながら、コミカルな面を見せる魅力的なキャラクターと思います。
このジャービスは後のトニー・スタークの家庭教師にもなり、彼の人工知能 ”J.A.R.V.I.S”にも影響
を与える人物です。

そして、事件の影にはキャプテン・アメリカであるスティーブ・ロジャースの血「SR35」が。

又、キャプテン・アメリカを題材にしたラジオドラマの収録状況と実際の事件現場がクロスオーバー
する画面構成が面白い。

兎に角、この時代のこの設定であるから逆に新鮮味があって楽しめるのではないかと感じた次第です。

S1の最終エピソードにゲストとして、「キャプテン・アメリカ」にも登場していたドクター・ゾラ
(トビー・ジョーンズ)も現れます。 

S2は、ロスアンジェルスが舞台となります。
ところが、S1とは異なり、他作品とのリンクも観られず独自の方向へ進みます。 これがマーベルファン
にとっては少し意見が分かれてしまった点ではないかと感じたのですが、そんなこんな(良く分からん)
で結局S2で打ち切りという状態になった様です。 今後再開もありうる様ですが・・・・。
個人的にはとても興味深く面白かったんですけどねぇ。
特に、ジャービスさん!
このキャラクターだけにフォーカスを当てて書き出してみたいと思う位興味深い楽しい人です。
S2の最後が意外な展開になっている為 中途半端な状態のままで終わっているので いずれ再開される
ことを期待してはいるのですが。



少し話がそれますが、”シールドと言えば
以前少し触れました「エージェント・オブ・シールド」のS5が噂通りDlifeで放送開始になっています。
ただし・・・、又もや吹き替え版なんです(泣) なので、ここはグッと堪えてもう少々我慢、Hulu
での字幕版配信を待つことに致します。

そして、
” Agents of SHIELD/Agent Carter Dubsmash COMPLETE” という楽しい動画を見つけました。
「エージェント・オブ・シールド」と「エージェント・カーター」の各メンバーが曲に合わせた口パク
をしている動画です。
少々長めの動画ですが、これがかなり楽しめるんです。ジャービスさんもコールソンさんもノリノリで(笑)
ジャービスさん少し壊れてる(泣)







↓ こちらです
https://youtu.be/9SkACYalluA






『雪の階』奥泉 光著

2018-05-02 | ブックレヴュー&情報
『雪の階』 奥泉 光

中央公論新社 (2018/2/7)
587ページ 本体2400円(税別

※ タイトル『雪の階』の”階”は(きざはし)とルビが振ってあります。

【内容紹介】
昭和十年、秋。笹宮惟重伯爵を父に持ち、女子学習院高等科に通う惟佐子は、親友・宇田川寿子
の心中事件に疑問を抱く。冨士の樹海で陸軍士官・久慈とともに遺体となって発見されたのだが、
「できるだけはやく電話をしますね」という寿子の手による仙台消印の葉書が届いたのだ――。
富士で発見された寿子が、なぜ、仙台から葉書を出せたのか? この心中事件の謎を軸に、ドイ
ツ人ピアニスト、探偵役を務める惟佐子の「おあいてさん」だった女カメラマンと新聞記者、軍
人である惟佐子の兄・惟秀ら多彩な人物が登場し、物語のラスト、二・二六事件へと繋がってい
く――。
内容(「BOOK」データベースより)
昭和十年、春。数えで二十歳、女子学習院に通う笹宮惟佐子は、遺体で見つかった親友・寿子の
死の真相を追い始める。調査を頼まれた新米カメラマンの牧村千代子は、寿子の足取りを辿り、
東北本線に乗り込んだ―。二人のヒロインの前に現れる、謎のドイツ人ピアニスト、革命を語る
陸軍士官、裏世界の密偵。そして、疑惑に迫るたびに重なっていく不審な死。陰謀の中心はどこ
に?誰が寿子を殺めたのか?昭和十一年二月二十六日、銀世界の朝。惟佐子と千代子が目にした風
景とは―。戦前昭和を舞台に描くミステリーロマン。


タイトル、装丁共に上品でシンプル、純文学風です。
過去の奥泉氏の作品から想像していた内容とは全く異なる文体、内容で久し振りに堪能した本格
派小説です。
582ページという分厚い作品で、読み始めた時は果たして読み終わるのか一抹の不安を抱いたので
すが、次第に引き込まれ大分時間が掛かったものの一気に読み終えました。

文体が段落が少ない長文であったり、古典的表現の単語、格調ある文体、昭和初頭(2.26事件間
近か)と言う時代設定に合わせ外来語の名詞は漢字表記にカタカナルビ付き(例えば、麺麭”パン”、
麦酒”ビール”、洋墨”インク”、木卓”テーブル”等々)という懲り方、等々この時代にあわせた
世界観に圧倒されます。 何となく三島由紀夫の世界を思い起こさせられました。

当時の華族の生活状態、女性の立場、考え方等新鮮に描かれていて、この点も非常に興味深い描き
方がされています。
伯爵令嬢の惟佐子のシチュエーション毎に着る着物や帯の細かい表現、又”顔をする”(化粧をし
てもらう)、”髪をする”(髪を結ってもらう)等珍しい表現もあり、本筋とは別に興味を惹かれ
ます。

惟佐子が寿子の心中事件に疑問を持ち、子供の頃の”お相手さん”であったカメラマンの牧村千代子
が調査を依頼され寿子の足取りを追って行くのがメインプロットであるが、その鉄道トリックを捕え
た部分は松本清張のミステリーを彷彿とさせられます。

華族の娘である惟佐子はカリスマ性を持つミステリアスな雰囲気を醸し出しています。 この当時
の女性としては珍しく数学や碁を好み、しかし鋭い観察眼で父親伯爵や周囲の人々を判断しながら
も余り心の内を見せないミステリアスな女性。親の進める政略結婚にも唯々諾々と従いながら一方
で何人かの男性と関係を結んだりする奔放な女性でありながら そんな行動にも何故か熱を感じさ
せられない。 そんなミステリアスな惟佐子の言動の源も次第に明かされていきます。

一方当時の女性には珍しい女性カメラマンとして働くいわゆる職業婦人である千代子は 周囲の偏
見にもめげず惟佐子に依頼された寿子の事件を探るうち協力者である新聞記者の葦原に惹かれてい
く気持ちに戸惑いながら心惑う生身の女性、行動力ある描き方は現代に通じるキャラクターとして
惟佐子との対比が鮮やかで面白い。

惟佐子の兄、弟、又行方知れずの叔父等の計り知れない人物達を盛り込み、2.26事件へと突き進み
つつあるこの時代の政界、軍部のきな臭い動きの中、同時に純粋な日本人の血を持つ「神人」の存
在というかけ離れた世界観等を交差させながら 幻想的な雰囲気も漂わせながら最後まで端正な描
き方で 新鮮な感覚を覚えながら読み終えます。

最後、千代子と葦原のハッピーエンドで締めくくられほっとします。

兎に角、久々に端正で格調高いとも思える日本語の美しさ等含めて 時代考証、魅力ある登場人物
等含め 推理小説としても最後まで引き込まれ 味わい深く堪能させられた作品でした。