そこでの施術は、まず全身の揉みほぐしを受けることから始まる。
そして最後に先生が骨格調整として、亜脱臼している箇所を元に戻してくれるというもの。
僕は問診を受けた際、左親指付け根の問題、それから「今日だけなのだけれど」と前置きして左首の痛みも話しておいた。
「人の痛みを共感して同じところが痛くなる」などという話はややこしくなるのでせずにいた。
自分の痛みとして治るのであれば、それで良いからだ。
施術。
左手首はパキパキっと2回。
左手親指はパキッと1回。
小気味良い音がして、あるべきところに骨がおさまったようだった。
左手親指の亜脱臼の治し方は、
「自分で簡単にできますよ」
とやり方を教えていただいた。
右手の人差し指の第二関節の親指側を左手母指球に押し当てて左手親指の中手骨を浮き上がらせておいて、左手の甲側から右手親指第一関節内側を使って大菱形骨をはめ込む、というものだ。
こちらの整体師さんたちは両手親指を酷使するので、ケアの仕方もわきまえているということだ。
さて、右手首、右鎖骨も調整してもらうと1回ずつ鳴る。
腰などはベッドに座ったまま後ろの先生に体を預けて伸ばす過程でパキパキパキッと入り、とても気持ち良い。
腰の歪みがあって足の左右の長さが違う話はよく聞くが、僕にもその問題があり、ビフォーアフターの画像2枚で納得したのだった。
だが、左首の激痛については変化はなく、先生からの言及もなかった。
先生の目から見て僕の左首に異常はなかったのだろうか。