The Game is Afoot

ミステリ関連を中心に 海外ドラマ、映画、小説等々思いつくまま書いています。

ドラマ『THE HEAD』 世界同時配信開始

2020-05-31 | 海外ドラマ
”THE HEAD”

全6話

以前から気にはなっていたのですが、何となくスルーしていました。
山下智久君がメインキャストの1人として出演するという事で話題になっていたようですが、その
点に関しては特にツボでは無かったので・・・。

そして、いよいよ公開日が発表された事で少し情報を見てみたところ、なかなか興味深い面白そ
うな内容なので これは是非観なければと思っている所です。



超大型国際ドラマと言われる『THE HEAD』は、ドラマ『HOMELAND/ホームランド』のエグゼクティ
ブ・プロデューサーを務めたラン・テレムが製作総指揮を務めていて、世界各国から実力派キャスト
を集結した規格外の国際プロジェクトと言われている様です。

2020年6月12日~世界30カ国同時公開となるそうですよ。
日本では同日午後10時からHuluにて配信されることが発表されました。

↓ Hulu 公式ページはこちら
https://www.hulu.jp/static/thehead/

↓ 予告編はこちら
https://youtu.be/Mk6c1pSQRgs

概要は、
夏期の調査研究を終えた「ポラリスVI南極科学研究基地」では越冬隊の10人を残し基地を去る。
越冬隊10人は6か月に渡り 南極を覆う長くて暗い冬を耐え研究を続行する事になる。
所がそのさなかに突如基地と外界の交信が途絶えてしまう。
数週間後夏期隊長ヨハンが率いるチームが基地に戻ると、そこにあったのは惨殺された7人の
死体。 残りの隊員は生存が確認された者もいる一方 行方不明になっている者もいた。
事件解決のカギを握る生存者たちの食い違う証言もあり・・・・。
陸の孤島とも言える南極の基地で極限状態におかれた人間たちの壮絶な心理合戦が繰り広げられる
ーーー震撼の極限心理サバイバル・スリラーが禁断の幕を開ける!
と言った内容の様です。
(ネタ元はHulu公式ページ、screenonline 等)

出演者は
アニカ・ルントクヴィスト役/ローラ・バッハ
ガス役/ハネス・フォーリン
ラモン・ラザロ役/アルバロ・モルテ
マギー・ミッチェル役/キャサリン・オドネリー
ニルス・ヘドランド役/クリス・ライリー
エリック・オスターランド役/リヒャルト・サメル
ヨハン・ベルク役/アレクサンダー・ウィローム
アキ・コバヤシ役/山下智久
エバ・ウルマン役/サンドラ・アンドレイス
マイルズ・ポーター役/トム・ローレンス




南極という いわば”クローズドサークル”で起きるスリリングなサバイバル・ミステリー(?)、「そし
て誰もいなくなった」の”南極版”といったところでしょうか?

それにしても、タイトルの ”THE HEAD” が何を意味しているのか?  
どんな展開になっているのか楽しみです。

余力があれば、観た後感想を・・・(不確定予告です)



『刑事モース~オックスフォード事件簿』 S5 字幕版放送情報

2020-05-27 |  ∟新米刑事モース/主任警部モース
”ENDEAVOUR” S5


久し振りの”モース”話題です。
大分待たされましたが、ようやくシーズン5の日本語字幕版が初放送になります。



シネフィルWOWOWにて、

Case 18:「堕ちたミューズ」”Muse” :6月9日(火)13:00~
Case 19:「死者のフィルム」”Cartouche” :6月10日(水)13:00~





現在も日本語字幕版再放送中なので、随分久し振りに”モース”を再試聴、再堪能中です。

そして、初放送分の前に 同じくS5 の再放送分6月放送予定としては、
Case 16: 「呪われたベッド」”Lazaretto” :6月2日(火)13:00~
Case 17:「不吉な収穫祭」”Harvest” :6月3日(水)13:00~

※尚、Case 20 ~Case 23の放送予定は現時点では発表されていません。 発表され次第追って
又ご紹介しましょう。

↓ 公式ページはこちら
https://www.cinefilwowow.com/englishdrama/#endeavor

又、WOWOWでは、
S6の2エピソードの7放送も7月24日からと予定されています。
Case 26:「甘い罠」”Confection”
Case 27:「新世界の崩落」”Deguello”
(こちらはこれ迄通り吹き替え版でしょうから 取りあえずご案内のみ・・・・という事で)

そして、過去のスケジュールから考えれば、夏頃から製作開始されると思っていたS8もCOVID-
19の影響で遅れるんでしょうねぇ。
 

『ハーリー・クィンの事件簿』アガサ・クリスティー著

2020-05-23 | ブックレヴュー&情報
「ハーリー・クィンの事件簿」創元推理文庫-2020/4/21

”The Mysterious Mr. Quin”
アガサ・クリスティー(著)、山田順子(翻訳)

《内容紹介》
常に傍観者として、過剰なほどの興味をもって他者の人生を眺めて過ごしてきた小柄な老人、サ
タスウェイト。そんな彼がとある屋敷のパーティで不穏な気配を感じ取る。過去に起きた自殺事件、
現在の主人夫婦の間に張り詰める見えざる緊張の糸。その夜屋敷にを訪れた不思議人物ハーリー・
クィン氏にヒントをもらったサタスウェイトは、鋭い観察眼でもつれた謎を解きはじめる。女王ク
リスティならでは深い人間描写が光る12編を収めた短編集。

大昔読んだ時は確か『謎のクイン氏』という日本語タイトルであったと思います。
今回は、”アガサ・クリスティー デビュー100年!” にあたり新訳、改訂版として新しく出版され
た版です。
何しろ前に読んだのは何時か覚えていない程の昔の事なので、今回殆ど初読みと言った感じでの再
読です。

12編の短編は、
ミスター・クイン、登場 : ”The Coming of Mr. Quin”
ガラスに映る影 : ”The Shadow on the Glass”
鈴と道化服亭にて : ”At the’Bells and Motley’”
窓に描かれたしるし : ”The Sign in the Sky”
クルビエの心情 : ”The Soul of the Croupier”
海から来た男 : ”The Man from the Sea”
闇の中の声 : ”The Voice in the Dark”
ヘレネの顔 : ”The Face of Helen”
死せる道化師 : ”The Dead Harlequin”
翼の折れた鳥 : ”The Bird with the Broken Wing”
世界の果て : ”The World's End”
ハーリクインの小径 : ”Harlequin's Lane”

この短編集に於ける探偵役はポアロでもミス・マープルでもありません。
60代後半の裕福で独身のサタスウェイト氏。 社交界に広い交友関係を持ち、絵画、演劇などの芸術
にも深い造詣を持つ紳士であるが、他人の人生の傍観者であり、優れた洞察力を持っています。
もう1人の探偵役(?)はハーリー・クイン氏。
ハーリー・クィン(Harley Quin)は名前から分かる様に、イタリアの即興喜劇の道化師ハーレクイン
(Harlequin)←イタリア語でのアルレッキーノ(Arlecchino)をイメージさせる謎の男です。
最初の「ミスター・クィン登場」で突然サタスウェイト氏の前に現れ、そこで起きた不可解な事件に
ついて語るサタースウェイト氏にキッカケを与え(キューを与え)る事により、真実へ導いていく。
クィン氏自体積極的に探偵として動く訳ではなく、サタスウェイト氏の優れた観察眼を刺激し、物事
の本質を暗示、糸口を示唆するだけで、気付きを与え、その後いつの間にか静かに去って行く。
又、その後事ある毎に心の中でクイン氏の登場を期待するサタスウェイト氏の前に現れ、共に事件
を解決して、毎回いつの間にか姿を消す謎めいたクィン氏の正体は・・・・。

どのお話も恋愛絡みの要素があり、幻想的な要素もありながら クイン氏の不思議な存在感と共に
ミステリ部分もクリスティならではの謎解きも納得できる結末になっています。

果たしてクイン氏は実在の人物なのか、幻なのか。
”見えない人”、”来ては去って行く人”、”どこの世界にも属さない人”である彼の実態、素性は
「海から来た男」でそれとなく示唆されていて、物悲しい思いをします。
そして、
”傍観者”として存在して来たサタスウェイト氏は、最後の「ハーリクィンの小径」でクィン氏から
ある結論を突き付けられることになる。

先に書いた様に、ハーリー・クィン(Harley Quin)は ”Harrlequin” のもじりですが、サタスウェイト
(Satterthwaite)は ”sat there to wait” (そこに座して待つ)にひっかけた名前であるのでしょうし、
”観客”の役割を与えられ、あちこちで数々の人生劇を見る事になり、クイン氏が”触媒”となり、その
謎ときをしていく。
と言ったゆったりと流れる 幻想味を帯びた、不思議でありながら クリスティならではの人間描写
も楽しめる素敵な作品だと再度感じさせられ読了致しました。


Netflix新ドラマ 『ホワイトライン』少しだけ情報

2020-05-19 | 海外ドラマ
”Whitelines” 

5月15日放送開始 Netflix
10 episodes
(イギリス/スペイン合作)

既に5月15日からNetflixでの配信開始されているのですが、記事にしようかどうか迷っているう
ちに出遅れました。
と言うのも、
以前も何度か書きました様にNetflix契約していないので、観られないしな~・・・・なのですよ。

しかし、
久々にローレンス・フォックス出演ドラマなので、やはり一応残しておかなければと思い、遅れば
せながら少しばかり情報をご紹介しておきます。(既に視聴なさった方も多いかとも思いますが)

このドラマ概要は、
20年以上行方不明になっていた伝説のDJの白骨死体が発見された事を機に、この兄の事件の真相を
追う為にイビサ島を訪れたゾーイ・ウォーカーが快楽的で退廃的な危ない世界へと引きずり込まれ
ていく・・・といった サスペンスドラマでもあり、人間の奥に眠るダークサイドな部分が描かれ
るヒューマンドラマの一面もある。
・・・って感じの内容の様です。
あのイビサ島の美しい風景も見どころ。
(Netflix公式ページその他から引用)





出演は、
ゾーイ・ウォーカー:ローラ・ハドック
アレックス・ウォーカー:トム・リース・ハリーズ
キカ・カラファト:マルタ・ミランス
オリオル・カラファト:ファン・ディエゴ・ボト
そして、
ローレンス・フォックスはデヴィッドという アレックスの友達役なのですが詳細は現段階では良く
分かりません。


↑ チョット怪しげなヒッピー風?

ローレンスは、大分長い期間ツイッター等の自撮り画像で長髪姿でしたので 何の為なのか、何かの
役の為なのかしら?と思いつつチェックを怠って居りましたよ。
この役の為だったんですね。


で、
この作品には随分気合が入っていた様で、放送開始数日前から”あと何日で放送だよ~”のツイート
が続いていましたし、放送後は各国の反響、ファンの感想等もツイートしています。
かなり高評価の様ですね(日本での評価は未だ良く分かりませんし、自分で観られないので何とも
言いようがない所が歯痒いばかりではありますが)

いずれ何かの機会を見つけ、或はDVDかで観たいと思っている所であります。

↓ Netflix公式ページはこちら
https://www.netflix.com/jp/title/80993591

↓ trailerはこちら
https://youtu.be/JIi8sV2uHko

それより、「女王ヴィクトリア」のシーズン3の放送を早くして下さいなッ!



BBC『シャーロック』における ”マインドパレス” 考 : 再掲

2020-05-15 | BBC SHERLOCK
※ 2014年11月24日付 ”Sherlock Review (4) ; Mind Palace考” に加筆補整した再掲です。

5年半以上前の記事にも拘わらず コンスタントにアクセス頂き、又 最近久し振りに『シャーロッ
ク』の再放送もあったせいか連日多くの閲覧を頂いている様で、ちょっとビックリしている所です。

当時まだブログを始めたばかりの新米で 手探りの状態であった為、改めて見直すと不手際、余
りにも不細工であった個所を今回チョコット手直し、補足をして再掲する事にしました。
(: 尚、この元記事を書いた時点ではS3迄に関してのみですので、”The Abominable Bride”
「忌まわしき花嫁」、及びS4に於けるマインドパレスには触れておりませんのでお含みおき下さい)

以下が当時の元記事です。


BBC3のツイッターに又面白いものが載っていました。

シャーロックのマインドパレス図です。
注目は、"Sex Drive" - Form of destruction, Do not Enter" (性的衝動の部屋 : 崩壊状態の為入室
禁止)となっています(笑)

これを見て、再度 ”Mind Palace”について考えてみようと思います。

"Mind Palace” 「マインドパレス」或は ”Memory Palace” とは頭の中に記憶の置場(棚、小箱、
冷蔵庫、鏡等あらゆる場所に)記憶をしまい込み、記憶を呼び戻す必要があれば目を瞑り それ
ぞれの記憶を仕舞った場所に行きそれを取り戻す方法です。
因みに日本語字幕では「精神の宮殿」となっていましたが、これはチョット微妙な感じではありま
すが、日本語に置く場合は表現が難しいとは思います。

スミソニアンがシャーロックのマインドパレスは古代ギリシャ人も使っていた記憶術であると述べ
た記事もあります。
その一部抄訳は:

「SHは作品を問わず数多くの情報を頭の中に詰め込んでいる人物であり、推理をしたり最も難解な
謎を解く場合は何時でもその情報を事細かに引き出せる。
BBC版に於いてもその例外ではなく、但しBBC版の製作者達は 古代ギリシャ人が記憶に用いた能力
をそっくりそのまま彼に授けた -それがマインドパレスだ。 勿論ホームズである事(そしてTV
番組である事)から、彼のマインドパレスは平均より優れている。」

正典に於いてアーサー・コナン・ドイルは”Study in Scarlet”「緋色の研究」に於いて「過去の事件
等役立ちそうな記憶のみ注意深く彼の脳の屋根裏部屋に保管していた。
本当に必要な物に場所を明け渡す為に残りは捨て去ったのだ」 - 余談ですが、この時に地球が
太陽の周りを回っているという事実でさえ重要な物とみなしていない(“The Great Game” 「大いな
るゲーム」 で使われたセリフもありました) とも記されて居ます。 
この時は”脳の屋根裏部屋”(Brain attic)と言う言葉で表現されています。

マインドパレスはシャーロックのみならず、ハンニバル・レクター博士、TVドラマ ”メンタリスト”
のジェーンも用いているし、マグヌッセンも用いていました(マグヌッセンの記憶場所は脳内の地下
室でした)つまり、ある種の天才達が用いる記憶術なのでしょう。

シャーロックによって ”マインドパレス” と言う表現が初めて登場したのは ”Hounds of the
Baskerville”「バスカヴィルの犬」でした。
この時の テロップ、画像を使用したマインドパレス表現は斬新で素敵でした。

このシーンで個人的に ”Hound Dog”がツボでしたね。 人の真似をするのが上手いベネディクト
のエルヴィスの振りが良く似ていて・・・

その次は”The Empty Hearse”「空の霊柩車」での地下鉄推理 :  
 
シャーロックの瞳に乾杯! →「カサブランカ」(古!)

”The Sign of Three”「三つの兆候」での法廷シーン:


このシーンを見て感じたのは、
シャーロックの中でのマイクロフトの位置(兄の頭脳を高く買って居り、頼りにしているのだと)、それと
やはりアイリーンをマインドパレスに仕舞っているのだと言う事。

そして問題の”His Last Vow”「最後の誓い」ではシャーロックのマインドパレスの中に秘められた事象が
大きな意味を持っていた事でした。


まづ、一番の奥底にモリアーティーが存在している事。
モリーやアンダーソン迄居るのに何故かジョンが存在していない。
心を穏やかにする為の存在として、又子供の頃のトラウマとしてのレッドビアード。
そして、又してもマイクロフト。

HLVは泣ける場面が多かったのですが、なかでもレッドビアードに関しては未だに観る度涙です。
レッドビアードに関しては、”The Sign of Three”で唐突にマイクロフトが口にして以来、色々論争が起き 
様々な推理、見解が噴出していましたが、この点は長くなりそうなので、改めて触れてみようと思っています。
※追記加筆
”レッドビアード”に関しては、S4E3”The Final Problem”「最後の問題」で解明されました。(想定外の衝撃
の結果でしたが・・・)

繰り返しますが、何故シャーロックのマインドパレスにジョンが存在しないか? に関しても色々な考察が
出ています。
今後何かの折にこの点に関しての解明がされるのか・・・どうなのでしょう。

そして、最後に又もやファンアートによる「シャーロックのマインドパレス考:


(source : mekshk)


この画像はTシャツにもなっている様です。  

~~~~~~~~~~

以上が再掲記事でした。
随分久し振りの「シャーロック」です。何年振りでしょうねぇ。
あんな事、こんな事があったな~・・・と  あの当時を懐かしく思い出しながら記事見直し、補正を
致しました。

『ローマ警察殺人課 アウレリオ・ゼン 3つの事件』

2020-05-12 | 海外ドラマ
”Zen”

BBC One 2011年初放送
3 エピソード

このところ面白そうなドラマが少なく、古いドラマをあれこれ検索してしていましたら 偶然見つけ
て 何の事前情報も調べず観始めたドラマです。
(ただ、ルーファス・シーウェルが出てる!って事だけで・・・・)
何となく観始めたものの、これが予想外の面白さでした。

原作はマイケル・ディブティンのアウレリオ・ゼン シリーズ(読んだ事は無いのですが・・・)
シリーズは11作書かれている様です。



ローマ警察殺人課の刑事アウレリオ・ゼンを演じているのはルーファス・シーウェル
(『女王ヴィクトリア』ではメルバーン卿という美味しい役でイメージチェンジ、又BBC版の『蒼ざ
めた馬』でも主演しています←このドラマは以前コチラでご紹介しましたが、今の時点では日本放送
は未定です)
又、殺人課チーフの秘書であるタニア・モレッティーを演じるのは『007 カジノ・ロワイヤル』で
ボンド・ガールのソランジュ・ディミトリオスを演じたカテリーナ・ムリーノ。

BBCが製作し、主な出演者も英国俳優なのですが、内容はイタリアの物語です。
勿論英語なのでチョットばかり違和感もあるのですが、英国ドラマとして過去には「刑事ヴァラン
ダー」(スウェーデン)や「警視メグレ」(フランス)等他国の物語もありますしね。

何となく古めかしさを感じさせる音楽、少しくすんだトーンの画面作り、ローマで撮影されているの
で異国情緒も感じさせながら、次第に”英国”製作の”イタリア”ドラマと言う違和感も薄れてきます。

キャストは、
アウレリオ・ゼン : ルーファス・シーウェル(殺人課の刑事)
タニア・モレッティー : カテリーナ・ムリーの(殺人課チーフの秘書)
レオ・モスカーティー : スタンリー・タウンゼント(ゼンの上司)
アメディオ・オルシーニ・コロナ : ベン・マイルズ(内務省の役人)
ジルベルト・ニエッドゥ : フランチェスコ・クイン(ゼンの友人)


ローマ警察殺人課のアウレリオ・ゼンは汚職警官が多い中、誠実で潔白な人物として知られ、
署内では微妙な扱いを受ける事も。 妻とは別居。母親と同居している30代後半のベネチア人。
刑事であった父親もアウレリオが子供の頃殉職している。

各エピソード共にミスリードが幾つも組み込まれ、小どんでん返し、大ドンデン返しに翻弄され
ますので ネタバレはなしにしてほんのチョッピリ概要だけ。

E1:「血の復讐」
実業家ファソの殺害容疑者であるファバローニが突然自供を覆し無実を主張した事により、警
察の威信、内務省の役人であるアメディオの介入等相反する命令に悩みながら捜査を続ける
ゼンの周囲にも過去の事件で彼に恨みを抱くギャング親子の魔の手が伸びる。

セクシー美人のタニアを巡り、誰が最初にモノにするかで賭けが行われる署内でもゼンは興味
を示さない(一応)

E2:「愛憎と陰謀」
高名な貴族のはみ出し者であったウンベルトが深夜デヴェレ川に架かる橋から飛び降り自殺を
した。 
当直でもないのに何故か現場に呼び出されたゼンの元に再び内務省のアメディオが現れ、迅速
に事件を処理する様に命じられる。
調査を進めるゼンはウンベルトがある秘密組織と係っており、その秘密を売ろうとしたところを
他殺された可能性があると気付く。
しかし、その証拠が消え 警察署内部の者が係わっている可能性もある。
自殺か他殺か・・・。 警察と内務省の板挟みになるゼン。
事件には「カバール」と呼ばれる秘密結社の影が見え隠れする。

この回では、ゼンさんは何とタニアと急接近。
又、上司のモンカーティーが心臓発作で倒れる。
ゼンの別居中の妻が現れ、正式に離婚して欲しいと申し出る。

E3:「欲望の渦」
富豪で大臣の親友であるルッジェーロの誘拐事件が発生。
内密に接触した弁護士は射殺されてしまう。
ゼンに反感を持つ新任の課長ヒューバと共に再び内務省に呼ばれたゼンはブッジェーロを生き
て取り戻す為誘拐犯と交渉する役目を任せられる。
クセのあるミレッティー家の人々に翻弄されながら誘拐犯との交渉を開始するゼン。

タニアは夫と離婚裁判が決裂。

この回でゼンは絶体絶命のピンチに陥り、ハラハラさせられます。
しかし・・・・。

と、最後は予想外の展開で思わずホッとしたり、ニヤリとさせられますね。



それにしても、このゼンというキャラクターが非常に興味深く、誠実で堅物と言われながら、一方
ではしっかり落としどころを押さえていて、最後はキチンと決着を付けている。
良い人なのか、やり手なのか良く分からないけど、兎に角真摯に捜査をしているのは間違いな
い刑事なのでしょう。
なかなか魅力的な人物です。

自分で何度も強調する”ベネチア人”であるという点は、”ベネチア人”の特性が分からないので、
”ローマ人”との違いが分からないのですが・・・・。

原作は11作あるとの事でしたので、続編を期待したかったのですが残念ながら3エピソードのみ
で終わっている様残念です。

濃いめのルックスでイタリア人としてもあまり違和感のないルーファス・シーウェルは、最初に書
いた様に 「女王ヴィクトリア」でのメルバーン卿でイメージチェンジを感じた方も多いのではな
いかと思いますが、かななかとクセになる俳優さんです。
この後、BBC版の「蒼ざめた馬」の日本放送を待つばかりです(サラ・フェルプスの脚本には一縷
の不安もありながら・・・)


『マリーゴールド・ホテルで会いましょう』2011年

2020-05-07 | 映画
”The Best Exotic Marigold Hotel”


この作品は日本公開当時映画館に行くつもりであったのに、遂に機会を逸し 何故かそのまま
になっていました。

偶然Huluで配信されていたのを見つけ、大分遅くなりましたがようやく見る事が出来ました。

『マリーゴールド・ホテルで会いましょう』”The Best Extotic Marigold Hotel”は2004年刊行
のデボラ・モーガンの小説 ”These Foolish Things” を原作とした映画で、兎に角出演者が
超豪華版です。

キャストは、
監督 : ジョン・マッデン
出演 ;
イヴリン・グリーンスレード : ジュディ・デンチ
ダグラス・エインズリー : ビル・ナイ
ジーン・エインズリー : ペネロープ・ウィルトン
ミュリエル・ドネリー : マギー・スミス
ノーマン・カズンズ : ロナルド・ビックアップ
グレアム・ダッシュウッド ; トム・ウィルキンス
マッジ・ハードキャッスル : セリア・イムリー
ソニー・カブ― : デヴ・パテル


【あらすじ】
「マリーゴールド・ホテルで、穏やかで心地良い日々を-」という宣伝に魅力を感じ、イギリスから
インドに移住してきたシニア世代の男女7人。夫を亡くしたイヴリン(ジュディ・デンチ)をはじめ、
それぞれに事情を抱える彼らを待ち受けていたのは、おんぼろホテルと異文化の洗礼だった。
そんな周りの様子を尻目にイヴリンは、街に繰り出しほどなく仕事を見つけ……。
(シネマトゥデイ)

↓ trailer はこちら
https://youtu.be/nQuYj34YITg


イヴリン
40年連れ添った夫を亡くしたイヴリン。
夫の残した多額の負債を返済するために自宅を売却せざるを得なくなり、同居を奨める息子
の申し出を断り、インドのマリーゴールド・ホテルで1人暮らしをする事を決心します。


ダグラスとジーン夫妻
IT分野で企業した娘の為に退職金を出資したが、その事業に失敗してしまったので自分達の
老後の資金を失ってしまった。すこしでも豊かな生活を・・・とインドに行くことを決心。

マッジ
何度も結婚離婚を繰り返し未だにパートナーに巡り合えない。 お金持ちのパートナーを探す
為インドへ。


ミュリエル
大腿骨の手術をしなければならないが、半年待ちと言われ その後のリハビリの費用も掛かり
過ぎる為 インドでの手術、療養を決心する。 英国至上主義で人種偏見が強い気難しい女性。

ノーマン
最後のロマンスを求めて異国の地、インドへやってきた。

グレアム
突然判事を辞め、かつて若き日を過ごしたインドへ。青春時代に愛したインド人使用人の息子に
会いたいと 葛藤に揺れながら必死で彼を探す。

これらの7人が辿り着いた「マリーゴールド・ホテル」は豪華リゾートホテルの筈がオンボロの
ホテルであった。


↑ デヴ・パテル 若いです
支配人のソニーは父親から譲り受けたこのホテルを何とか一流のホテルにしたい夢をもちな
がら 改修のための融資も受けられず、右往左往。
電話も使えず、ドアの無い部屋があったりと とんでもないホテルではあったが、想定外の事態
に戸惑いながら、帰国も侭ならない7人は 前向きにそれぞれの生活を始める事になります。


ジャイプールの街の喧騒、混沌とした土地の様子、貧しいながら活気に溢れた人々の生活の
様子も絡めながら、そんな未知の土地での出来事を通してそれぞれの考え方も変わり、次第
にこの土地での生活を前向きに進みだす人。
自分達が暮らしていた人生とは全く違った文化、カオスの街で新たな一歩を踏み出そうとす
る人、踏み出せない人。

何と言っても、この贅沢で超豪華な熟練俳優がそれぞれのキャラクターに重みと安定感を与
えています。
”コメディー”と謳われていますが、確かにクスッとさせられたりニヤッとさせられたりする場面
もありながら、単なるコメディーでは終わらない温かみ、深み、コクがある素敵な作品でした。


7人の初老の人々とソニーとその恋人の若者たちを上手く絡めながら、最後はほんのりさせら
れるエンディングになっています。

それにしても、ジュディー・デンチは勿論ですが、マギー・スミスの存在感は素晴らしいです。
最後はビックリする様な変化を遂げます。
話はそれますが、マギー・スミスとペネロープ・ウィルトンは”ダウントン・アビー”で共演して
いますね。

「本当の失敗は何もやらない事」
「夢は必ず叶う。 叶わないのは、まだ途中なだけ」
↑ 素敵な言葉です。 座右の銘にしよう!
他にも生きる意味を考えさせられる数々の名言に出会えます。

優しい気持ちになれる素敵な映画でした。

尚、この作品の続編として、
2015年には続編として、「マリーゴールド・ホテル幸せの第二章」”The Second Best Exotic
Mrigold Hotel” が製作されています。
この作品には、リチャード・ギアが出演(ちょっと意外)しています。
これに関しては、機会があれば後日触れてみようと思います。


『FARGO/ファーゴ』シーズン4

2020-05-03 | 海外ドラマ
”FARGO" : Season 4

10 episodes

映画”FARGO”のドラマ版、アンソロジーシリーズ『FARGO/ファーゴ』のシーズン4の情報です。

一昨年こちらでシーズン3までの情報をざっとご紹介したのですが、各シーズンのテーマとしては、

シーズン1 : 映画で描かれていた19年後の2006年が舞台


シーズン2 : シーズン1の27年前、1979年が舞台


シーズン3 : シーズン1の4年後、2010年が舞台


そして、今回のシーズン4は、1950年第のミズーリ州カンザスシティーが舞台になっている様で、


イタリア系とアフリカ系の犯罪組織の抗争がテーマになっているとか。
過去シーズンよりスケールが大きくなっていると云います。
が・・・ギャングとかマフィアとかっていうのは余り好みにジャンルではないのですが・・・・。

しかし、何と今回はベン・ウィショーが出演しているという事で、これは一応観たいリストに
入れなくちゃ・・・ですね。

クリエーターはこれまで同様にノア・ホリーが担当



シーズン4のキャストは、
クリス・ロック
ベン・ウィショー
ウゾ・アドゥーバ
ジャック・ヒューストン
ジェイソン・シュワルツマン
その他





これまでの3シーズンで、何と言ってもシーズン1が強く印象に残っていて、本当に面白
かったんですよ。 何てったって、マーティン・フリーマンの演技が素晴らしくて。
あっという間に観終わった事を覚えています。
しかし、
次のシーズン2は、余り印象に残っていなくて 何となくサラッと観たって感じ。
シーズン3は、ユアン・マクレガーが2役双子を演じるという美味しい内容であったにもかかわら
ず、何故か途中で脱落。

と言う訳で、新シーズンがどんな風なのか、兎に角ウィショー君目当てに取りあえずは観てみな
くては。

↓ Official trailer はこちら
https://youtu.be/I4ISTHi45_s

シーズン4は米FXにて4月19日放送スタートが予定されていましたが、今回の新型コロナに
よる製作延期により放送日は未定となっています。
従って日本放送日も未定です。