前福井県議会議員 さとう正雄 福井県政に喝!

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浜岡原発を視察。「停止」「廃炉」でも雇用は安定。谷口県議辞職。金権買収選挙根絶こそ必要。

2011年09月01日 | Weblog
    まずは、清水智信さんのWBAフライ級チャンピオン!おめでとうございます!


さて、 昨日はひきつづき福井県議会の視察調査でした。浜岡原発、静岡県庁・県議会をたずねました。

中部電力の浜岡原発では、発電所前面の砂丘・自然堤防や津波対策の軽油タンク、非常用発電機の設置などをみました。
自然堤防の高さが15メートルあるが、福島の知見を反映して岩盤に密着した18メートルの防波壁をつくることや、施設の水密化、緊急時対策の発電機の設置、自治体とのテレビ会議システムなどが説明されました。対策工事の費用は1000億円もかかり、「原発は停止しているが、工事の量は多くなる」との説明でした。
関電でもそうですが、「こういう対策をやるから大丈夫」ということであり、その対策を超える災害はこない、と想定することであり、新たな安全神話の誕生につながるものです。

ここもオフサイトセンターは市役所隣で2キロ程度しか離れていなく、福島事故を考えれば役にたちません。

また、巨大地震によって取水管などが破壊される危険性については、「取水トンネルそのものを岩盤をくりぬいて通しており、心配はない」との回答でした。しかし、福井の原発と違って、600メートルものトンネルで取水していることは、冷却機能の「弱点」でしょう。

使用済み燃料については、中間貯蔵施設の予定地がきまっている。廃炉措置をすすめる1,2号機の使用済み燃料は当面、5号機などの貯蔵プールへ移動する、とのことでした。廃炉措置については、「25年程度はかかる。その間の雇用は維持できる」との説明があり、福井においても、仮に「原発撤退」をすすめるにしても数十年間の雇用の「保証」は得られることになります。その間に、新しい産業を創出していくことなどは十分に可能だし、そうしなくてはいけないと思いました。


ひきつづいて、静岡市にもどり、静岡県庁・県議会でお話しをお聞きしました。
説明では、「静岡県は巨大地震がくる地域で危ない、との風評。以前は企業進出の問い合わせがあったが、今はない。3年前に静岡空港ができて、中国・韓国からの客が多かったが止まった」「中電工事完了後、来年の夏以降に原発再稼働について議論することになるだろう」「浜岡原発には2000名から3000名が働いている。700名が中電社員。8月1日でも2800名。運転停止による雇用の影響はでていない」との説明でした。
私からも、経済界の動きや新エネルギーの取り組み、農産物の放射能検査、今後の原子力政策の動向などについて質問させていただきました。
あらためて、原発事故は「実態としても巨大な被害」を引き起こすが、「風評被害」も巨大なものになる、という印象をうけました。

2日間の視察調査でしたが、お世話になったみなさん、ありがとうございました。
9月議会でもしっかり議論していきたいと思います。


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NHK・・・・・谷口県議 有罪判決で議員辞職

今年4月に行われた福井県議会議員選挙で、運動員に現金を渡すなど票のとりまとめを依頼したとして公職選挙法違反の罪に問われた谷口忠応議員に31日、福井地方裁判所は懲役2年6か月、執行猶予5年の判決を言い渡しました。福井市の県議会議員、谷口忠応被告(66)は、今年4月の県議会議員選挙で運動員に現金を手渡したり、飲食の接待をしたりして票のとりまとめを依頼したとして公職選挙法違反の罪に問われました。

判決で福井地裁の鵜飼祐充裁判官は「厳しい選挙情勢に不安を覚え、自ら現金を渡すなど犯行は悪質だ」と指摘したうえで、「民主政治の根幹となる公正な選挙制度に対する国民の信頼を大きく損ねた」として、懲役2年6か月、執行猶予5年の判決を言い渡しました。

判決のあと、谷口議員は報道陣に「民主主義の大原則を根底から覆すことをしたことについて本当に申し訳なく政治家として最終ピリオドを打ちます。私に1票を投じていただいた多くの方にどのようにおわびをしていいかわかりません」と言葉を詰まらせ話しました。

谷口議員は県議会を訪れ、田中敏幸議長に議員辞職願いを提出して受理され、議員を辞職しました。谷口議員辞職について田中議長は、「現職の議員が有罪判決を受けて辞職したことは大変残念なことで、今後はわれわれも身を引き締めて公職者としての自覚を持ち、議会活動に取り組んでいきたい」と話していました。・・・・・・・・・・・・

  

視察で移動中にニュースが報告されました。

県議会の議会改革検討委員会でも今回のようなケースもふまえた対応などを協議しているところです。

条例で決めていくのはある意味、「対症療法」でしょうが、根本的には金権買収選挙を根絶することが必要です。