monmon photo
日頃撮影した写真の記録。鉄道中心に。

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青森駅を後にすると、津軽半島へのアクセスに便利な国道沿いのネットカフェへ。3時間ほど仮眠をした後、3時半に出発。一路、中小国を目指します。4時前には空はうっすら明るくなってきます。東の空に雲らしい雲は無く、快晴に近い状況になりそうです。青森市内は現時点で霧の発生も無く、良いコンディションが期待できます。

早朝撮影はまず札幌行き「北斗星」からですが、撮影地としては、蟹田-中小国 間の昨年、曇り空で撃沈した踏切わきか、中小国-中小国信号所 間の農道に沿ったストレートを考えていました。すぐ後に来る本命「はまなす」もあり、大きく動きたくはありません。また、この時期撮影者も集まるようなので、移動して直前に撮影地へ着いても良い場所が無いかもしれません。
そこで、まずは第1候補として早めに中小国-中小国信号所のポイントへ向かうことにして中小国駅前を目指すことにしました。

順調に国道を北上し、瀬辺地あたりでは数名撮影者の車と思われる車が数台待機していました。天気も良く、撮影者も多そうです。4時頃に中小国駅前の小さな広場に着くとすでに明るく、霧は微塵もありませんでした。これはかなりついており、当たりの日にやってきたと期待が高まります。

駅前に車を止めて、撮影にまではしばらく徒歩で移動となります。昨シーズンまでは撮影地まで車で乗り付けられたようですが、おそらく撮影マナーの低下のためか、撮影地入り口の農道わきに看板が設置されてしまいました。非常に残念な事ですが、駅前に車を止めての移動が必要となってしまいました。下の写真で左から3/5程度の所まで線路沿いの砂利道を歩く必要があり、5分程度かかります。それでも、この地域の方は心が広いようで、車での乗り入れは禁止していますが、立入り(撮影)までは禁止しておらず、5分程度の機材を持っての移動でこの条件で撮影できるのであれば感謝せねばなりません。


まだ4時過ぎでしたが、すでに駅前には5台以上の車が停まっており、10名以上の撮影者がぞろぞろ歩いている姿が見えています。線路脇の下草や標識類が気にならず、すっきり撮影出来る地点にたどり着くと、すでに線路脇のポジションは埋まっていました。多くの皆さんは「はまなす」がメインで、完全順光にはならない「北斗星」はついでというスタンスのようです。たしかに、「はまなす」メインのポイントでは振り返って「北斗星」を撮ると線路脇の支柱などがうるさく、すっきりした写真にはなりません。せっかくはるばる来たので、「北斗星」も編成撮りしたいので、200mほど中小国信号所寄りまで移動して撮影することにしました。カメラバックを「はまなす」撮影時に戻ってくる位置に置いて場所取りをして移動をします。仮に位置を決めた後は、撮影集団まで戻り、「北斗星」通過時に問題にならない事、「はまなす」通過時には撤収していない事を互いに確認し安心して微調整に移ります。結局私が移動すると最終的に5名ほどがついて来ました。

出来れば、釜に架線柱が串刺しにならないような位置に先頭を持って来たいのですが、下草や後の撮影者のことを考えると、今の立居地から大きく動くこともできず、200mmまでのレンズでは(400mmレンズは暗いので使いたくなかったのです)、串パン回避が精一杯でした。金太郎貨物で画面の調整を行い、いざ本番となります。
雲が少なく、晴れ渡っており、露出やシャッタスピードも余裕を持って大きく稼ぐことが出来ます。
1/800以上のシャッター速度と、長い編成であり、ピンの幅を広く持ちたいため開放から1段以上は絞りたい…などあれこれ楽しく考えながら、徐々に明るくなる空に合わせて設定を変更していきます。

新中小国信号所の信号機が遠方に見えており、その動きから次の列車はどっち方向にやってくるか予想が出来ます。通過予想時刻前に北海道方面への進路が開き、定刻に「北斗星」がやって来ることが想像できます。2列車の時刻は近いため、万一、大きく遅れる場合は「はまなす」が先に通過することも考えられるため、時刻通りやってくる事が確認できると一安心です。
列車は定刻に中小国駅の向こうのカーブから現れました。短めの赤い機関車がフル編成のブルートレインを軽々と引いて近づいてきます。お顔はやや暗めですが、昨年とは比べ物にならない出来で、ED79が牽引する「北斗星」を撮影することが出来ました。

列車を待つ間、地元の散歩をする方たちは
「今日もいつもやつが来るの?それなのにこんなに集まってるんだね」
と、気軽に声をかけてきてくれます。現時点では決して撮り鉄全体が地元で忌み嫌われている訳ではないようです。現在設けられたルールの中で撮影するのであれば農道からの撮影は容認していてくれていると感じられました。
ただ、残念な事に看板を無視して乗り入れてくる車もあり(事前に看板にある電話番号へ連絡して乗り入れ許可を得ているとは考えにくい)、この日は5台ほど。天気の良い日は5時ごろに集金に来れば、6-7月の2ヶ月で軽く1000万程度の罰金収入が得られそうです。また、そんな違反車に限って、撮影者が重い機材を抱えて歩いている横を高速で砂埃を濛々と上げて通過していきます。また中には、通過直前に(踏切ではない)線路を横切って入り込んでくる撮影グループも居ました。この一部の残念な者たちの振る舞いのせいで撮影環境はますます悪化して行くのかと思うと、並んで同じ列車を撮影することに何ともいえない悲しさを感じます。
もちろん人の悪事を批判できるほど立派な行動を常にとっているわけではなく、反面教師として我が行動を反省しないといけないと思いつつ、最高の条件で2年越しの目的を果たせた撮影でしたが、残念ながら心底満足した気持ちではでシャッターを切ることは出来ませんでした。

2011.06.19 4:55 中小国 - 中小国(信) 1レ
Nikon D700 ED AF NIKKOR 80-200/2.8D 145mm f6.3 1/800sec ISO 640

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