みみずのしゃっくり

みみずのしゃっくりのように役に立たないことを不定期に書き込むブログ。
専属スターはいませんが、猫っぽい内容です。

また猫の人

2018-01-29 | おきにいり

以前に紹介した猫の人に続いて、もうひとり・・・ここでは猫さんだけがテーマです


アラビアのロレンスとして知られるT・E・ロレンス

オーガスタス・ジョンの素描ポートレート


TELが5才の頃の母親の思い出話
ある日息子の姿が見えないので、家の中と庭を探したところ、庭の片隅に座って、迷い込んできたらしい猫を膝に乗せて撫でながら
「こんな美しい動物は、これまで見たことが無い」と言ったそうな。
たった5才の子供としては随分大胆な発言です。5年間の人生で見た動物の数は限られているに違いないわけで・・・

しかし、この人の猫好きは生涯変わらなかったようです。
「人間がどんなに努力したところで猫の美しさには及ばない」と自著の中で書き記しています。

実は私も、この意見に賛成なのです。猫さんの美しさには人間はとても敵いません。
古いミュージカル「キャッツ」がウィーンで長年上演されていたときも全然見に行く気はありませんでした。
スイスの友達に何で見に行かないの?と尋ねられたときには「出演するのが全部猫なら見に行くけど、人間がどんなに扮装しても、猫には到底及ばないから」と答えたものです。

今回も猫さんの画像がなくてすみません


さて、良くロレンスと対比される犬の人


ここでは珍しくベルベル人の「女装」をしています


以前の「犬の人」で、イザベルがリヨテ将軍のため諜報員として活動したことを書きました。しかし、イザベルは植民地主義が嫌いでした。フランスからの入植者には全く接しなかったため、逆にアルジェリア人の独立運動を支援するアジテーター、あるいはスパイと誤解されました。
それが何故、フランス軍の指揮官のため働いたのか、という問題は「イザベル圏」でよく論議されたテーマですが、多分、なるべく波風を立てたくないというリヨテの意向に共鳴したのではないかと推定されます。

第一次大戦勃発時、ヨーロッパ列強の主要な政治家・軍人が揃って「やっと待ちに待った戦争だ!」と大喜びした中でリヨテは、この戦争を「狂気だ」と評した少数派です。もちろん職業軍人ですから平和主義者ではありません。「ヨーロッパ諸国の戦争は内戦と同じことだ」というのがリヨテの理由でした。この発想は現在の欧州連合につながるものです。


TELに関する本は日本でも沢山出版されています。

私の読んだ本は
Seven Pillars of Wisdom
The Mint
Crusader Castles
The Home Letters of T.E.Lawrence and his Brothers
John E.Mack: The Prince of our Disorder
Jeremy Wilson: Lawrence of Arabia
その他色々

詳しくは英語ウィキを御覧ください。


 ちょびっと蛇足

大柄で男装を通したイザベルに対し、TELは小柄だったので時々女装で敵地を偵察したりしています。






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