★25日、日本共産党は東京・代々木の党本部で100周年を迎えた党史の簡易版を発表した。正本は10月に発刊予定という。党委員長・志位和夫が内容を丁寧に説明した。党史は1922年から2022年までの100年を5章に分け100年の歴史をひもといている。志位は「20年前の80年史がベースで党が政治的、理論的、組織的到達点にある」とし、1世紀にわたる日本と世界の政治史と胸を張った。確かに100年を迎える政党が世界に幾つあるだろうか。

★100年史は出来事の羅列だけではない。無論党史だから、党の都合のいい話を書き連ねる作り方もあるだろう。同党はなかなか誤りを認めないとの批判を浴びるが、党史ではさまざまな誤り、歴史的制約もある中、自己改革を率直に書き込んでいる。第2章では以下のくだりがある。「52年の旧『優生保護法』の改定で『優生手術』の適用範囲が拡大された際、党も賛成して全会一致で成立させるという重大な誤りをおかしました。党は2018年、旧『優生保護法』の誤りを是正することへの『不作為』の責任があったことを表明しましたが、党の責任は『不作為』にとどまらず、旧『優生保護法』改定に賛成したことにありました」など、再度検証し是正している。その弁証は全編に及び、巻末には「党はなお長期にわたる党勢の後退から前進に転ずることに成功していません。ここに党の最大の弱点があり、党の現状は、いま抜本的な前進に転じなければ情勢が求める任務を果たせなくなる危機に直面しています」と分析している。

★書き方は相変わらず難しいが率直な認識が込められている。その中には党外交、野党間の連携の歴史など現在の政治に直結するものも多い。2010年に地域政党として生まれた党の代表が党勢拡大の勢いで共産党を「日本からなくなったらいい政党」と言い放ったが、この歴史と存在を否定する権利はない。(K)※敬称略」