基本構造としては大型スクーターと言っていいホンダ「NC750S」です。
メーカー資料では「ATモード」で走れ大型バイクとなっていますが、
基本が「AT」で逆に「MTモード」が付いてるスクーターバイクと言えます。
分かりやすく言えば、エンジンやトランスミッションはスクーターなのにバイクのスタイルをした乗り物ですね。
また、とてもシンプルな作りでコストパフォーマンスにも優れており、
ロングツーリングを主体に開発されたバイクでもあります。
走りより乗り心地を重視したサスペンションや、巨大な収納スペース、グリップヒーターなど、
高級なスクーターに標準される装備が備わっており、超ツーリング向きです。
エンジンは水冷式4スト並列2気筒OHC4バルブで排気量が745cc。
最高出力は54psで電子式6段変速(デュアル・クラッチ・トランスミッション)を搭載しており、
電子制御燃料噴射装置(PGM-FI)との組み合わせです。
ガソリンタンク容量は14リットルで市街地での平均燃費が約28km。
1回の給油で走れる航続距離は約392kmという計算になりますから、
かなり燃費が良いですね。
タイヤサイズはフロント120/70ZR17M/C(58W)、リア160/60ZR17M/C(69W)。
排気量に対して多少パワーは控えめですが、
その分乗りやすく取り回しもラクなものに仕上がっています。
新車価格は基本ベースが690,120円(税込)、ABS付きで740,880円(税込)。
最近では当たり前に100万円を超える車両が多い大型バイクにあって、
ヤマハ「MT-07」同様にお安いです。
2台の素性はかなり違いますが、同じコンセプトのバイクと言えますね。
現在、世界一を誇るホンダといえども、売れないバイクは徐々にカタログ落ちしています。
新しいスタイルを目指して作られたこの「NC750S」ですが、
実際はあまり売れていません。
ビッグスクーターも好きでバイクが好きな人に向けられたバイクですが、
大ヒットにはつながらなかったようです。
需要の多さはどこにあるのか?メーカーとしても模索してることが伺えるのですが、
チャレンジ精神は素晴らしいものがあると思います。
手軽な大型バイクとして、もっと売れてもいいと思うのですがなかなか難しいですね!(笑)