写真エッセイ&工房「木馬」

日々の身近な出来事や想いを短いエッセイにのせて、 瀬戸内の岩国から…… 
  茅野 友

奥様方よ

2006年03月20日 | 生活・ニュース
 今朝の新聞に、54才の主婦が短いエッセイを書いていた。「2人元気で」と題して、次のような趣旨のことを書いている。

 「定年後、夫に家でゴロゴロされて、食事の用意など気兼ねしながら遊びに行くのはいやだ。でも、定年後は少しのんびりして欲しい。炊事洗濯は今すぐ出来なくても、ひとつでいいから家事を手伝ってくれるようになるとありがたい。

 欲を言えば、地域のために出来ることをしてくれたら嬉しい。それから、妻が外出するときには気持ちよく送り出して欲しい。これからも2人元気で長生きしましょう。夫が長生きしないと、年金が少なくなります!」と。

 定年後、数年間が過ぎた私は、このエッセイを「うんうん、そうそう。書いてある通りだな」とうなずきながら読んだが、最後のところで苦笑いをした。

 長いサラリーマン生活の疲れも、定年後、半年間何もしないで休んでいると、少し退屈な日々に変わってくる。

 熟年離婚を宣告されないように、奥様には気を使う。ここ2,3年で、数日間奥様がいなくても生きていけるよう、料理の腕は上がっている。料理といっても、難しいことは出来ない。

 レパートリーは、焼き飯・天ぷらうどん・ラーメン・各種パスタ・カレー・ハヤシライス・焼きぎょうざなどで、焼き飯以外はレトルト食品である。

 正確に言うと、温めるだけだから、料理をやっているとはいえないかもしれないが、出かける奥様に余計な心配をかけることはない。

 家事の手伝いといえば、風呂トイレの掃除・お買い物の送迎・鉢の水やりくらい。あまりやっている方ではないが、やれば感謝されている。

 地域のためにと言えば、民生のお手伝い・自治会資料をパソコンで作成・子供会行事への参加・家の近くの道路の清掃などの、小さなボランティア。

 奥様はとかく外出が多い。私はお昼のご飯を気にしながらも、「いってらっしゃ~い」と明るく大きな声で、いつも気持ちよく送り出している。

 ということで、この主婦が書いているような、定年後の夫としての最低限のことはちゃんとやっているように感じた。

 そしていつも「2人そろって、元気で長生きしましょう」と、奥様に優しく言ってもらっていたと思っていた。

 しかし、まさか、うちの奥様に限って「年金が少なくなるから……」などとは、決して思っていないと信じたい。信じます。信じるとき。信じれば。信じろ!

 奥様方、どうか年金・年金とあまり言わないでください。世の夫はみんな、年限のない「ネンキン奉公」をやるつもりで頑張りますので……
  (写真は、健気に、お買い物の送迎待機中の「ロードスター」)

10 コメント

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Unknown (むっく12世)
2006-03-20 10:51:14
 何か、我が身の事を書かれているようで、一人で納得しておりました。

 本当にその通りだと思いますね。昔は定年後は二人仲良く旅行の遣り放題だと思っていたのに、年金や税金等が何から何まで狂ってしまって、今の生活を維持する事が精一杯と言う状況になってしまいました。



 そんな中で末永く夫婦仲良く暮らしていく事は大変ですよね。結局、我慢と忍耐なのかなあ?
ご無沙汰しました (小鳥沢)
2006-03-20 16:46:11
春先の気の緩みでしょうか、デジカメが手元に無く、寂しかったのでしょうか・・・風邪をひいてしまいました。

やっと、元気になりました。

今日は、ゆっくり拝見しました。

”ハートリーの目”クロステッチと額が見事に、完成されましたね~!

もう感心してしまいました。

”奥様方よ”・・・読んでるうちに、年金を除いて、私も願っている一人と思いました。

私は、総て整えてから出かけますので、出かける前に疲れてしまいます。

ロードスターさんは、奥さま思いの素敵な方ですね。

女性は、少しでも協力してくれると、うれしくて倍にしてお返しします。

お互いに、少しの自由時間を愉しんでいます。
むっく12世さん (ロードスター)
2006-03-20 22:47:14
ほどほどの生活でいいから、夫婦仲良く元気でいきたいものですね。我慢のしすぎもいけませんよ。

小鳥沢さん (ロードスター)
2006-03-20 22:50:45
ブログが途切れて心配していましたが、直ってよかったですね。

男は奥さん抜きではやはり生きていけない動物のように思います。

大事にしてあげてください。

Unknown (かな)
2006-03-20 23:43:22
なるほど、年金ですね。

まだそこまで意識してませんでしたが、それもあるなぁ…。

と、一人で納得していますが。



体調不良の続く主人に、私は「介護だって大変なんだから、長生きしてね」なんて言ってます。



方や主人は、結婚直後は忙しかった私に代わって家事を手伝ってくれたりしていたので(引き続き子どもができればまた育児で手が回らない部分をやってもらったり)、私より気が回ると思います。



子どもが親離れする頃には、私は外を飛び回っているかもしれません。

家事は引き続き主人が負うところが多いかも、と思います。

まあ、ボケ防止ということで許してもらおうかと。
今回はまともなコメントのつもり (みやび)
2006-03-21 08:10:12
こないだは失礼しました。ロードスターさんの文章がわかりにくいはずないでしょう、私が最後まできちんと読まなかったんです、亀に目を奪われて。



とそんなことはさておき、今回はばっちり!読ませていただきました。興味深い内容でしたし。



私のブログでも書きましたが、私が仕事をやめたら当然専業主婦ですよね。そう考えるとどうしてもお金のことは考えずにいられません。年金はまだ先の話ですが、無関心ではいられません。問題は、主人を「収入源」としか考えないかどうかだけ。少なくとも、「長生きしてくれないと年金が減ります」なんてきつい冗談を書けるのは仲の良い証拠(って誰が書いたのかわかりませんが)だし、ロードスターさんだって、読んでる限り心配はいらなさそう・・・



本当に「主人=金の出所」なんて思っている人は、年金生活に行き着く前に離婚してるだろう・・・って思いたいな。そうでない人たちもいるのかな・・・
かなさん (ロードスター)
2006-03-21 09:35:20
最近の男の人は、われわれ世代とは違って、火事は何でも出来るのでしょうか。



協力し合って・・・頭ではよく理解できるのですが。
みやびさん (ロードスター)
2006-03-21 09:37:56
年金以前に、元気で仲良くですよね。

おっしゃるとおりです。

仕事のこと、大事にしてください。
未然形&終止形 (踏青)
2006-03-21 11:13:15
いつもながら、結構キツイ話をおもしろく読ませていただきました(笑)

私の場合も毎日毎晩のように、未然形&終止形で、悩んでおります。

踏青さん (ロードスター)
2006-03-21 12:01:11
健康に気をつけて、お互い頂けるものはいただき、有意義に過ごし、終止形にもって行きたいものですが・・・