むぎの城さんぽ

日本100名城&続日本100名城を巡っています。
近頃は山城歩きもエンジョイしてます!

横手城(秋田県)

2023年04月03日 | 百名城以外の城
横手城よこてじょう
別名朝倉城・阿櫻城・韮城・龍ヶ崎城・衝城
構造山城
築城者小野寺氏
築城年代1532~1537(弘治年間)
指定史跡
場所秋田県横手市城山町29-1 地図

横手城は、城主の小野寺義道が反徳川方にあったため岩見国(島根県)へ配流され
1602年(慶長7年)に佐竹氏が城主になると、久保田城の支城として
伊達氏、須田氏、戸村氏と城代が置かれていました。
戊辰戦争では庄内藩・仙台藩・山形藩からの攻撃に遭い、城は炎上し廃城となりました。



三の丸

横手城の登城口としての古道「七曲」を登って来るのが本来ですが、
歩かずに三の丸まで車が乗り入れ出来るので、車で来てしまいました。


武者溜り

三の丸にある武者溜りです。


駐車場

途中にも駐車場がありますが、三の丸まで車で来ることが出来ます。



この先二の丸には、天守閣型展望台が建てられています。
シンボル的な建物です。


模擬天守

中は資料館になっていて、歴史的資料だけでなく、美術・工芸などを展示しています。
最上階は展望台になっていて横手の市街地など一望出来ます。



これは何という日本語?と思いきや
「よくいらっしゃいました」という方言なんだそうです。
地元の方と会話する機会がなかったのでこのような言葉を直接耳にすることはなかったのですが
歓迎して頂き、ありがとうございました。



昭和40年に、東北地方で最初に造られた模擬天守です。
確か我が家に昭和40年と刻まれた会津の鶴ヶ城の瓦があったはずだが?
と思ったのですが鶴ヶ城は復元天守でした。


眺望




二の丸側から見た本丸。



二代将軍徳川秀忠の暗殺を謀った宇都宮城の「釣天井事件」で
配流された本多正純・正勝父子が亡くなるまでこの地で幽閉されていました。


小野寺氏彰徳碑

小野寺氏は、南北朝時代に下総国から稲庭へ移住し、この地に横手城を築城しました。
豊臣秀吉による奥州仕置きでは所領の3分の1を削られ、
関ヶ原の戦いの際は、西軍に味方したとみなされ、慶長6年に改易となり
石見国津和野に預けられ小野寺氏の時代は終わりを告げました。



一国一城令が発布され、当時久保田城の支城であった横手城は重要な拠点であることを
佐竹氏が幕府に働きかけたことでなんとか取り壊しを免れることが出来ました。


畑義三郎胸像

家業の醤油醸造業を営む傍ら、長年手弁当で公園の整備をやって来られた畑義三郎氏の胸像です。
戦争で荒廃した城山を見て、住民が憩える場所にしたいという思いで
雨の日も風の日も作業着に長靴を履いて、たばこ入れを腰に作業を行い、
市民に親しまれ、尊敬された人物とされています。


犬走跡

畑義三郎胸像の裏手にある土塁。
現在道路で本丸と武者溜が分断されていますが、古い絵図を見ると
この犬走を使って本丸へと往来することが出来たのではなかろうか。


大手門跡

七曲を登り切ったこの場所(写真の右手)に大手門がありました。



本丸への登り口です。
現在秋田神社の痛みが激しく立入禁止状態です。



本丸の周りを一周して入れる場所をさがしてみたのですが、
本丸へのどの入口も関係者以外立入禁止になっています。



横手城は韮城とも呼ばれていました。
それは、土が崩れないように斜面に韮を植えたことからそう呼ばれていたのですが、
敵が斜面を這い登ることができないようにもなっていたようです。


本丸跡

佐竹氏の時代に縄張の変化があったようですが、
本丸はほぼ当時のままであまり手を加えられていないようで、原型を留めたままのようです。


秋田神社

横手城は戊辰戦争で焼失しましたが明治12年、
ここ本丸跡に秋田藩主佐竹氏を祀るために秋田神社が建立されました。
焼け残った横手城の資材が使用されており、中には戊辰戦争で受けた銃弾の跡が残っているとのことですが
現在は立入禁止となっていて見学することは出ません。


案内看板



妹尾兼忠碑

妹尾兼忠の怪力伝説が刻まれている石碑と、
妹尾兼忠が片手で運んだという巨石があります。




本当はかまくらの時期(2月)に来てみたいとずっと思っていたのですが
なかなかタイミングが合わず、今回かまくらは断念。
以前県立近代美術館を訪れた際に、横手城を訪れるチャンスもあったのですが
その日は暑さと歩き疲れで体力が残っておらず、見送ってしまったので
今回は横手城を目的としてやって来ました。


令和4年7月16日登城


今回の参考本



公式 日本城郭検定過去問題集 改訂新版 発売されます!

2 コメント

コメント日が  古い順  |   新しい順
Unknown (カズT)
2023-04-09 13:36:43
遠くだからなかなか行けないけれど、母親の故郷でもあるから行ってみたいなあ・・・。
Unknown (むぎ)
2023-04-10 14:52:26
カズTさま
コメントありがとうございます。
焦らずとも、いつか行ける時が来ることを願っています。

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