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強いマイノリティ

塩川伸明氏の『民族とネイション』(岩波文庫)を読んで意外に思ったのはマイノリティについての説明。

「「マイノリティ」として認定された集団の実態も一様ではない。今日の語感として、「マイノリティ」といえば「弱者」を連想するのが通例だが、実はそれがすべてではない。特に、東欧各地に多数住居していたドイツ人は、新たに形成されつつある「国民国家」(特にポーランド、チェコスロバキア)の存在を脅かす潜在的「強者」とみなされ、それゆえにこそ、大きな問題となった」(p.101)

この箇所を読んで、「強いマイノリティ」も存在していることがわかった。

確かに、組織の中でもマジョリティではないのだが、妙に発言権や影響力がある人々がいる。そうしたマイノリティ集団も組織を動かす鍵を握っているのかもしれない。

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